2012年02月05日
まる猫 新シリーズ その3

これは、猫のポーズじゃないな。

娘が、布団を跳ね飛ばして、

寒いのに、毛布一枚で寝てる姿だ。
寝相が悪くてね。



手か足が、ベッドの端から出ると、
うまく反対へ寝返りしてたのに。







The Song of Wind (166)
ルシア姫だけでは、なかった。
長女のラミア姫、次女のリリア姫も、食事と聞いて、
それぞれ、化粧台や書見台の前から、立ち上がり、
ワゴンの周りに集まって来た。
やがて、三人の、晩い夕食が始まった。
姫達は会話もなく、黙々と食べ続ける。
料理を褒めるでもない。注文をつけるでもない。
食事としては充分でも、虜囚としての日々が、
彼女等の感性を、低下させているのだろう。
ただ、出された物を口に入れ、噛み、飲み下す。
その間に、イーヴェルは一人、ひっそりと居間を出た。
そして、今来た通路を、大扉の反対側へ歩き始めた。
明かりは、小さな蝋燭一つ。その薄明かりにも、
その通路の石壁が、明らかに、地上の城と、
違う工法で造られている事が、見て取れる。
大昔の、森の民が残した建造物・・・
上部の建物の方が、よほど新しいのに、
古い部分の方が、緻密に作られている。
幾度、通っても、不思議に思う。イーヴェルは、この先に、
待ち構える「もの」の不気味さを、忘れかけた。
だが、不思議な通路は、唐突に終わった。
まるで子供が、遊び飽きて、積み木を崩したように、
石材が、ばらばらと撒き散らかされ、ぽっかりと、
壁に穴が開いている。
イーヴェルは、乱雑に放り出された、石材の間を、
乗り越え、すり抜け、やっとの事で通り抜けた。
そこは、地底の泉だった。
頭上には、僅かに星の瞬きが見える。地上からは窪地、
或いは、自然の井戸と、見えるであろう。広い砂地があり、
ひたひたと湧き水が、さざなみを打ち寄せてくる。
水の湧き口は、暗い岩の割れ目に遮られて、見えぬ。
と、イーヴェルは、その暗闇に向かって、呼びかけた。
「御方様、御方様、兄が戻って参りました。
お話が違います。お約束が違います!」
すると、水と岩の接する闇が、もやもやと広がり、
厚みを持ち、やがて、水面に黒い塊が、浮かび上がった。
輪郭は明確でない。周囲が暗いせいか、
明瞭な形を、持たないからだろうか。
しかしイーヴェルは、恐れよりも、切迫した事態に
身をつまされているらしい。必死の面持ちで、
浮かび上がった闇の塊に、呼びかけるのだった。
「先のお話では、兄は、絶対戻っては来ない、
罪を被るのは、私一人だと、言う事でした。
ですから、姫様達のお世話を、お引き受けしたのです。
でも、兄は戻って参りました。このまま戦になれば、
全ての責任は、兄のものと、なってしまいます。
これでは、お話が違うではありませんか!!」
続く
イヴェルトには、モデルはいませんが、イーヴェルにはいます

「ジウ」って言う




・・・そう、TABEちゃんです。賢そうで、一途そうで、いいと思うんですが。

では、また次回。



脱・0円ファン宣言!!!
大好きなのは、タロットカードの話
なんだかへんだな・・・
付け足し・・・Quarandolleってなんだ?
ふしぎちゃん女子
あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!!
大好きなのは、タロットカードの話
なんだかへんだな・・・
付け足し・・・Quarandolleってなんだ?
ふしぎちゃん女子
あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!!
Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(0)
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