ぶるんねん文庫

　ネコジロウＴＶって、

　言うのがありまして、

　手芸品のコンクールが、

　あると言うので、

　予ねてより憧れの、

　吊り飾りに挑戦

　月極めのキットの材料を

　使うことが条件。

　さあは、ブレスレットの天然石を、吊り飾りの下に、下げました。

　写真は、部品。作品は、未公開に決まってるから、載せられません。

　８月１９日から、９月３０日までの、投票で結果が決まります。


　　　　Ｔｈｅ　Ｓｏｎｇ　ｏｆ　Ｗｉｎｄ　（３７８）

　「オヴィディオ・・・無事で・・・無事で・・・！！

　　おお・・・神よ！感謝いたします！

　　命より大切な我が子を、我が手にお返し下さって！」

　アルナス后は、叫びつつ、両の手を差し伸べた。

　数日、安静の日々を暮らしたせいか、自ら、

ベッドを降りる事を、忘れてしまっていた。

　それを気に留める余裕は、ソルダムにはなかった。

　「母上！ご病気は！？」

　一足飛びに、母のベッドの際に駆け付け、ソルダムは、

差し出された手を取った。

　・・・これほど、皺深い手だったろうか？

　　こんなに、しみがあっただろうか？・・・

　懐かしい母の手を押し頂き、頬に摺り寄せ、二人の間には、

暫く、涙以外の物が、入り込む余地はなかった。

　シシィは、二歩ばかり部屋に入って、立ち尽くしている、

ミリカを、そっと廊下の方へ、引き戻した。

　ミリカは抗わず、後ずさって廊下に出た。

　積もる話は、幾らでもあるだろう。

　シシィは、そっとドアを閉めた。

　・・・幾夜、語り明かそうとも、切りがあるまい・・・

　それは、シシィが一番よく知っている。

　・・・まだ、いい・・・私の事は、いつでも、構わない・・・

　村長夫人が、ミリカの部屋に泊まって貰えるかと、

すまなさそうに尋ねて来た。

　夜更けである。外に宿を求めるのは、もう無理だろう。

　シシィは、深更に訪ねた事を詫び、どこでも構わぬと答えた。

　しかし、女中部屋よりはややましな、小部屋に通されながら、

シシィは、自分が、どうしても、貴婦人に見えないのだ、と、

気が付いた。王と同行している者を、本来なら、こんな部屋に

泊める訳がない。曲がりなりにも、この村の村長なのだ。

　屋敷に部屋がなければ、外の宿に、無理を言って、

客間を確保する事は、できたはずだ。

　だが、この小さな子供部屋の、仮の寝床をあてがわれた。

　部屋に、不服がある訳ではないが、国王の想い人どころか、

対等の同行者としてさえ、見られなかった事が、悲しかった。

　興奮で寝付けぬミリカに、子守唄を聞かせながら、

やはり、自分が王妃になる事は、無理ではないかと、

シシィの心は、千々に乱れるのであった。

　　　　　　　　＊　　＊　　＊　　＊　　＊
　
　翌日、朝食の席で、シシィは、アルナス后に引き会わされた。

　シシィは出来る限り、大人しく、物静かに振舞った。

　やろうと思えば、お嬢様風の振る舞いは、充分にできたが、

宮廷風の作法は出来ない。

　アルナス后も、そこまでは要求しなかった。

　だが、急遽、準備された昼餐会に、招かれたハズリックと

トゥモーロスが、シシィを見て洩らした一言が、アルナス后の

表情を、一変させてしまった。

　ハズリックは、こう言ったのだ。

　「それでは、あなたが、あの『闇の魔人』の娘なのですね。」

　アルナス后は眉根を寄せた。心なしか、後退る様子を見せる。

　シシィの唇が蒼白になる。

　ソルダムの表情に狼狽が奔った。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　続く

　前書きの続きです。すみません。インターネット投票で、順位が決まるんです。

　さあに、とは言いません。（言いたいが・・・）でも、お暇がある方、ネコジロウＴＶを、

　ご覧になってください。そして、更にお暇があれば、誰かに投票して下さい。

リンクつけますのでhttp://www.nekojiro-tv.jp

　よろしくお願いします。m( _ _ ；)m

　　では本文の方も、次回お楽しみに今日もお越し下さって、ありがとうございました。