2013年08月14日

ムラサキ汽車ぽっぽ

ムラサキ汽車ぽっぽ 百合園のきしゃぽっぽ。

 別にレールは無い。

 自動車に、汽車の作り物を被せて、

 iconN30iconN30客車を引っ張るだけ。

 でも、足の弱い方々も来てるし、

 百合に飽きた子供もいる。

 リフトは、スキースキー用だから、上りだけ。

 下りは、百合の花壇を抜けて歩くわけ。

 遊覧的乗り物は、必要だろう。

 小さいけど、綺麗な色形でした。

 それなりにロマンチックで。kao_10

 後ろ向きのおじさんは、百合のお世話の人。結構、大勢でお世話されてました。

 暑いのに、大変だよね。kao11


    The Song of Wind (382)

 「仮の排水路は、完成いたしました。

  土砂の廃棄の為の、道路の整備も出来ております。

  ただ、人夫等の手配に、手間取っております。

  ガラノデルム近辺の住民は、厄災による疲弊がひどく、

  無理な徴用は、出来かねます。かといって、

  余り遠方から集めるのも、得策ではありません。

  後一旬もすれば、農繁期に入ります。

  特に農民は、集まりたがらぬと、存じます。」

 鉱山による立国といっても、僅かずつの平地を耕し、

農業を営む者は多い。鉱山は、ノーザンハイランド山間部に

集中している。国土の北西部。勿論、技術者も多い。

 実際の所、そういった職種の者達を、召集した方が

よいのだが、南東部のガラノデルムからは、遠いのだ。

 「人件費を、存分に掛けられるのであれば、自由国境地帯に

  触れ書して、人集めも出来ますが・・・ここはやはり、

  賦役として、むこう五年程の徴税を、軽減すると
 
  条件を出して、早急に人を集めるべきかと存じます。」

 ソルダムは、以前、アルナス后が描かせた絵図と、

今の景色を、見比べているようだったが、

やおら目を上げた。

 「サフィール宮・・・あれが現れるのに、どれくらいかかる?」

 技術者が進み出ようとしたが、ハズリックは、相当、綿密に

下調べをして来たらしい。それを制し、手元の帳面を、ちら、と、

見るや、即座に答えた。

 「現在の排水路による工事が、終了する頃には、

  建物全てが現れましょう。早ければ、三旬節・・・

  十五日ほどの予定を、立てております。

  ただ、それだけでは、修復には取り掛れませぬ。

  王宮は、高台にございましたから、水上の孤島のように

  現れただけとなりましょう。周辺の町並み・・・できれば、

  市街中心部すべてが、現れましたら、王宮修復は、

  飛躍的に進むと思われます。順当に進めば・・・

  夏上旬頃と、予定しておりますが・・・」

 「順当に・・・な。」

 その、「順当に」が、難しいのだと、最初に説明された。

 予算が立たぬ。

 王宮の財宝を放出すれば、賄えぬものでもない。

 だが、その王宮が、未だ、水に没したままなのだ。

 思案は、堂々巡りの罠にはまっていた。

 考え考え、ソルダムは歩いた。

 水から上がったばかりの、瓦礫だらけの斜面である。

 黒っぽい握り拳ほどの石が、無数に積み重なった、

悪夢のような土地。勿論、草木は無い。

 ソルダムの周りは、四人の近習と、十人の兵士が、

囲んでいるが、彼等も、ただ歩くだけが、ひと難儀である。

 度々、蹴躓いたり、転んだりする。静々と落ち着いて、

歩を運ぶような事は、全く出来ない。

 ガラガラと、その度に、瓦礫が崩れる。

 ソルダムも、一々、振り返らぬ。

 また、ガラガラと、石の崩れる音がした。

 だれも、歩を止めぬ。誰かが、また躓いたのだ。

 誰もが、そう思った。

 異変に気付いたのは、先頭を行くソルダムだった。

 やや登り斜面に差し掛かり、地面に目を落としていた、

その、己のつま先に、カラリと、石が落ちて、当たった。

 顔を上げた。誰もいない。その目の前で、また、

石が転がった。

 ・・・?・・・

 歩みを止めたソルダムに、皆が、立ち止まった。

 低い唸り声がする。

 「誰だ!変な声を出すのは!」

 近習の一人が、恐怖に喚いた。

 その時、全員が、それが声でない事に、気が付いた。

 空気の震え・・・地面の身震いが、風を揺らしている。

 それが鼓膜を打つのだ・・・と、やっと気付いた時だった。

 ゴゴゴ・・・と、地鳴りがして、地面が揺れた。

 石がガラガラと崩れた。小さいが、地震だった。

 「陛下、危のうございます。

  そろそろ、お戻りになられた方が・・・」

 近習の声は、地形の変化を確かめる事に

夢中になっているソルダムに、届かなかった。

 以前上陸したという学者に、あれこれを、尋ねている。

 再び、微かに、揺れを感じた。

 ・・・これは、小さいな・・・

 皆が、安堵の息を継いだ。

 その時だった。

 唐突に、突き上げる大振動が襲った。

 続いて、耳を劈く大音響が起こった。

 サフィール火山が、噴火したのだ。

                 続く


 やっと、噴火のシーンを入れることに、成功しました。kao12炎kao12

 リクエストにお答えするって、結構大変。kao_12

 ドラゴンボールの開始当初も、郵便リクエストでストーリー組んでたとか・・・

 それで、あんなバトル系ファンタジーに、なって行ったとか・・・

 大変だったろうなぁ・・・と言うわけで、ストック切れです。すみません。kao_9

 土日お休みさせて下さい。オヤジが家にいるの。手の掛かるオヤジが。

 次回、多分、21日(水)です。上手く行けばね・・・行かなければ、

 お詫びくらいは載せます。ごめんなさいiconN04

  kao01kao11kao01きょうも、お越し下さって、ありがとうございました。kao07kao08kao07



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