2011年08月24日

風の歌 105

           ダイヤicon12スペードiconN04icon05iconN04スペードicon12ダイヤ

 ストーリーが、動き始めました。icon22kao_11icon06このまま、走り出したいんですが・・・

 如何せん、体がだるい。kao_6・・・パン屋が、こんなに忙しいとは、思わんかった。icon11kao_12icon11

風の歌 105 
 これは、お料理の本から。

    icon28icon06icon28

 若い頃は、それなりに

 料理に夢を持っていて、ラーメンたまごカレー

 本も道具も、買ったもんです。kao_10

 そういう本から、転載iconN04iconN04

 
 それにしても、幾らパートでも、普通、iconN27研修とか、本説明とか、あると思うんだが・・・

 なにせ、icon28食べ物icon28だし・・・

 服装だけは、一人前にしてますが、何が何やら、iconN05kao_4iconN05未だにわかりません。kao_9icon15

 ・・・う~~ん・・・続けて行けるんだろうか・・・だんだん自信がなくなって来た。

          かめiconN30 かめiconN30 かめiconN30     


    The  Song  of  Wind  (105)    

 その夜遅く、コンヴァラリア男爵は、疲労困憊の体に、

鞭打つようにして、ジャドゥビス達の前に現れ、

どうやら、明日の昼過ぎには、開門できそうなので、

真っ先にお通りを、と、わざわざ自分で、知らせてくれた。

 別件の為、三名が黒馬と共に、引き返したと言うのを、

待ちくたびれての事と、気に病んでくれたらしい。

 相変わらず、ユリシアは隠れているから、五人の一行である。

 ヘリアンタで、先ず、するべきは、ユーディスの捜索。

 まだ、盗賊一味の疑いが、晴れていないので、

役人に、届けるわけにも行かない。

 ただ、子供連れゆえ、無茶な所に、潜伏してはいまい。

 その点、捜索範囲は限られる。ケルビンの力もあれば、

 見付けるのは、難しく無いと言う、楽観がある。

 気懸かりは、ソルダムの母の名を、心に留めていた、

黒い霧の騎士との関係だ。

 こちらが、ファーゴと繋がっているのは、間違いない。

 ヘリアンタへ行くのが、正しいのか、アルフィーニ達と、

同行するべきだったのか。

 ソルダムは、サイス最後の夜を、迷いながら、

眠れずに過ごしたのだった。

      *  *  *  *  *

 コーブリオン進攻軍が、出発して行った、翌日。

 ヘリアンタ最東の外れ。虜囚の離宮に、葬儀をつかさどる、

黒衣の役人共の群れが、やって来た。

 純白、絹張りの棺を、マヤリス妃の居間に、運び込む。

 外から訪問中に、この不幸に遭遇した、アルナス后以外の女達は、

すっかり喪の黒服に、着替え果て、居間と寝室の、少しでも

華やかな色合いの物は、皆、黒布で覆いつくしてある。

 亡くなられた・・・皆が、そう思い込もうとしている。

 アルナス后は、ボニウスのからくりを、知るはずの、

一番近しい侍女達までが、涙に暮れているのを、不思議に思った。

 しかし、逆に彼女等は、薬ビンが壊れた事も、知っており、

マヤリス妃の、この異常な事態を、やはり真実の逝去と、

受け止めざるを、得ないようだった。

 ・・・生まれた時の状態・・・

 アルナス后は、マヤリス妃が、ネレイド王と婚姻した時の、

幼い頃の絵姿を、見知っている。どこか少年めいた、

整いすぎた顔立ちの、美少女の肖像画が、近隣の王宮に、

送り付けられて来たからだ。

 今は成長して、さらに美しく、優雅で、気品にあふれている。

 直接会ってみて、甥のネレイドが、魅せられたのも、

無理ないと、納得がいく。

 だから王妃は、人間の女性として、成長している事は、確かなのだ。

 ・・・石の様な、今の状態・・・

 マヤリスは、こんな状態の赤子として、生まれて来たのだろうか。

 アルナス后は、赤ん坊の石像を、想像してみた。

 そんな子を産む・・・母御は、どうされただろう。

 アルナス后は、空想に行き詰った。

 丁度その時、黒衣の役人共が、マヤリス妃を、棺に

納め終わったと、知らせてきた。

 女達が、手に手に花を持ち、棺に駆け寄る。

 棺は、見る見る花で満たされ、あふれかえった。

 役人が頃合いを見て、女達を押し留め、蓋をする。

 その頃から、晴れ渡っていた空が、異様な雲に覆われ始めた。

 黒雲は、離宮周辺に、意思あるもののように、寄り集まり、

天を突く高さに、伸び上がってゆく。

 遠く市外から、否、ヘリアンタ市内の反対側、

西の外れからでも、その姿を、見ることができるほど、

はっきりと、都の東にだけ集中した、雲の塔が出現した。

 女達は、離宮の中で、今に、稲妻が光り、雷鳴が轟く、と、

身を寄せ合って、怯えている。

 役人が指図し、力持ちの下役共が、棺を持ち上げた、

その時だった。

 ダダーーーン!!!

 前触れの、遠雷もなかった。

 突然、雷が、離宮を直撃したのだ。

 それも、マヤリス妃の居間の、真上に落ちたとしか、思えぬ

閃光と轟音だった。

 瞬間、衝撃に打ち倒され、あるいは、恐怖に目も耳も塞いでいた、

人々は、きな臭い臭いに、我を取り戻した。

 人々が集っている、真上あたりから、すぅっと、薄鼠色の煙が、

漂い、広がってくる。落雷が火災を引き起こしたのだ。

 女達に、混乱が巻き起こった。

 皆、我勝ちに出口を目指して、駆け出した。

 役人共も、下役の大男共も、炎の恐怖に、勝てるものなど、

誰も無い。石の様な遺体の入った、重い棺を投げ出し、

皆、先を争って逃げ出した。

 アルナス后は、皆に逆らって、居間に投げ出された

棺に駆け寄ろうとした。女達が必死に止める。
 
 「セシル様、危のうございます。お逃げ下さい!

  御使者様に何かあったら、男爵様に、申し訳が立ちませぬ。

  早くお逃げを!!」

 「そんな・・・王妃様をおいて・・・

  おお、だれか、王妃様を!お棺を・・・ご遺体を・・・!!」

 その時、壁掛けの重い錦布が、大きな木枠ごと、燃えながら

落ちて来て、人々と棺の間に、炎の障壁を作った。

 家具も敷物も、燃え上がった。もはや、手の施しようは無い。

 マヤリス妃の、生死も定かでない体は、棺のまま、

火の海に、取り残されてしまったのだ。

        続く


 と、言う展開で・・・次回へ、雪崩れ込みます。icon11tenki_1icon11

     今日も、お越し下さって、ありがとうございました。
 



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Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(2)ファンタジー
この記事へのコメント
こんばんは~♪

そっかぁ~さあちゃん、パン屋さんでパート始めたんだ・・^^
頑張って~~♪
Posted by DreamDream at 2011年08月24日 21:21
Dear Dreamさん
 お返事遅くなりました。ごめんなさい。
本文書くのがやっとで、後は、足跡さん見せて頂いて・・・
自分のブログの、チェックをしてませんでした。
(・・・と言う、言い訳・・・)

 パン屋さん、なんですよ。それも、焼き上がりを店に出す係り。
こんな婆さんより、若いきれいなお姉さんの方が、いいだろうな、
と思いつつ、やってます。

 困るのは、商品が漂流する事。
売れ行きによって、(あるいは、材料の在庫によって)
空いた場所に、残っている物を移動させるから、
婆さんは、うろうろしてしまう。
 年取って、新しい事するのは、大変です。
 
Posted by さあちゃんさあちゃん at 2011年08月31日 10:01
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