ぶるんねん文庫

　あれ？百合は？

　今日は、レア物ご報告。

　またまた出ました

　カールカレー味に、ケロタン発見

　この間のオヤジの、スターピノといい、

　（７月２１日）　どうしたこの家

　えっ勿論、さあのじゃないです。

　まるねこ娘の、おやつ。

　「これ、冷凍保存しといて」

　んもう・・・めんどくさいなぁ・・・でも、

　冷凍庫へ。親馬鹿だねぇ・・・


　　　　Ｔｈｅ　Ｓｏｎｇ　ｏｆ　Ｗｉｎｄ　（３８８）

　八十八の謎・・・

　そのうちの幾つかは、子供の言葉遊びのようなもので、

広く民衆に知れ渡っている。例えば・・・

　「光を好むが、日向では臥せっている」のが「影」とか、
　
　「目を閉じぬと見えぬ」のが、「夢」と言う類だ。

　だが、「渡し守の報酬」や、「地主の遺産分配」の謎が、

百目獅子の「黄金の牢獄」と、どう関わるのか、

常人には、理解に苦しむ所である。

　マルヴィッツ夫人は、討議会の議員だったが、

身重のマヤリス妃を預かっているので、アクイラ会議には、

欠席の予定であった。勿論彼女は、八十八の謎、全てを

諳んじていたから、ソルダムの要請を受けて、それを書簡に

したため、ドレイオンに送っていた。

　サフィール湖の周辺を、疾風のように、早馬が駆け巡った。

　議員達のアクイラ招集は、大幅に遅れていた。

　北部のエリオルムや、西部のボルコロムから、アクイラは

かなり遠い。冬季の旅は、かなりの日数を要する。

　早馬の速度にも、限界がある。知らせが着くだけでも大変だ。

　ソルダムは、その間を利用して、ドレイオンの謎を解き、

サフィール復興の目途を盾に、シシィとの結婚を、議会に、

認めさせようとしているのだ。

　セヴィリスは淡々と、私見を述べ立てる。

　だが、それは、かなり客観的で、真意を突いているようだ。

　「建国王の遺品の謎を解き、危険な作業を自ら行い、

　　復興の障害を取り除け、さらに、伝説の財宝を探し当て、

　　民衆を厳しい賦役と徴税から、救ったとなれば、だれも、

　　王の意思に、否やを唱える者は、無くなるに違いない。」

　ケルビンは、渋面のままだ。

　「八十八の謎・・・一朝一夕には解けまいが・・・」

　「まあ、一朝一夕では、解けなかったけどね。」

　セヴィリスが、片目をつぶって見せた。

　「セヴィリス・・・あなた、まさか・・・」

　オリザ姫が、目をまん丸に見開いた。

　「たった、八十八個ですよ。」

　ケルビンも、唖然とした。

　「八十八の謎を諳んじ、答えを出していると？

　　謎には諸説あって、実際には、八十八ではすまぬ。

　　百幾つかあるだろう。本当に、全問、解いているのか？」

　「記憶と分析。法術師の基本です。」

　セヴィリスは、事も無げに言い放った。

　「確かに・・・法術師の中には、術使いと言うより、

　　学者として名を成す者も、少なくないからな。」

　ジャドゥビスも、得心はしても、驚きを隠せない。

　「では、ドレイオンへ行くの？ソルダムを助ける為に？」

　ドリスの問いに、セヴィリスは迷った。

　謎の答えは出ているが、百目獅子の黄金の牢獄との、

関連が、今一つ、分からないのだ。

　「現地へ、行ってみるべきだわ。

　　その土地にしか通用しない、言い回しとか・・・
　
　　そう言うのが、あるでしょう？」

　実際家のドリスに、気圧されるように、セヴィリスは、

ドレイオンへ赴いた。ケルビンは、軟禁状態のシシィが

気掛かりだと言って、同行を断った為、単独行である。

　ドレイオンでセヴィリスは、ソルダムに大歓待された。

　何より、トゥモーロスが、安堵の吐息をついた。

　同行した学者達は、主に、地理や土壌の研究者で、

文章博士達は、まだ、山深い僻地に到着していなかった。

　一人、謎解きを任されたトゥモーロスは、早馬で着いた、

マルヴィッツ夫人の書簡に、呻吟している真っ最中だった。

　二人は、頭を付き合わせ、謎解きに取り組んだ。

　だが、どうしても、百目獅子との繋がりが、分からない。

　二人は、一問ずつを精査しなおした。

　「『天に右向き、地に左向き。』・・・

　　たかが『鏡』に、大袈裟な・・・」

　夜更けだったが、ソルダムは、起きて同席していた。

　言いだしっぺが、先に眠る訳には、いかないと、

頑張っていたが、少し舟を漕ぎかけていた、その頭が、

ぴん、と、起き上がった。

　「『鏡』？・・・もう一度、読んでみてくれ。

　　『天に・・・』・・・？」

　ソルダムの脳裏に、ジルコニアスの言葉が蘇った。

　・・・大地は天空の鏡。写されし影を求めよ・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　続く
　
　ああ、間に合った。８８の謎？ご覧の通り。セヴィ君が全部知ってました。

　ってことで・・・手抜き？いや、だって、古典的なぞなぞなんて、

　もう出尽くしちゃってて・・・。言葉遊びも、日本語限定はダメだし。
　
　現代科学文明の用語も、ダメだし。後は、数学的パズルですね。

　古今東西、いや、この三次元宇宙全てに、共通に存在し得る訳で。

　いつも、不思議なのは、１２進法の存在。なんで３６０度とか、２４時間とか、

　１２の倍数なんだろう。人間の指は５本。両手で１０本。

　数字だって、実際は１０種類しかないのにね。ではまた次回。

　　今日も、お越し下さって、ありがとうございました。