ぶるんねん文庫

　
　オダマキです。今年は不発。

　濃い紫も、白もなし。全部、この色。

　でも、よく見たら、八重に変異してる。

　強いもので、種でも、株でも、生える。

　でも、オヤジに抜かれちゃ駄目だわ。

　どうして、花が咲いてないと、

　雑草だと思うんだろう。

　春にはこんな花が、夏にはこんな花が、

　　って、思わないんだな。

　　　　　　


　　　　Ｔｈｅ　Ｓｏｎｇ　ｏｆ　Ｗｉｎｄ　（３２３）

　ミランは、全軍がルテシア国境を越えた所で、進軍を停止した。

　まだ遠いが、聖九峯がはっきり臨める。

　総数二千足らずで、大国相手に、侵略を企てる訳はない。

　だが、ミランは、ガラノデルム攻撃に、一矢報いておく必要を

言い立て、諸侯を説き伏せ、出兵して来た。

　理由は、一つ。テオ・ニコルから、ファーゴの記憶らしきものを、

引き出す事に、成功した為である。

　・・・ファーゴは、聖域に来る。

　　マチアス・メイガンと共に・・・

　あの、おぞましい、巨大眼球の記憶を、度々、蘇らせられ、

テオは、正気こそ取り戻していたが、げっそりとやつれ、

入牢の身ながら、他の捕虜とは、別扱いをされている。

　ルテシアの捕虜とは、一緒にはさせられなかった。

　どこに、ファーゴの刺客が、紛れ込んでいるか、

分からないからである。

　まだ、死なれては困る。ソルダムの情報が、得られていないのだ。

　ドリスは、グロリオーサ城に攻め込んだ時、テオを取り巻いていた、

黒い霧と、ファーゴが係わっている件に、必ず現れる黒い霧は、

同じものと考えている。だが、ソルダムが消えた事と、黒い霧に、

関連があるかは、確証がなかった。

　むしろ、故郷ネルンブ村に近い、ガラノデルムで放免してやり、

早く、一田夫野人に、戻してやりたかった。

　四方山話をしている時のテオは、朴訥として、時に無邪気な、

ただの若い農夫でしかない。

　なぜ、アルナス后を拉致し、直訴を企てたか、に、ついても、

マチアスの主張に、引き摺られた感が、強かった。

　だが、その封じられた記憶は、ただならぬ真実を含んでいた。

　太陽宮内の各所の証言は、実際に見たアルフィーニが、

現実の記憶である事を、証明した。

　当初、一般の徴集兵と共に、訓練を受けた時は、

軽い催眠状態だったが、闇の迷路や、おぞましい恐怖に晒され、

自意識を失い果て、ファーゴの被支配下で、生きた操り人形に

されていく過程は、憤り無しに、聞く事はできなかった。

　しかし、その記憶には、ほとんど、マチアスが現れない。

　唯、二度だけである。一度は、ファーゴの執務室で、

相手を倒すよう、言い付けられたテオを、マチアスは、

ファーゴが命じた魔術を駆使し、徹底的に打ちのめした。

　二度目は、ファーゴはいず、マチアスが一人で、

隊長達に、訓示している所を、通り掛った時の事だ。

　恐らく、バルツァードへ出兵する直前の記憶だろう。

　テオ自身には、マチアスの言葉が、殆ど理解できていない。

　だが、鵜呑みに記憶した言葉を聞くと、到底、学問を知らぬ、

農夫の言葉とは思えない。前に居並ぶ、都育ちの武人達が、

感服して聞き入っているのだ。ファーゴの恐ろしい一面が、

また一つ露わになった。と、同時に、その言葉の中に、

　「ネレイド王の、クァランドール皇帝就任は、もう間近である。

　　その戴冠を、喩え、万難起ころうとも、全て排して

　　ファーゴ参謀長殿に、施行して頂く事こそが、

　　ルテシアの誉れである。」という件が、確かにあった。

　・・・ファーゴは、必ず、戴冠式に現れる・・・

　表向きの理由から、手薄な山間部から、国境を越えたのだが、

それは、建前と、万が一の備えでしかなかった。

　ミランは、全軍を停止させた。

　「アルフィーニ、どう？ファーゴは、来てる？」

　アルフィーニは、今は、本物の馬に乗り、じっと目を閉じて、

聖域に満ちた、黒い霧の中から、ファーゴの波動を読み取ろうと、

念を凝らしている。

　「ファーゴ・・・なのだろう。どうも、読もうとすればするほど、

　　違う波動に思えてくる。もう少し近付いて見たいが・・・」
　
　ふわりと、天馬の翼が宙を切った。

　「ユーディス、あとを頼んだよ。」

　もうその背には、ミランがいる。ドリスも、乗った。

　少し飛ぶと、眼下は一面、ルテシア軍の野営テントで、

埋め尽くされている。そして、眼前にある筈の、聖九峯は、

黒い霧の雲に包まれ、僅かに、岩の稜線が

覗いているばかりである。

　　　　　　　　　　　続く
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　星嵐ＮＩＮＯで～～す

　もう、見るからに、双子座の典型、と言いたいんだが、あの辛辣さは、もしかして、　　　
　　　　　　　　　　
　乙女座が噛んでないかと思ったら、当たったね。月が乙女座。乙女座ったって、

　日本語の「乙女」のイメージは、無い。

　大奥のお局様のイメージだからね。（さあは、乙女座だよ～ん）

　水星火星が双子座、金星が獅子座。頭の良さは、翔君と同等だろう。

　ジャニーズに入ってなきゃ、良い大学出て、良い所に就職してたに違いない。

　木星射手座、この穏やかさが、皮肉っぽさを和らげてるんだろうな。

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　　では次回、松潤お楽しみに。今日も、お越し下さって、ありがとうございました。