ぶるんねん文庫

　自家調合のピザトーストです。

　商品に非ず。市販のソース、チーズ、

　サラミ、生マッシュルームに、パセリ。

　パンも市販品。なぜか。答えは簡単。

　サラミのピザが好きなのに、店に無いから。

　と言うより、店のピザと称する物、

　私的には、大方ピザではない。

　店名に外国地域名が入っているが、

　商品名にもついているが、無関係。

　３年でも外国に住んだから、分かる。

　アレはピザじゃないカレーやラーメンと同じで、日本食だと思ってます

　　だから、買わないで、自家調合してます。その写真。


　　　Ｔｈｅ　Ｓｏｎｇ　ｏｆ　Ｗｉｎｄ　（１３５）

　セヴィリスは、黒い霧の隙をついて、どうにかして、

ファーゴを捕えようと、待ち構えていたはずだった。

　ところが突然、すっと、体を退らせたかと思うと、

思いがけぬ科白を、口にしたのだ。

　「どうぞ、お通り下さい。ダトゥーラ・ファーゴ様

　　あなた様は、私の、命の恩人ですから。」

　誰一人、この事態を、理解できた者は無かった。

　唖然と見守る皆を後に、ファーゴは、今にも

飛び去ろうとする。セヴィリスは、その間に立って、

両手を広げ、皆の前に、立ち塞がった。

　その表情は、全く正気をなくしている。
　
　突然ケルビンは、飛び去ろうとする相手に向けて、

最強度の電撃を放った。

　セヴィリスを避けた事は、明白だった。

　しかしセヴィリスは、ファーゴを庇って動き、

その攻撃を、我が身で、受け止めてしまったのだ。

　「セヴィリス！！」

　余りの事に、その場の全員が、凍てついた。

　その様子を背に、高笑いを残して、ファーゴは、

余裕の飛行で、北へ向かって、飛び去って行く。

　ケルビンの電撃を、まともに受け、セヴィリスは当然、

意識を保てず、気絶し、墜落して行く、はずだった。

　が、その体は雲の上に、静かに横たわっている。

　マヤリス妃の魔力が、強く皆を捉え、支えていたのだ。

　ミリカは、ファーゴの手で、その影響外に投げ出された為、

落ちかかったのだろう。

　ユリシアは、霧の雫で、火傷を負った、セヴィリスを冷やし、
　
暫く立ち竦んでいたオリザ姫は、必死の面持ちで、

駆け寄ると、気を失っても、なお、長杖を握り締めている、

硬直した手に取り縋った。

　指をこじ開けて、杖を放させ、そこにも火ぶくれが

あるのを見ると、痛々しげになでさすり、突然、

きつい眼差しをケルビンに向け、激しく詰め寄った。

　「ひどいわ！手を広げて、立ち塞がっているのに、

　　そこへ、稲妻を飛ばすなんて！！

　　セヴィリスに何かあったら・・・私は・・・私は！」

　その剣幕に、ケルビンは返す言葉も無い。

　オリザ姫は、言うだけ言うと、セヴィリスに取り縋って

　わあわあと、泣き伏した。

　ジャドゥビスが、明らかにうろたえていた。

　オリザ姫の目には、セヴィリス以外、誰の姿も

映ってはいないようだったからだ。

　「大丈夫ですよ。セヴィリスは、死んだりしないわ。

　　私が保証します。」

　マヤリス妃が、オリザ姫の傍らに屈み、

セヴィリスの様子を見た。確かに、呼吸も鼓動も、

無事なようだった。

　ユリシアは暫く、懸命に、セヴィリスを介抱していたが、

近くに屈んだマヤリス妃に、我慢できぬ様子で、話しかけた。

　「マヤリス様・・・いいえ、心ある石のお方。

　　なぜ・・・なぜ、人になど、なられたのですか。

　　殆ど永遠にも等しい、命をお持ちの方が、

　　なぜ、このような限り多い、人として生きる事を、

　　選ばれたのですか。私には、わかりません。」

　マヤリス妃は、じっと、ユリシアを見た。

　そして、シシィに宥められて、しゃくり上げている、

オリザ姫をも見上げ、微笑んで、静かに答えた。

　「それを、人の言葉で、恋と言いませんか？

　　私は、恋をしたのです。ネレイド陛下に。」

　　　　　　　　　続く

　　　　

　石の恋話・・・実は、マヤリス妃にも、実体モデルがいまして、ずっこけた事に、

セヴィリスのモデルと、ドラマ共演してるじゃないですか人気推理物で

　王様と歌姫の、週刊誌記事も、“どひゃ～”だったけど、もう一丁、“どっひゃ～～”です。

　まあ、こっちは、姉弟かも・・・って言う設定だから、関係ないけど・・・

　　では、また次回。今日もお越し下さって、ありがとうございました。