ぶるんねん文庫

　200回記念、スルーします。
　
　今年の黄色ちゃん、

　形だけでなく、色も変

　こんな、赤い色、去年はなかったぞ

　突然変異・・・って

　球根だよこんなの、あり

　向こうに写ってるのと、二本ともです。

　う～～～ん・・・言いたくないけど、

　放射線の影響・・・じゃないよなぁ

　何処から来た遺伝子だ
　
　超常不思議現象です。

　でも、なんで、記念日スルーやっぱり、内容にマッチさせないと、ね


　　　　Ｔｈｅ　Ｓｏｎｇ　ｏｆ　Ｗｉｎｄ　（２００）

　「知らぬでは、すまない。伯爵。

　　いつから、パストリアに寝返りを？

　　ファーゴとは、どういう間柄か？

　　都での暮らし向きを見るに、領地の年貢では、

　　賄い切れぬはずだが、何処から金が流れていたか？」

　イヴェルトは、妹が、仕送りに窮し、度々、

少額ずつ、臨時徴税の触れを出ていた事も、

東へ移住した森の民との、交易に成功した、大商人達が、

それに応えて、税を納めてくれていた事も、知らなかった。

　まして、城のどこかの合鍵を、何時紛失したかなど、

いちいち気に留めてなど、いるはずがなかった。

　尋問は、詰問となり、拷問へと変わって行った。

　いなか城に、よくもこれだけ、責め道具があったと、

古い時代の物ばかりだったが、感心するべき設備があった。

　秋も深まったと言うのに、冷水を、続け様に浴びせられ、

かと思うと、振り子に付けた松明が、火の粉を散らしながら、

顔面ギリギリを通り過ぎる。

　天井の滑車に、鎖で吊るされ、床に置かれた棘の上、

間一髪まで、勢いよく下げされると、棘が刺さる恐怖に加え、

鎖が身体に食い込む。

　それでも、隊長が納得できる答えをせぬと言って、

さらに、鞭が飛んできた。鞭と言うより、棒に近い物だった。

　骨肉を砕くほどではなかったが、皮膚を裂くには、充分だった。

　イヴェルトは、みっともなく泣き喚いた。

　しかし、知らぬ事を、拵えて言い逃れるだけの、

語彙力も、イヴェルトには欠けていた。

　責め苦は、エスカレートするばかりだった。

　次いで、天井から下ろされ、元の椅子に座らされ、

手足を、括りつけられた。

　鉄鋲を打ち込んだ石盤を、牢番が運び込み、

イヴェルトの膝に載せた。鉄鋲が、太ももを貫いた。

もがくと鋲は更に肉を抉った。だが、弾みに、

手首の縄の一部が、僅かに緩んだ。

　二枚目の石盤が、膝に載る直前だった。イヴェルトは、

捕縄から手を引き抜き、石盤を担ぐ牢番の腰から、

短剣を奪い取り、足のいましめを切り放つと、そのまま、

ルテシア軍の隊長に、突きかかった。

　まさしく、問答無用、一刀両断であった。

　イヴェルトの上腹部から胸にかけてを、隊長の大剣は、

見事に薙ぎ払った。血がしぶき、イヴェルトの身体は、

石の床に転がった。

　「知らぬのだ・・・ほんとうに・・・」

　それが、最後の言葉だった。

　　　　　　　　＊　　＊　　＊　　＊　　＊

　イーヴェルが、呼び出されたのは、三つ首犬の騒ぎの、

翌夕であった。まだ、イヴェルトには、微かに息があったが、

こと切れるのは、時間の問題と思われた。

　「兄上様は、内通は、私利私欲に目が眩んで犯した罪であると、

　　罪状全てを認め、自害と引き換えに、領地財産一切を、

　　あなたに譲ると、書類に署名した後、自害されました。

　　本来、敵対国への内通は、財産全てを没収の上、

　　ヘリアンタへ生かして護送し、厳しい取調べを行う所ですが、

　　罪を全て認めましたので、死罪一等を減じ、ご本人の希望通り、

　　このまま、黄泉の女神の御手に、委ねる事に致しました。

　　どうぞ、ご存分にお別れを・・・」

　隊長がイーヴェルに、書類を示した。

　その署名の筆跡は、兄のものとは、少し違う気がした。

　しかし、それを問いただす間もなく、イーヴェルが、

傍らに立つのを、待っていたかのように、

イヴェルトは死んだ。

　イーヴェルは、泣こうとした。が、泣けなかった。

　代わりに、その心を占めたのは、奇怪な明るさだった。

　魂が、空の高処へ飛び上がりそうな、開放感が、

押し殺しても、押し殺しても、湧きあがって来て、

どうする事も出来なくなっていた。

　　　　　　　　　　続く

　ねさあって、怖いでしょう

　執念深いし、残酷だし、乱暴だし・・・

　怒らせると、何するか、わかりません。ホント・・・

　・・・文章の世界で、ね

　　　ではまた次回今日も、お越し下さって、ありがとうございました。