2011年08月14日
風の歌 100回突破しました!!
What’s this


スリッパではありません
。鍋つかみです。相当熱い物でも、大丈夫。


このタイミングで、なぜ、鍋つかみ
たまたま、完成したから
。それだけです。


息子の家庭科作品を、ほどいて利用しました。


だって、失敗作で、使用不能だったから・・・


The Song of Wind (101)
王妃マヤリスの異変は、直ちに太陽宮に届けられ、
急ぎ、確認の医師がやって来た。
が、それは、先程退出したばかりの、ボニウスではなく、
宮廷医師団の、侍医長だった。
「ボニウスが、先程来たと? それは、おかしい・・・
今日は、そんな予定は、無い筈だが・・・」
侍医長は、助手達にも確認したが、皆、知らぬ様だった。
それより問題は、マヤリス妃の容態だった。
容態、と言って良いかどうか、侍医長すら、判断できぬ。
豊かな黒髪以外、皮膚は、全て石化し、瞼を上げて、
瞳孔を見ることも適わず、脈も呼吸も、感じられない。
「お亡くなりだろうか? こんな御遺体、見たことが無い。」
医師団達は、首を傾げながら、帰って行った。
女官と侍女等は、仕方なく、昼下がりの部屋を、暗く閉め切り、
香を焚き、聖水を供え、死者に対する、祀り事を行った。
アルナス后は、養父、コンヴァラリア男爵からの使者と、
朝の内に、マヤリスが取り繕っていた。
だから、そのままマヤリスに、付き添う事になった。
アルナス后には、マヤリスが、通常の死を迎えたとは、
思えなかった。直前に言い残した言葉が、気に掛かる。
・・・我は魔術師の娘。生まれた状態に、戻るだけ・・・
『魔術師の娘』は、理解できる。
彼女の実父は、齢六百年を生きたとされる、
希代の大魔術師、アナトス・リグストラム。
しかし、出自の点では、本来、立妃できる身分ではない。
甥のネレイドが、マヤリスを娶り、正式に立妃させた時、
遠く離れたバルツァードで、アルナス后は、どれほど、
気を揉み、厳しい意見を、書き送ったか・・・
年端のいかぬ、幼い少女を、王妃に据える、その危うさ。
本人に、何の意図が無くとも、否、ないからこそ、
邪まな企みを、跳ね除ける事も知らず、
己の意見で、それらを押さえ込む事も、出来ぬ。
低い身分から、急に重用される、周囲の者達も、
ある者は、重責に押し潰され、ある者は驕りに走り、
皆、己を失い、不幸に陥るであろう・・・
そのような手紙も、功を奏さず、結局、予測した
通りの事が、起こってしまった。
年若い王は、参謀ダトゥーラ・ファーゴの言いなりに、
謀反の関係者を、次々処分した。
青年王に異を唱えるものは、一掃され、ファーゴは、
参謀長となり、評議会は、縮小された。
一見、ネレイド王の、独裁制の様に見える、ルテシアの
政治体制は、実は、ファーゴの独断ばかりが、まかり通って、
いることを、アルナス后は、よく知っていた。
だからこそ、夫ヴァレリオ王の病状が、思わしくないと、
分かった時、まだ幼かった世継ぎ、オヴィディオ王子の、
将来を考え、元からあった討議会を、盛んにし、
バルツァード各地の、知識人を集めた、大掛かりなものに、
発展させるように、進言したりもした。
今、国王不在の北の国が、どうにか保っているのは、
この討議会の力が、強いからである。
だが、アルナス后の父、弟、その息子と、王位が、
順当に継がれた、ルテシアの政権は、国王と、
首都ヘリアンタに、集中してしまっている。
ファーゴのような、野心家にとっては、
格好の獲物であっただろう。
この、影の独裁主義者は、天涯孤独の法術師であった。
そのため、身贔屓の為の、目立つ不正人事も、無かった。
だが代わりに、恐ろしい思想を、ネレイド王に吹き込んだ。
・・・皇帝におなりなされ・・・
聖域を統べ、九峯聖堂の神官共に、彼らの上位者であると、
認めさせ、一国の王に収まらず、このクァランドールの
皇帝になる・・・
・・・私を重んじれば、そうなれる・・・
ファーゴは、そう囁いたに違いない。謀反事件の、
直後の手紙の行間に、それがにじみ出ていた。
アルナス后の知るのは、そこまでである。
以降の手紙は、ファーゴの手を、通った後が、
歴然としており、返答も、読まれていると思うと、
何も書けなくなった。
息子オヴィディオより、甥ネレイドは、さらに
若くして即位している。
アルナス后は、遠くから、ただ見つめる事しか、
しなかった自分を、責め続けていた。
続く
説明ばっかりで、すみません

でも、
バックグラウンド、わかんないと、人物の動きが、意味不明でしょ


魔術師や法術師は、王侯貴族扱い、されないとか、


国王と言えども、なんでも独り決めなんか、させてもらえない、とか、


王様より、皇帝の方が、上だとか・・・




この世界も、現実の歴史に準じてますので、アルナスおばあさまの、
回想シーンで、語ってもらいました。次回から、また、動きます。
誰が、どう動くでしょう。お楽しみに




今日も、お越し下さって、ありがとうございました。



スリッパではありません




このタイミングで、なぜ、鍋つかみ

たまたま、完成したから




息子の家庭科作品を、ほどいて利用しました。



だって、失敗作で、使用不能だったから・・・



The Song of Wind (101)
王妃マヤリスの異変は、直ちに太陽宮に届けられ、
急ぎ、確認の医師がやって来た。
が、それは、先程退出したばかりの、ボニウスではなく、
宮廷医師団の、侍医長だった。
「ボニウスが、先程来たと? それは、おかしい・・・
今日は、そんな予定は、無い筈だが・・・」
侍医長は、助手達にも確認したが、皆、知らぬ様だった。
それより問題は、マヤリス妃の容態だった。
容態、と言って良いかどうか、侍医長すら、判断できぬ。
豊かな黒髪以外、皮膚は、全て石化し、瞼を上げて、
瞳孔を見ることも適わず、脈も呼吸も、感じられない。
「お亡くなりだろうか? こんな御遺体、見たことが無い。」
医師団達は、首を傾げながら、帰って行った。
女官と侍女等は、仕方なく、昼下がりの部屋を、暗く閉め切り、
香を焚き、聖水を供え、死者に対する、祀り事を行った。
アルナス后は、養父、コンヴァラリア男爵からの使者と、
朝の内に、マヤリスが取り繕っていた。
だから、そのままマヤリスに、付き添う事になった。
アルナス后には、マヤリスが、通常の死を迎えたとは、
思えなかった。直前に言い残した言葉が、気に掛かる。
・・・我は魔術師の娘。生まれた状態に、戻るだけ・・・
『魔術師の娘』は、理解できる。
彼女の実父は、齢六百年を生きたとされる、
希代の大魔術師、アナトス・リグストラム。
しかし、出自の点では、本来、立妃できる身分ではない。
甥のネレイドが、マヤリスを娶り、正式に立妃させた時、
遠く離れたバルツァードで、アルナス后は、どれほど、
気を揉み、厳しい意見を、書き送ったか・・・
年端のいかぬ、幼い少女を、王妃に据える、その危うさ。
本人に、何の意図が無くとも、否、ないからこそ、
邪まな企みを、跳ね除ける事も知らず、
己の意見で、それらを押さえ込む事も、出来ぬ。
低い身分から、急に重用される、周囲の者達も、
ある者は、重責に押し潰され、ある者は驕りに走り、
皆、己を失い、不幸に陥るであろう・・・
そのような手紙も、功を奏さず、結局、予測した
通りの事が、起こってしまった。
年若い王は、参謀ダトゥーラ・ファーゴの言いなりに、
謀反の関係者を、次々処分した。
青年王に異を唱えるものは、一掃され、ファーゴは、
参謀長となり、評議会は、縮小された。
一見、ネレイド王の、独裁制の様に見える、ルテシアの
政治体制は、実は、ファーゴの独断ばかりが、まかり通って、
いることを、アルナス后は、よく知っていた。
だからこそ、夫ヴァレリオ王の病状が、思わしくないと、
分かった時、まだ幼かった世継ぎ、オヴィディオ王子の、
将来を考え、元からあった討議会を、盛んにし、
バルツァード各地の、知識人を集めた、大掛かりなものに、
発展させるように、進言したりもした。
今、国王不在の北の国が、どうにか保っているのは、
この討議会の力が、強いからである。
だが、アルナス后の父、弟、その息子と、王位が、
順当に継がれた、ルテシアの政権は、国王と、
首都ヘリアンタに、集中してしまっている。
ファーゴのような、野心家にとっては、
格好の獲物であっただろう。
この、影の独裁主義者は、天涯孤独の法術師であった。
そのため、身贔屓の為の、目立つ不正人事も、無かった。
だが代わりに、恐ろしい思想を、ネレイド王に吹き込んだ。
・・・皇帝におなりなされ・・・
聖域を統べ、九峯聖堂の神官共に、彼らの上位者であると、
認めさせ、一国の王に収まらず、このクァランドールの
皇帝になる・・・
・・・私を重んじれば、そうなれる・・・
ファーゴは、そう囁いたに違いない。謀反事件の、
直後の手紙の行間に、それがにじみ出ていた。
アルナス后の知るのは、そこまでである。
以降の手紙は、ファーゴの手を、通った後が、
歴然としており、返答も、読まれていると思うと、
何も書けなくなった。
息子オヴィディオより、甥ネレイドは、さらに
若くして即位している。
アルナス后は、遠くから、ただ見つめる事しか、
しなかった自分を、責め続けていた。
続く



でも、











王様より、皇帝の方が、上だとか・・・





この世界も、現実の歴史に準じてますので、アルナスおばあさまの、
回想シーンで、語ってもらいました。次回から、また、動きます。

誰が、どう動くでしょう。お楽しみに





今日も、お越し下さって、ありがとうございました。
脱・0円ファン宣言!!!
大好きなのは、タロットカードの話
なんだかへんだな・・・
付け足し・・・Quarandolleってなんだ?
ふしぎちゃん女子
あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!!
大好きなのは、タロットカードの話
なんだかへんだな・・・
付け足し・・・Quarandolleってなんだ?
ふしぎちゃん女子
あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!!
Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(0)
│ファンタジー