2012年02月01日
まる猫 新シリーズ その1



今?そう、今だよね。動く時。



っていうと、もう遅い。

分かっちゃいるけど、中々動けない。

引っ張ってくれないかな






愚娘の尻尾もね

The Song of Wind (164)
グロリオーサ城は、もぬけの殻であった。
誰もが、我が目を疑った。もしかすると、どこかに潜んで、
奇襲を掛ける作戦かも知れぬ、と、誰しもが考えた。
しかし、城主であるナタレンス公が、直々に調べても、
ルテシア兵は、影も形も無くなっている。
皆、狐につままれた思いだった。指揮官のテオが、
捕虜になっていなければ、夢か幻を見たと、思う所である。
テオは、わき腹から、やじりを切り出され、げっそりと
やつれた顔で、救護所に横たわっていた。
抵抗の気力は、最早、失い果てている。
どうして自分が、こんな嵌めに陥っているのか、
今一つ、はっきりと分からない。テオは、傷の痛みより、
この後の自分の去就に、呻吟し続けていた。
* * * * *
ルテシア東部を占める、広大な樹海は、昔々には、
森の民と呼ばれる、異民族の住まう地域だったが、
今は、彼らが東へ去った後、ルテシアとパストリアが、
覇権を争っている。
森林には、未だに彼らの残した、奇妙な遺跡が、
あちこちに残っている。巨石を一列に並べた物や、
巨大な四角錘の上に神殿が乗っている物など、
何の為の建造物か、分からない物が多い。
中には、その後に建てられた城の、基礎部分に、
取り込まれてしまっている物もある。
ディールヴァ城も、そういった城の一つだった。
そこから東側は、深い森と、その中に数々の
奇怪な、謎めいた建造物が、点在するばかりだ。
ヘリアンタから十日。ディールヴァ城の城下町、
ディーレンは、都市としては、ルテシアの東限である。
オリザ姫達一行は、ここでケルビンや、アルフィーニ達と、
落ち合う手はずであった。
しかし、ディーレンにいたのは、ケルビン一人。
アルフィーニと、彼女が連れ戻してくる筈の、
ドリスとミランは、まだ着いていなかった。
「ディールヴァ城の周辺に、これと言った異常は、
見当たらない。城内を調べるのは、ジャドゥビスの
肩書きを使った方が、穏便だと思って、控えたのだが・・・」
ケルビンは、一行の到着を待ち構えていて、そう言った。
ジャドゥビスは、意外な気がした。
己の能力を、一人頼みする、魔術師の常で、ケルビンも、
どうかすると、独りよがりな行動を取る、きらいがあった。
しかし、それも仕方ない事と認め、だからこそ、
単独先行調査にも、反対しなかったのだが、それでは、
先発した意味が、なくなるではないかと、ジャドゥビスが
意見すると、いつになく、むきになって
「城の周囲や、さらに東の、古代の異民族の遺跡も
全部調べたのだぞ。十日では、足りぬほどだ。」
と、反論してくる。
確かに、四、五日前、樹海に入ったころから、
鬱蒼と茂った木々の合間に、意味不明な、だが、明らかに
人為的な加工の後のある、石の遺物を目にする事が、
多くなった。それらを、丹念に調べようと思えば、
日数など、いくらあっても足りぬだろう。
「では、城主のイヴェルト・ペトロス伯爵に、私の名で、
調査を申し入れれば、いいのだな?」
ケルビンが、頷くのを見て、ジャドゥビスはペンを取った。
イヴェルトは、一行より三日ばかり前に、ヘリアンタから
大規模な捜索隊を率いて、帰城している。
普段の城を、切り盛りしているのは、イヴェルトの妹、
イーヴェル嬢、唯一人。
鄙暮らしを嫌って、都に暮らす兄と違い、ひっそりと、
辺境の城を守っていると言う。
続く

A・・・・・のファンで、お読み下さっている方(・・・いないか・・・)すみません。

イーヴェルは・・・



・・・で、名前だけ、公平に使いました。
そういうのも、書けるんだよ。さあは・・・って言う事だけ。


・・・って言う事は・・・

では、また次回。★★★★★今日も、お越しくださって、ありがとうございました。
脱・0円ファン宣言!!!
大好きなのは、タロットカードの話
なんだかへんだな・・・
付け足し・・・Quarandolleってなんだ?
ふしぎちゃん女子
あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!!
大好きなのは、タロットカードの話
なんだかへんだな・・・
付け足し・・・Quarandolleってなんだ?
ふしぎちゃん女子
あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!!
Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(4)
│ファンタジー
この記事へのコメント
はじめまして!Lantanaと申します・・・
さあちゃんさんは 凄い才能の持ち主ですね~The Song Of Wind 第一話から読んでみたいです・・・ごめんなさい、私最近 滋賀咲くに 参加させていただいたばかりで、じっくりとは見れてないんですよね・・・でも まるねこさんは 見てますよ(^^)
あの 猫ちゃんたちは さあちゃんさんが、書いてらっしゃるんですか?絵もかけて 小説も書けて(小説でいいんですかね?)凄い才能です・・・私は絵も書けないし、文書力もないので、さあちゃんさんは ほんとに凄い人だと思いました・・・よろしければ これからも宜しくお願いしますm(^^)m
さあちゃんさんは 凄い才能の持ち主ですね~The Song Of Wind 第一話から読んでみたいです・・・ごめんなさい、私最近 滋賀咲くに 参加させていただいたばかりで、じっくりとは見れてないんですよね・・・でも まるねこさんは 見てますよ(^^)
あの 猫ちゃんたちは さあちゃんさんが、書いてらっしゃるんですか?絵もかけて 小説も書けて(小説でいいんですかね?)凄い才能です・・・私は絵も書けないし、文書力もないので、さあちゃんさんは ほんとに凄い人だと思いました・・・よろしければ これからも宜しくお願いしますm(^^)m
Posted by Lantana
at 2012年02月01日 14:50

Dear Lantanaさん
お読み頂き、ありがとうございます。鹿児島からようこそ!
・・・それとも、お帰りなさい、かな?
まる猫は、娘の作品です。買い切りで、版権は、さあにありますが・・・
第一回は、遥か以前。2011.1.15.です。
いきなり、魔法使いが、天馬に乗って、お姫様を引っさらうシーンから、始まります。
ストレス解消に、お楽しみ頂ければ、幸いです。
お読み頂き、ありがとうございます。鹿児島からようこそ!
・・・それとも、お帰りなさい、かな?
まる猫は、娘の作品です。買い切りで、版権は、さあにありますが・・・
第一回は、遥か以前。2011.1.15.です。
いきなり、魔法使いが、天馬に乗って、お姫様を引っさらうシーンから、始まります。
ストレス解消に、お楽しみ頂ければ、幸いです。
Posted by さあちゃん
at 2012年02月01日 17:17

さあちゃん、
まる猫、新シリーズもゆる〜〜くって、面白い!
前に2回程、愚痴話しを読みましたが、とってもさあちゃんの人間味が、感じられて面白かったですよ
それと、すし清さんの写真にコメントされてた、短い言葉の春の喜び〜♪
言葉が開放されたって書いてられたのを、読みましたよ、感動しました マジ
まる猫、新シリーズもゆる〜〜くって、面白い!
前に2回程、愚痴話しを読みましたが、とってもさあちゃんの人間味が、感じられて面白かったですよ
それと、すし清さんの写真にコメントされてた、短い言葉の春の喜び〜♪
言葉が開放されたって書いてられたのを、読みましたよ、感動しました マジ
Posted by 風 at 2012年02月03日 21:47
Dear 風さん
いえいえ、風さんの感性には、かないません。
さあは、写真も、絵も、下手の横好きの域を出ないし、
言葉も文も、なかなかメジャーに認められないし・・・
愚痴も・・・根暗の極みでしょ?
削除しようかなって思うと、嫌なことがあって、消せないんです。ごめんなさい。
あくまで「風の歌」が、メインです。ヨロシク!!
いえいえ、風さんの感性には、かないません。
さあは、写真も、絵も、下手の横好きの域を出ないし、
言葉も文も、なかなかメジャーに認められないし・・・
愚痴も・・・根暗の極みでしょ?
削除しようかなって思うと、嫌なことがあって、消せないんです。ごめんなさい。
あくまで「風の歌」が、メインです。ヨロシク!!
Posted by さあちゃん
at 2012年02月04日 02:24
