2012年12月12日

雪に降る星

雪に降る星 星が降りました。

 どこに?って、ここiconN04iconN04

 見えませんかiconN06

 星の形をしたものがiconN04

 あるでしょうiconN05kao_22iconN04

 ちょうど、真ん中辺りです。

 よ~~~っく見てくださいねっ

    目iconN08目iconN08目

 ホントに、あったんだもん。kao_01

 ねっiconN04見つかったでしょうiconN08kao_19iconN08


    The Song of Wind (292)

 真っ白な光球が、続けざまにルテシア兵を打ち倒した。

 と、次の瞬間に、ソルダムの体は宙を飛び、斜面の上より、

遥か上空に到達していた。その自分の足元から、更に、

j輝く光球が、下の木立へ向かって放たれる。

 「ダルトン!!」

 ソルダムは、大隠者ダルトンに、脇をかかえられ、空中高く、

飛翔していた。

 光球は、下へ向けた、ダルトンの長杖から放たれている。

 「王よ、見えるか。」

 木立の合間には、光球に照らされて、驚き逃げ惑う、

多数の、ルテシア兵の姿が認められる。その数は、百近い。

 ダルトンは、一頻り、ルテシア兵を脅かし回ると、

木立ちの東側を示した。そこには、さらに、十倍程の人数が、

伏せられていたのだ。

 「この辺りは、ひと戦済んで、人々が、やっと息をついた所じゃ。

  ルテシアは、その油断へ、夜襲を繰り返しかけ、人々の、

  安堵感を、踏み躙ろうとしておった。

  夜に、おちおち眠れぬと思うと、人は、昼間にも、動けなくなる。

  詰まらぬが、邪道な企みじゃ。」

 ダルトンは、ルテシアとパストリアの、国境地帯の出身だった。

 激戦地となった事に、心を痛めて、度々訪れているらしい。

 戦災孤児となったセヴィリスを拾ったのも、そう言う時だった。

 だが、ダルトンは、ファーゴに毒を盛られ、体の自由を失い、

庵で、長く療養していた筈だ。

 「ダルトン、体の具合は?」

 「七割がた、かの。この年になると、完治は無理での。

  もともとの衰えは、如何とも・・・と言った所じゃ。」

 ソルダムを抱えたダルトンは、高く跳躍しただけであった。

 徐々に降下し始めている。

 ダルトンは、また、続けざまに光球を発射した。

 物凄い数と勢いだった。光だけで、熱を帯びてはいない物だ。

 魔法使いの、戦への介入は、禁じられている。

 だが、様々に解釈が乱れ、抜け道はあるらしい。

 ダルトンは、ぎりぎりの線で、戦線介入を避けているのだ。

 下から、ボウガンを射掛ける者もいるが、狙いは定まらぬ。

 ダルトンの飛跡が、自由落下ではないからだ。

 右に左に軌道を揺らし、落下して行く。速度も、通常より遅い。

 だが、その長杖から発する、光球の輝きは、遠くから見える。

 ルテシア軍は、この騒ぎが、パストリアに知れたであろう事を、

察知し、慌てて兵をまとめて、退却を始めた。

 と、突然、ダルトンが、あらぬ方向に、真っ赤な火球を発射した。

 弾みで、ソルダムとダルトンの体は、丘の向こうの湿地に、

一気に投げ出された。

 わあっ!!と言う、鬨の声が上がったのは、着地と同時だった。
 
 パストリア軍も、奇襲を予測し、町を出て、備えをしていたらしい。

 引き際を襲われ、ルテシア軍は、見る影なく敗走した。

 ダルトンは、長杖の先を暖かな橙色に光らせ、勝ち鬨の声を後ろに、

これ以上ないほど、顔をしかめていた。

 「いくさとは、嫌なものじゃ。

  ネレイドも、気付かねばならぬ、年頃であろうに・・・」

                       続く


 つまり、こういうことです。iconN08icon22iconN08ダルトン再登場。そろそろ出てきておいて貰わないと、

活躍し損ねますから。・・・まあ、歌は歌わないけどね。ではまた次回。iconN11icon04iconN11

    icon04スペードicon04今日もお越し下さって、ありがとうございました。

  


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Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(2)ファンタジー
この記事へのコメント
さあちゃん、

ちゃんと星が見えますよ、六花なら普通だけど、星‥星!証人になりましょうか(笑)

久しぶりに読ませて全部、貰いました、さあちゃん!ストーリーは追いかけてないから、コメントできませんが、すごい文章力ですね、テンポと言い、言葉の選択と言い!ホントに感心してます(__)ペコリ、
Posted by 風 at 2012年12月14日 12:50
Dear 風さん
 そうなんです!!ヘキサじゃなく、ペンタグラムで、降ったんですよ!!

 H2Oの分子構造から考えて、ありえない訳です!!
 (なんちゃって・・・笑)

  本文、お楽しみ頂けて、うれしいです。
 ストーリーは、後半に入り、どんどん結末に雪崩れ込んで行きます。
 ・・・と、言いたい所なんですが、年末年始+成人式の為、
 すっごく、いい所で、暫くお休みします。来週土曜日が、本文は、最後になります。

 多分、愚痴はあると思いますが、よろしく
 
Posted by さあちゃんさあちゃん at 2012年12月15日 19:07
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