2011年08月21日

風の歌104

 西の最果ての国・・・古代中国がモデルです。クラブとらクラブ

 だから、クァランドール世界と、術の体系も違ってて、仙術師って言うのがいる訳です。kao_01

 ・・・グイン・サーガでは、『キタイ』に当たりますか・・・
 
 ただ、私は、人間の第六感覚については、洋の東西の区別は無いと思うから、

 チャクラとセフィロトは、同じものだと思っている。・・・face08なんのこっちゃってiconN05iconN04iconN05

 カバラとか・・・そう言う事も、やって来たの。さあは。
風の歌104
           クラブダイヤicon12iconN08iconN09iconN08icon12スペードハート


   The  Song  of  Wind (104)

 「聞いたことがある・・・コーブリオンの魔道対決だ。」

 ケルビンが、皆に話し出した。

 「西方より来たる、最強の仙術師、竜の貴婦人が、

  コーブリオンの赤い魔女、アネッサ・リーと対決し、

  敗れて、ノーザン・ハイランドの、どこかの洞窟に、

  閉じ込められたと言う・・・三百年位前の、伝説だと、

  思っていたが、まさか、アルフィーニが、竜の貴婦人とは・・・」

 「せやけど、なんでなん?馬やロバに変身できんのに、

  人に戻れへんて・・・何か、おかしない?」

 シシィは、魔法については、全く知識が無い。

 またアルフィーニが、ばたばたと、首を振りながら、低くいなないた。

 ミランが、通訳する。

 「対決があったのは、二百七十年くらい前。

  で、負けた時に、人の姿の記憶を取られて、ドラゴンの姿で、

  ノーザン・ハイランドの氷窟に、閉じ込められたんだって。

  それから、百年ぐらい、眠ってて、目覚めた時には、

  魔力も無くしてて、ダルトンが、見つけてくれなかったら、

  あと千年位、氷窟に閉じ込められたまま、息絶えるまで、

  獣の暮らしを、していただろう・・・って。」

 「千年?そんなに生きるの、ドラゴンって・・・?」

 「ドラゴン自体、長生きだし、元々、魔術師だからね。

  アナトス・リグストラムが、六百年・・・

  でも、記録に記される前の寿命は、結局、分からない。

  一説には、千年とも、二千年とも、言われている。」

 セヴィリスは、すぐ知識をひけらかす。

 ケルビンは、鋭い視線で、セヴィリスを黙らせた。

 シシィが、げげんそうな目で、ケルビンを見たからだ。

 「それより、アルフィーニの事だ。

  ダトゥーラ・ファーゴが、先程見たように、こちらの予測を、

  越えた能力者であるなら、対抗できる戦力として、

  『竜の貴婦人』の力は、是非とも欲しい。

  アルフィーニ、アネッサ・リーを、自力で倒せば、

  魔力は戻るのか?」

 アルフィーニはうなだれた。必ず、と言うほどの、

 確証はないらしい。

 「でも、魔力無しで、魔女と戦うの?無理じゃない?」

 ドリスは、実際的だ。ケルビンも同感らしかった。

 「水妖魔王は、セヴィリスが倒したが、図って倒した訳ではない。

  力を分散させる内に、焦点を見失った奴の隙に、

  こちらが、乗じた様なものだ。魔女相手なら、同じように

  複数方向から、攻撃を掛けるべきだな。」

 「だから、ケルビンに一緒に、来て欲しいって。」

 ケルビンは考え込んだ。一日も早く、ヘリアンタでファーゴに

 対峙し、ラゥオールフィアの三王女を、救出せねばならない。

 闇の魔人としては、魔道対決に興味をそそられるが、

 オリザ姫を巻き込んでいる以上、余り本筋から外れる訳にいかない。

 「私は行けない。セヴィリス、代わりに、行ってやってくれないか?」

 セヴィリスがうなずく。

 「ミランがいれば、話が通じる。僕でよければ・・・」

 「それと、あと一人・・・」

 ミランが口を開くと同時に、アルフィーニが、一人の方を向いて

ふんふんと、鼻息を立てて、首を振った。

 「えっ、あたし?!」

 アルフィーニが前足を鳴らした。その先で、ドリスが自分を指して、

立ち尽くしている。

 「アルフィーニ、だめだ。彼女には、オリザ姫の護衛と言う

  役目がある。」

 ジャドゥビスが、苦言を呈した。

 「剣士を、と言うなら、ソルダムに行ってもらえば・・・」

 「私は・・・ヘリアンタに行きたい。」

 ソルダムが、考え考え、言った。

 「ユーディスが、盗賊として追われながら、ヘリアンタにいる。

  まず、ユーディスを見つけ、母の安否を、確認したい。」

 「だが、僕も三王女の件から、余り逸れられない。

  ・・・オリザ姫の身辺を、手薄にしたくないのだが・・・」

 「姫は、私がお守りするわ。」

 ふわりと、人の輪の中で、風が凝った。

 ユリシアが、現れた。男爵家に入ってから、堅苦しい屋内を

嫌ってか、ずっと姿を消していたのだ。

 「私は風。刀で私を切る事は、出来ない。」

 そういうと、ユリシアは、透き通って、オリザ姫に纏い付き、

キラキラ輝く、女鎧になって見せた。

 「シシィがいる限り、死ぬ事も無い。どう?」

 ドリスは、まだ、戸惑いを残していたが、コーブリオン行きを、

承知した。剣技を言うなら、ソルダムとジャドゥビスがいる。

 オリザ姫は、大丈夫だろう。

 「どちらにしても、行き着く先は、ダトゥーラ・ファーゴだ。

  コーブリオンで、赤い魔女から、魔力と姿を取り戻したら、

  黒い霧の騎士の正体を、探ってくれ。」

 ケルビンに言われ、三人と一頭は、一様に深く頷いた。

 黒馬が、巨大な黄金のドラゴンに変わる。

 「昼間っから、ヤバくない?」

 ミランが真っ当な事を言った。セヴィリスは、浮上を始めている。

 「私が隠すわ。」

 ユリシアが、霧の渦となって、浮上に時間のかかるセヴィリスと、

ミランとドリスを乗せたアルフィーニを、包み込んだ。

 渦が消え、ユリシアの姿が戻った時、三人と一頭は、

遥か上空に達し、地上からは、見えなくなっていた。

          続く


 焦点が分散して、困っているのは、水妖魔王でも、赤い魔女でもなく、作者の私です。kao_3

 iconN37ミラン、ドリス、セヴィ、アルフィーニのグループ。kao05

 icon22オリザ姫達の、メイン・キャラクターのグループ。kao06

 icon23ファーゴと、ルテシア王。アルナス后と、マヤリス妃。ユーディスと、ミリカ。

  これから、まだ、いっぱい出て来る。下書きが、ぐっちゃぐちゃ。どの順で出すか・・・iconN05kao_4iconN05

 書いてて面白いのは、ミランと、赤い魔女の件だけど、その前に、いろいろ事件がある訳です。

       iconN04iconN08icon06icon12kao_13icon12icon06iconN08iconN04

 では、また、次回。今日も、お越し下さって、ありがとうございました。 

       icon11スペードiconN11サーフィンtenki_1サーフィンiconN11スペードicon11  



同じカテゴリー(ファンタジー)の記事画像
脱・0円ファン宣言!!!
大好きなのは、タロットカードの話
なんだかへんだな・・・
あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!!
鍵の掛かった部屋SP!?!
風の歌 410 ・・・最終回、そして次にやる事・・・
同じカテゴリー(ファンタジー)の記事
 脱・0円ファン宣言!!! (2017-07-16 13:33)
 大好きなのは、タロットカードの話 (2016-09-05 01:58)
 なんだかへんだな・・・ (2015-12-07 11:58)
 付け足し・・・Quarandolleってなんだ? (2015-09-09 09:21)
 ふしぎちゃん女子 (2014-02-19 00:01)
 あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!! (2014-01-18 00:00)

Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(0)ファンタジー
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。