2013年09月08日

風の歌 390

風の歌 390 土曜日UPできず。すみません

 トリック思い浮かばず。kao04

 見えてきた画像は、kao_15iconN04

 ハズリック先生と、

 トゥモーロス先生がkao_12禁止

 穴に落ちかかった翔君を、

 必死に捕まえてるシーン。

 どうにかそれで一回分・・・kao_9


    The Song of Wind (390)

 「こちらの筈だ。行き止まりでなければ、ならない・・・」

 トゥモーロスは、薄明かりに照らされた、周囲を見回し、

 やおら、その中央とおぼしき地面を、掘り始めた。

 だが、すぐに、岩肌が現れた。地面と見えたのは、

朽ちた草葉と、雨風に吹き溜まった、土埃だけだった。

 「この床は、ほぼ円形で、中央がやや窪んでいる。

  『渦巡る、漏斗の水』・・・中央に何かあるかと・・・」

 トゥモーロスは、暫く恨めしそうに、岩床を眺めていたが、

諦めて立ち上がり、土を退けた所を、ばん、と、蹴った。

 セヴィリスが、あっ、と、駆け寄った。

 確かに窪んでいる中央部分に、屈んで直に耳をつけ、

次いで、立ち上がると、長杖を立て、瞑目し始めた。

 「あの・・・やはり左の方が・・・岩の裂け目や上部に、

  まだ、調査し切れていない所があると・・・」

 案内の樵に、ひそひそと耳打ちされて、ハズリックが

意見しかけた。ソルダムが、シーッ、と、それを止める。

 セヴィリスは、瞑目の姿勢のまま尋ねた。

 「トゥモーロス!漏斗の水は、どちらへ巡る?」

 「右です!」

 「では、入り口から右へ、・・・螺旋状に中央へ歩いて

  見てくれ。渦を描くように・・・」

 トゥモーロスは、一歩一歩、踏みしめるように、歩を運んだ。

 洞穴は、さして広くない。一足飛びに、中央へ近づく事も、

できるのだが、トゥモーロスは、律儀に螺旋を描きつつ、

五周も六周も回って、徐々に中央へ近寄って行く。

 ・・・もう、後、二、三歩・・・

 それを、実に律儀に、踏み終わった時だった。

 ゴゴゴゴ・・・と、地面が揺れた。

 どんっ、と、大音響を残して、岩床が砕けて落ちた。

 厚い岩盤の下に、やはり、空間があったのだ。

 トゥモーロスは、予測していたのだろう。

 敏捷に飛び退きざま、瞑想に神経を集中し切っている、

セヴィリスの二の腕を引っ掴み、転落から救おうとした。

 セヴィリスは、九死に一生を得たと、言っていい。 

 トゥモーロスが捉まえなければ、砕けた岩もろとも、

墜落してしまっただろう。浮遊術を使えると言っても、

セヴィリスの法術は、咄嗟には発動できないのだ。

 セヴィリスの重みに引き摺られるトゥモーロスを、

ハズリックが支えた。セヴィリスは、瞑想中の異変に、
 
意識を飛ばされたのか、その体は、まるで人形だ。

 二人に捕まえられ、岩床の崩落を、宙ぶらりんで

やり過ごしたセヴィリスだったが、辺りが落ち着くと、

やっと、正気を取り戻した。

 「大丈夫・・・手を離してください。

  自分で浮上できますから。」

 二人は、セヴィリスの重量が、掛からなくなるのを感じて、

恐る恐る手を離した。宙に、セヴィリスが立っている。

 「ロープを貸して下さい。飛び降りるのは、少々危険です。」

 一旦、洞窟の外へ逃れた人々も、立ち戻り、崩落した穴を、

覗き込んだ。そこには・・・

 小さなカンテラの明かりにすら、眩しく、きらきらと輝く、

黄金造りの床が、一面に広がっていた。

                   続く


 どこかに、ラピュタみたいな空中都市を、作りたかったのだが、

 それ、やっちゃうと、また法術師共が、iconN08iconN09iconN08

 「星辰の乱れが・・・!!」とか、言い出すシーンを、作らなきゃならない。

 魔術師軍団作る時も、あれだけのチョイ役に、どれだけ労力が要った事か。

 もう時間と眠気との戦いです。ピアノ月曜から、ピアノも再開しなくちゃ。

 せっかく肘を治してもらったんだから。kao_10

 南草津の・・・いや、滋賀のゴッドハンドにiconN04icon23iconN04

 いやいや、もしかすると、日本一のゴッドハンドかもしれない。

 いつかコメントに書いたけど、ノストラダムスの大予言を覆した、

 「別のもの」かも知れない、先生方に、ですよiconN04kao_16iconN04

 実は、保育実習のテキスト。音楽の所は、ほぼスルー。むしろ易し過ぎて、

 「こう言う問題もあるのiconN05」状態。

 造形は・・・まるねこに、教えてもらおうっと。kao_19icon06

  ではまた次回。iconN07ピアノiconN07今日もお越し下さって、ありがとうございました。



 



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Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(2)ファンタジー
この記事へのコメント
こんばんは~♪

綺麗な花ですね~なんて名前かな?
          百合のようにも見えるけど・・・

            花の名前は、とんと疎くて。。。(*´ω`*) (笑)
      
Posted by DreamDream at 2013年09月08日 00:29
Dear Dreamさん
 ゆりです。百合園の写真の続きです。品種名は、分かりませんが・・・
真紅から、赤白黄色、ピンク、オレンジ、ぼかし、点々つき・・・
信じられないくらい、色は豊富です。ただ、形は「ゆり」ですね。
チューリップみたいに、「なにこれ?」って言うのは無いです。
 
 多分、冬はスキー場なんでしょうね。広~い斜面に、ダ~~ッと一面、
見渡す限り植えてあるから、風景として、見ごたえあります。
 砥波のチューリップ園は、展示場で、そこが違う所です。
Posted by さあちゃんさあちゃん at 2013年09月09日 11:26
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