2012年11月04日

成人式の準備

成人式の準備成人式の準備
 ウチのまるねこちゃん。先月15日を持ちまして、めでたく20歳に、あいなりまして、

 来年1月、めでたくめでたく、成人式の運びとなりました。

 ここまでは、まあ、OK。で、今、まだ、振袖が、反物状態・・・・・

 お着物、ご存知の方は、これが、非常事態である事を、ご理解下さるかと・・・

 そう、縫うのは、さあ自身。パン屋のパートと、糖尿のオヤジと、おとぼけ娘抱えて、

 あと2ヶ月iconN04iconN04間に合うかどうか・・・

 で、申し訳ありませんが、「嵐占い」は、休みます。本当は、休みたくないです。

 でも、無理iconN04iconN04だって、今日だって、オヤジの釣ってきた小鯵、100匹近く、さばいたんだよiconN06

 あの我儘に付き合いながら、振袖縫いながら、5人の占いはできないiconN04

 まあ別に、さあ一人の妄想で、始めた事だし、休んで困る人がいるでなし。

 来年、成人式が終わったら、復活します。・・・多分・・・それまで、ちょっと、ご猶予を・・・


    The Song of Wind (277)

 「だれ?」

 先に、話し掛けたのは、少女の方だった。

 高く澄んだ声だが、その抑揚が奇妙だ。聞き慣れぬ訛りがある。

 このような状況でなければ、誰何されたと、分からぬ所だ。

 「・・・私は、ウィリム・トゥモーロス。テッセリム神殿の神殿長です。

  あなたは・・・」

 問いかけながら、トゥモーロスは、少女の傍らのカンテラに、

目をやった。それは、バルツァードで、一般に使われる物だった。

 鉱山技術の発達した山国らしく、小さくとも明るく灯るように、

工夫されている。他国には、見られぬ形なのだ。

 このカンテラの明かりに引かれて、道を誤ったらしい。

 だが少女は、この辺りの娘とは思われぬ。

 トゥモーロスは、どきりとした。もしかすると、この少女は・・・

 「ウチは、シティス・ノルトレーン。シシィって呼ばれてるけど。」

 予想は当たっていた。西の国の娘。奇跡の歌姫とも、聞いている。

 オヴィディオ王の想い人であり、闇の魔人の娘でもあると言う。

 そして、魔術師ニグ・エウビュコスに、異様な攫われ方をした・・・

 ・・・と、言う事は・・・ここは、あの「黒い霧」とやらの中・・・

 ぞっとした。南の島国で、東の樹海で、聖域で、数々の

怪現象を起こし、数多の不幸を招かずに置かない、超常の怪異。

 トゥモーロスは、へたへたと座り込んだ。冬の単独行は、

命取りだと、あれほど、ハズリックが止めたではないか。

 それを振り切って出てきたのに、ハズリックも自分も、いや、

誰もが予想しなかったものに、取り込まれてしまったのか・・・

 「なぁ、どっかで、シタール見ぃひんかった?」

 急にシシィが問いかけた。

 「しっかり、肩に担いでてんけど、いつ失くしたんやろ・・・

  どっか、なかった?」

 益々ぞっとした。こんな訳の分からない状況に置かれて、何故、

今、シタールなどの心配をするのか。何故、ここから出る方法を、

考えないのか。もしかすると、この極限状態の中で、すでに、

正気をなくしているのでは・・・

 しかし考えてみれば、シシィが、聖域のジュノス伯の陣から、

失踪してから、有に半月が経っている。

 ここから出る努力は、既に、し尽くた後なのだろう。

 トゥモーロスは、落ち着こうと、自分に言い聞かせた。

 どうにかして、ここから出て、ポルトル村か、できれば、

ガラノデルムに、行かねばならない。

 それは、この少女にしても、同じである筈だ。

 洞窟の白い石室で、シタールを見付けた時の、

オヴィディオ王の悲痛な面持ちを、思うと・・・

 トゥモーロスは、あっ、と、声を上げた。

 「あなたのシタールは、オヴィディオ王が、お持ちです。

  白く塗られた、奇妙な石室に落ちていたので、拾われて・・・」

 シシィは、少し目を見張ったが、またすぐに、正体のないような、

虚ろな表情に戻ってしまった。

 「そうなんや・・・ソルダムが持って行ったん・・・

  そんなら、ええねん。」

 その瞳には、懐かしさとも後悔とも、取れる涙が、煌いていた。

                   続く


 本当に、毎日、腫れ物が(つまり、まるねことオヤジ)二つ、家の中にいるのは、疲れます。

 どうして、人って、こんなに甘えん坊で、我儘なんだろう。たまには、私の我儘も通したい。

 べろべろと甘えてみたい。弟が生まれて以来、人に甘える事なんか、なかった気がする。

 甘えてた頃の記憶は、ある。弟は5歳下。多分、これがいかんのだ。

 私の記憶は、2歳半まで遡れる。一人っ子の甘えん坊時代を、強烈に覚えている。

 だから、甘えたい人の気持ちは分かる。我儘も通してあげたい。

 でも人は許されると、エスカレートする。特に、まるねことオヤジは、二人とも末っ子だ。

 我儘は、際限なく膨らむばかり・・・ああ、だれか、どっちか一人、引き受けて欲しい。

  ではまた次回。icon11icon07kao_6icon10icon15icon11

    ぺんぎんiconN11ぺんぎん今日も、お越し下さって、ありがとうございました。くじらiconN10くじら
 



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Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(0)ファンタジー
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