2013年08月31日
風の歌 387

・・・ああ、もう、白状します。


ピアノも再開します。

何の話?・・・だから、受験ですって。
保育士の。


だって、ここのパン屋で働いたって、
自分でパンを焼く事には、繋がらない。
(下へ続く)
The Song of Wind (387)
早馬がアクイラへ走り、ソルダムの動静を届けた。
当然、一刻後には、噂が村を駆け巡る。
セヴィリス達が面食らったのも、無理は無い。
討議会のため、召集されていた議員の内、学識を持って、
選ばれていた者達が、急遽ドレイオンへ再召集されたのだ。
機密事項ではあったが、学者達がいったん置いた荷を、
解く間なく、ドレイオンへ向けて村を出たのだ。隠しようがない。
セヴィリスが、苛立ちを押し隠して、説明した。
「ドレイオンは、朽ちた城跡があるだけの、僻地の寒村だ。
昨年の、ルテシア侵攻でさえ、攻撃されなかった。
初代王が、コーブリオン帝国との、国境を定める為に、
築いた砦を、ドレイオン公が引き継ぎ、居城として拡張、
しかし、数年後に、ドレイオン公は城内で変死。
一説には、城内に雪豹が侵入し、公を噛み殺したと・・・」
「雪豹ですって!?」
オリザ姫が、奇妙な声を上げた。
「エリオルムより、北部の山に、いるものではないの?
ドレイオンは、ルテシアとの国境近くでしょう?」
「そのとおり。ペルピテス山脈、山中にある。
だが、他に考えようのない、死に方だったと伝えられる。
生息地から離れていると言っても、地続きだ。
あり得ない事では無い。・・・と言うより、その後も、
雪豹、或いは獅子か何か、そのような獣に殺された者が、
続出したとされる。」
「獅子も考え難いな・・・温暖な土地にいるものだ。
モーズロードンに出た事はあるが・・・」
ジャドゥビスも、首を捻る。ドリスが口を挟んだ。
「レト川より東に、獅子の目撃例はありません。」
「真白き三日月」から流れ下る大河、レト川は、途中で、
ファルファ川と分かれ、大規模なデルタ地帯を河口に持つ。
ファルファ川にも、やや小さいデルタがある。
二つのデルタは、豊かだが、トルトバイトから、迷い込んだ、
草原の獅子にとっては、デルタの湿地も、大河も、
越えがたい障壁であるらしい。
「ソルダムは、何を考えて、ドレイオンなんかに・・・」
それまで黙っていたケルビンが、やおら口を開いた。
「『ドレイオンの百目獅子』・・・バルツァード建国神話だ。
建国王ジルコニアスが、青い肌の小人に案内させて、
宝石の坑道を掘り当て、数多の宝石、輝石を掘り出すと、
それを枕に眠っていた、百の目を持つ、獅子の如き獣が
目覚め、王は追い詰められて、命の危機に瀕した。
獣は、宝石を食らう、魔獣であったとされる。
その時、王は魔獣を、多数の宝石で宥め、山中深く、
宝石犇く、黄金の牢獄に押し込めた。
豪奢な牢獄に、満足した百目獅子は、永き眠りに
再びつき、時折、不遜な者が、宝石を狙って訪れると、
噛み殺してしまうのだと言う。
建国王は、この牢獄の在り処と、百目獅子の弱点を、
八十八の謎に隠したといわれる。」
「物語としては、知ってるよ。」
バルツァード建国神話は、歴史と融合した物語だが、外国では、
余り知られていない。学識ある法術師ならではの知識だ。
「だが、作り話だ。百の眼球なんて、あり得ない。」
セヴィリスは反論した。
「百目獅子ではなく、黄金の牢獄の方だ。
もし実在するなら、発見されれば、バルツァードは・・・
サフィールは、一気に、甦るだろう。」
ケルビンの言葉に、全員が絶句した。
一国の王ともあろう人が、そんな御伽噺に、一か八かを、
賭けるなど、想像だに出来ない事であった。
続く
昨日今日に、思いついた訳ではないです。
10年前に、教員免許を失効した頃、惜しい事をしたと、かすかに後悔しました。
でも、息子2人が無事に巣立ち、それぞれ、普通に女性と将来のお約束も交わし、
まるねこも、少々、危なっかしいながら、しっかり自分の将来を考えるのに及んで、
この子育て経験は、生かさねばならないと考えた訳です。
実は、ピアノ講師してました。歌も習ってました。中学教員免状、持ってました。
親に、理矢理取らされた、教員資格でした。
でも学校は、私にとって、絶望の空間。絶対、教員になりたくなかった。
だから、ピアノ教室をしてみたけど、天才児なら兎も角、
親が鬼にならずして、習い事なんて無理だ。
でも、親は教室に来ない。連絡帳を渡しても、ハンコ押してあるだけ。
ピアノは、生まれつきの才能によるものが、大きい。
音感の良さ、手先の器用さ、視力、数学的理解力、感性、体格・・・
なにより、利き手で無い側の手が、動くか否か。
お茶碗しか持った事のない手で、鍵盤を操れるかどうか。
そんな事も考えず、三種の神器の様に、ピアノ、習字、スイミング、を、
ワンセットで幼児に習わせるのが、やたらと流行った時代だった。
ピアノを弾くのが楽しければ、子供は練習しますと、指導書には書いてあるが、
ピアノ自体、持ってない子もいた。音感は良いのに、あるレベルから上達しない。
聞いてビックリ。ピアニカで練習していたと言う。上手になる訳がない。
そんな事が続き、オランダへ行く時、教室を閉じ、結局再開しなかった。
そのまま、試行錯誤しながら、今日まで来た。
今、受験を決意した。が、黙ってると、こっそり止めちゃうかも知れない。
有言実行


(明日が危ないの)長い言い訳でしたが、そう言う事なので、勘弁して下さい。

ではまた次回。今日も、お越し下さって、ありがとうございました。
脱・0円ファン宣言!!!
大好きなのは、タロットカードの話
なんだかへんだな・・・
付け足し・・・Quarandolleってなんだ?
ふしぎちゃん女子
あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!!
大好きなのは、タロットカードの話
なんだかへんだな・・・
付け足し・・・Quarandolleってなんだ?
ふしぎちゃん女子
あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!!
Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(0)
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