2011年04月29日

こごま

こごまこごま






















 ねこが来ました。face05

 ちょっとピンボケですが、こんな顔です。yubi_1

 名前は、「こごま」。 娘がつけました。kao08

 背中の模様が、黒ゴマを蒔いたようだから・・・

 と、言うのはウソkao_16。外出中だった娘は、顔の写メールだけ見て

 「こごま!」と、一言返信keitai。帰宅後、背中を見て、

 「ほら、ゴマみたいやん!」kao05

 よく言うよ・・・kao_2


     The  Song  of  Wind  (57)

 夜明け前の遥か上空を、ドラゴンは、猛スピードで飛行を続ける。

 アルフィーニが最も速いのは、天馬での、単独飛行だが、

フル装備の男二人を、乗せているのだ。

 ドラゴンの姿の方が、力が出せる。

 その傍らを、ケルビンが、飛んでいる。

 ケルビンの最大速度は、ドラゴンのアルフィーニと、ほぼ同じだ。

 三人と一頭は、夜闇に乗じて、ひたすら南の島国を目指す。

 やがて、ラゥオールフィアの都、港町でもあるウォラルトンの

上空に差し掛かった時、一行は、驚きの光景に、息を飲んだ。

 港一杯に、篝火が焚かれ、大型の軍船が、桟橋を

埋め尽くし、さらに港から溢れた船が、港周辺の海に、

ずらりと、舳先を並べている。

 港湾封鎖。

 ジャドゥビスは、ぎりりと奥歯を食いしばった。

 間に合わなかった。

 モーズロードン王は、出兵を即決したに違いない。

 ティムの錯乱も、意外とすんなり、解けたとすれば、

従者二人の証言は重い。特に彼等は、それぞれが、

二人の兄達の乳兄弟だ。ジャドゥビスも、彼等には弟同様なのだ。

 心配も手伝って、過大に報告したかも知れぬ。

 薄明が、船を、シルエットから色形あるものに変えてゆく。

 メインマストの、緑と黄と白の旗の下に、

濃い緑に、金の星の縫い取りの旗。

 モンティエ公の御座船。ジャドゥビスの父親が正使だ。

 ジャドゥビスは、アルフィーニの背から、飛び降りたい

衝動に駆られた。実戦慣れしていないミランが、後ろから、

港の異変について、わあわあ騒いでいなければ、

我を忘れていたかも知れぬ。

 「すっげ。あんなでっかい船、一個でも初めて見るのに、

  一杯いやがんの。

  ね、ね、あれ、みんなジャドゥビスの国の船?

  向こうのも?あそこのも?」

 「そうだよ!少し黙っててくれ!!考えがまとまらない!」

 ミランは、その剣幕に押されて、少し静かになったが、

やや声を落としただけで、一人で感嘆詞を吐くのを、止めなかった。

 ケルビンが近づいて来た。

 「見えるか?墓陵島の方。」

 一隻の軍船が、墓陵島へ向かっているのが、

遠くの靄の中に見える。

 「大灯台跡へ向かっている。

  あそこには、兵の宿舎も、桟橋もあるからな。」

 「まずい・・・ソルダム達も、あそこに上陸しているはずだ。

  鉢合わせしなければいいが・・・」

 「するだろうな。墓陵島駐留兵と、水軍上陸兵の戦になる。

  巻き込まれる可能性は大きい。

  それより、お前は大丈夫か?自国の軍と戦うのだぞ。」

  ジャドゥビスは、思案を口にして見た。

 「今からでも、城内へ戻り、そ知らぬ顔を決め込むのは、

  どうだろう。父上さえ納得してくれれば・・・」

 「バカな。どれだけの兵が、上陸したかは分からぬが、

  今度こそ本当に、それも親子で人質に取られ、

  上陸兵は、皆殺しにされよう。

  城内から見れば、侵略を受けているのだからな。」

 事を解決するためには、水妖魔王を倒し、城を、怪異の支配から、

解放するしかないのだ。


 アルフィーニは、日の出直前の、最後の闇の中へ降下した。

 城壁の頂上に、背の二人を降ろし、ケルビンの走り書いた

手紙をくわえると、天馬に変身して、墓陵島へ向かう。

 ソルダムに状況を知らせ、できるだけ危険を回避させるためだ。

 天馬なら、まだ間に合う。ミランが着いて行けば、確かだが、

新手のいる有利さの方が重要だ。

 あとはオリザ姫が、本当に怪異に対して、効力を発揮するかだ。

 今までの所、目立った威力はない。

 水妖魔王が、ことさらに避けようとしたり、ラミア王女が、

オリザ姫は怪異の支配を受けぬと、言ったりはした。

 それを信じて、ソルダム側に組み入れたが、一抹の不安はある。


 水妖魔王は、巨大な玉座に埋まって、惰眠を貪っていた。

 そのだぶついた腹部には、セヴィリスが、胎児のように

身を丸めて眠っている。その手に長杖は無い。

 それは、セヴィリスの手を離れ、床に落ちていた。

 ダルトンの施した封印を、維持強化する物は、何も無い。

 セヴィリスは、底知れぬ憎悪の無間地獄へと、スパイラルを

ひたすら墜ちて行くばかりだった。

 
 水妖魔王が、ふと、身じろぎをした。

 横一文字に裂けただけの口が、ぱくぱくと喘いだ。

 その口が開く度に、そこから黒い霧状の物が、溢れてくる。

 やがて、霧状の物は、もやもやと、炎を形作り始めた。

 余り役立たぬ、突起のような腕が、のろのろと持ち上げられた。

 それが、苦しげに、あるか無しかの喉元に、当てられた。

 かと、思った時、ごぼっ、と口から霧が溢れ、

 水妖魔王は、腹を下にして、玉座から転がり落ちた。

 床に強打した腹が裂け、真っ黒い、大量の濁り水が、

そこ等中に飛び散った。

 その、濁り水の中から、ゆらりと、セヴィリスが立ち上がった。

 双眸に、人たり得ぬ光を宿したセヴィリスは、日頃の

彼を知るものが、思わず耳を塞ぎそうな、不気味な声を発した。

 「どうした。憎悪を欲したのでは、なかったのか。」

 水妖魔王は、裂けた腹を庇いながら、白い部屋の、唯一黒く、

四角く刳り貫かれた出入り口へ、にじり寄ろうとした。

 「己を滅したいと望む憎悪が、どれほどすさまじいか、

  知らなかったと見える。

  貴様になど、喰い切れる物ではない。

  ・・・ほほう、食あたりしたのか?

  どれ、診てやろう。」

 そう言うと、セヴィリスは、長杖を拾い上げ、雷鳴に似た、

エネルギーを込めると、いきなり魔王の裂けた腹に突き立てた。


 人声でない呻きが響き渡った。

 水妖魔王は、身を半ば二つに裂かれながら、這いずって逃げた。

 「そうか・・・それでも死なぬか。すでに死した者ゆえな。」

 しかし、その時には、魔王の体から、飛び散った黒い水が、

霧となって立ち昇り、炎のごとく揺らめいて広がり、

白い空間を、見る間に、漆黒に塗りつぶして行ったのだった。

          続く


 セヴィ君iconN06

 どうしちゃったんでしょうか。kao_12

 そりゃあ、確かに、前に書きましたよ。kao_4

 どっかで弾けないと、唯の、根暗の学者の卵たまごで終わるって。

 私が、自分で・・・kao_3icon10icon10

 だからって・・・iconN04kao_16iconN04王様喰われそうだよ~・・・

 実体三次元モデルも、リーダー食ってるけどね。kao05 kao05 kao05

 主役は、5人ですicon23。それぞれエピソード作ってあります。kao_22

 あと、ミランの過去・・・いつ出そうかな?ご期待下さい。iconN08iconN07iconN33iconN07iconN08

      では、また次回。(やっぱり、『自戒』だって)

         きょうも、お越し下さって、ありがとうございました。

   

     

 

 







 

  





 








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Posted by さあちゃん at 00:01│Comments(0)ファンタジー
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