2012年10月25日

燃える空

燃える空 先週の写真で、御免なさい。

 日の出凄まじい夕焼けで、思わず

 ぱちり、と言うか・・ケータイで。

 で、ケータイを見て、kao_16驚いた。

 炎炎炎まるで、火事炎炎炎

 実物より凄い物って、

 撮れるんだなって、初めて、

 知りました。偶然の一枚iconN04 


    The Song of Wind (274)

 アナトスは、断首の斧が落ちる直前に、運命の敷居を、

自ら超えたと、マヤリス妃は証言したが、そのような場に、

己の師匠を列した事自体は、確かに、許し難き大罪である。

 そして、自らの親を、手に掛けたとは・・・?

 「どう言う事だ?あ奴は、親殺しも、やったのか!?」

 「生みの親では、ないが、な。」

 幼少期に、子捨て同然に、薬使いに貰われた、ファーゴ=ニグは、

己の魔力に気付くと、養親を殺して財産を乗っ取り、それを支度金に、

アナトスに弟子入りしたと言うのだ。

 「所詮、親とは、その程度の存在だ。

  私の親達とて、そう変わりはない。

  一旗揚げんと、北の最果てに移り住み、子守唄代わりに、

  夢と野心を語り聞かせ、その癖、私が、僅かな魔力の

  片鱗を見せるや否や、恐れをなして、この神殿に私を捨てた。

  最下級の見習い僧として、昼も夜もこき使われたさ。

  血を吐く思いで、小金を貯め、ベルバビーノまで逃げた。

  世紀の一大魔術師になり、全ての者を平伏させる為に。

  だが、できなかった。 お前には分かるまい。

  私は今でも覚えている。お前の二親が揃って、アナトスに、

  十二歳のお前の弟子入りを、頼みに来た時の事を。

  アナトスに預けられた、お前の支度金。金貨の袋が二十だ。

  目を見張ったものさ。それを蔵に片付けたのは、この私だったし。

  そして、お前は、めきめきと上達し、すぐに一人前の魔術師となった。

  私は、どうだ?万年の小間使いだ。

  どうして、憎まずに居られようか。

  胸を焼く、この思いのやり場が、どこにあると言うのだ?」

 ケルビンには、返す言葉が無かった。

 何を言っても、今のコリンには、自慢と受け取られるだろう。

 一方、アルフィーニは、滔々と憎悪について語るコリンの、

その体から、滲み出る黒い霧の行方に、目を凝らしていた。
  
 ・・・ファーゴの上にいる黒幕とは、コリンだったのか?・・・

 それは、どこかしっくりしない、読みだった。

 ファーゴは、黒い霧の力で、己の魔力を増幅させていた。

 だが、コリンに、そのような事は、出来ていない。

 飛行術も、出来ぬと言った。しかし、ならば、二人を見送った後、

どういう手段で、エリオルムまで、先回りをしたのか。
  
 「そう言う事だ。それが、貴様等の限界だ。

  頭脳を、この世の定めに、縛り付けている。

  この世でない所に、この世のものではない真理が

  存在する可能性を、探る事をせぬ。」

 コリンは、遠隔話術、それも読心術に、長けていたのだ。

 アルフィーニの意思は、完全に読み取られている。

 アルフィーニは慌てた。自分の意識の、どこまでを読まれたかは、

自覚できない。コリンの冷笑に、哀れみが加わった。

 黒い霧はコリンの背後に、もやもやと寄り集まり、その背丈を、

包み込むほどの、火炎形に立ち上がっている。

 「手の内を知られた相手に、正面から挑みはしませんよ。

  私は、馬鹿ではないのでね。」

 コリンは、一歩後ずさった。黒い霧が、その全身を包んだ。

 「待て!!」

 ケルビンが駆け寄った。そのまま一緒に、黒い霧の中に

 踏み込もうとする。アルフィーニは、思わず手を伸ばして、

その手を引っつかんで、ケルビンを止めた。

 「いけない!!そこは、第三者を受け入れない!

  弾かれて、分解してしまう!!」

 ドキリとした。自分が、何を言っているのか、アルフィーニ自身、

何も分かっていなかった。が、ケルビンは、危うく踏みとどまり、

黒い霧は、コリン一人を飲み込むと、それ自体をも、

中に取り込む様に、見る見る縮み、消えてしまった。

 「なぜ止めた!!あの霧の中に、シシィがいたかも、

  知れないと言うのに! 」

 「すまない。だが、なぜか、あの霧は、コリン一人に属する物で、

  他の者を受け入れない、 ・・・いや、そうに違いないと言う、

  確信が湧いて来たのだ。」

 「コリン一人に・・・?」

 アルフィーニは、頭を抱えた。

 「わからない・・・なぜ、そう思ったのか・・・

  私の知識ではない、何者かの指令が、一瞬、頭を貫いた・・・

  そんな感じだ。」

 その時、わらわらと、多数の神官の波動が、四方から迫って来た。

 「西の聖堂で、波動の乱れとな?確かか?」

 「はい。複数の魔術師の波動が、感知されています。」

 二人は、慌てて気配を断ち、巨大な黄金製の大地母神像の陰に、

身を隠した。勿論、念入りに魔術の形跡は、消し去っている。

 だが、大勢の神官の中には、魔術師に匹敵する能力者も、

いるかも知れない。見つかるのは、時間の問題だった。

 神官達の足音が、はっきりと耳に入った。

 アルフィーニは、少しでも奥へ隠れようと、後ろ手に壁を探った。

 その手が、何かに当たった。見ると、壁に引き手の様な、

切込みがある。空間がある、と思うが早いか、アルフィーニは、

切込みを引き、身を滑らせた。気配を察したケルビンが、無言で続く。

 二人が、真実、聖堂から退散すると同時に、扉という扉全てから、

百人近い神官が、聖堂内に雪崩れ込んだ。

 だが、そこは、しんとして清浄で、吊り飾りを揺らす微風すら

吹いていなかった。

                   続く

 
 まるねこちゃんは、「胃が痛い」と、あんまり言うので、とうとう、胃カメラ検査をすることに・・・

 初め、怖がってね。「絶対ヤダiconN04iconN04」って、言ってたんだけど、どうやら、インターネットで、

 「麻酔かけて貰って、寝てるうちに済む。」と知って、やっと、その気になったらしい。

 その点、情報の遅いさあは、「聞いたこと無いなあiconN05」と、半信半疑。でも、行って、びっくりiconN04iconN04

 「初めてですか?静脈注射で、鎮静剤を使って、麻酔状態で受けられますが、いかがですか」

 と、看護師さんから、切り出して下さって、まるねこちゃんの表情が、僅かに、ほっ・・・

 知らない人と、込み入った話をするのが、滅茶苦茶苦手なまるねこちゃん。

 さあが、知らないからには、自分で頼まなきゃならないけど、上手く切り出せるか、

 ものすごく緊張してたらしい。でも、さすがに麻酔薬。検査は楽だったけど、

 終わって醒めて、数歩、歩いてソファーへ案内されて、もう一回爆酔状態へ。

 あんまり、そう言う人は、いないらしい。お医者さんが、えらく心配して下さった。

 胃iconN05何ともありません。きれいなもんです。

 ご心配下さいました、諸令兄姉の皆様、ありがとうございました。ご報告に代えさせて頂きます。

 やれやれです。でも、胃痛は続いている。ストレスなのかなぁ。

 とりあえず、ストーリーは次回へ。もう暫く、不定期になりますが・・・

 今日も、お越し下さって、ありがとうございました。 



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Posted by さあちゃん at 11:15│Comments(2)ファンタジー
この記事へのコメント
こんばんは~♪

いや、ほんまに炎が上がってるように見えますよー
凄い、、、凄い!!@@

これは、どう見ったって火事ですよ・・・それも大火事!!(笑)

写真って。。。時々思わぬ不思議が撮れたりするので面白いし楽しいですね。^^♪
Posted by DreamDream at 2012年10月26日 23:04
Dear Dreamさん

 昔々、大阪の街角で、燃える空を見ました。
恐ろしいような夕焼けだと思った、その赤い空は、文字通り、燃えている炎の色でした。
 天神橋六丁目、地下鉄工事現場の、ガス爆発事故。
 
 この空は、本当に美しい夕焼けでした。でも写真は、あの日のように燃えていたので、
 驚きました。写真の不思議です。
Posted by さあちゃんさあちゃん at 2012年10月27日 19:02
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