2011年04月27日

着物の作り方 その3

着物の作り方 その3
 しばらく、間が空きましたが、サボってた訳ではありません。kao_01

 別のお仕事をしてました。kao_21アンティークのお着物の、お直し。

 藍色と緑と紫のぼかしのコート。momijiもみじの地模様。momiji

 驚いた事に、某デパートのタグの字が、point_9逆ならび・・・point_9

 何年前の物か、見当付かず、弱くなった裏地に冷や汗流し、kao_5icon10

 どうにか仕上げて・・・ああ、やれやれ・・・kao_22戻って来ました。

 長襦袢のお袖の、「振り」を縫いました。

 外袖より、内袖を控えるため、内袖は、へら印より1分中を縫います。

 へらは、あらかじめ、必要寸法より1分大きくつけてます。

 真っ直ぐ縫って、きせをかければ、寸法どおりに出来上がります。


     The  Song  of  Wind  (56)

 クァランドール世界の東、果てない樹海に面する、パストリア王国。

 南に海を隔てて、ラゥオールフィア。西は、広大なデルタの湿地帯を

挟んで、モーズロードン。この国が版図を争うのは、

唯一、北側の、ルテシアしかなかった。

 小高い丘陵地以外、確固とした境界をなすもののない、

国の北部は、常に紛争が耐えない、危険地域だ。

 しかしそれは、ここ十年ばかり前からで、それ以前は、

僅かな小競り合いも、対話でかたが着いていた。

 それが、十二年前のある日、状況が一変した。

 ルテシア王、ネレイド・ヘリアンテスは、それまでの

穏健政策をかなぐり捨て、突如、近隣諸国に武力侵攻を、

し始めたのだ。

 今でこそ、堅固な城壁と、数多の砦とに守られている、

国境だが、当時は、本当に何も無い、唯の農村だった。

 セヴィリスの記憶の、最初の風景である。

 その日セヴィリスは、姉のヴィオリアと共に、村の薬使いに

連れられて、森へ草摘みに出掛けていた。

 セヴィリスの下には、妹のエルシーがいた。貧しい両親は、

上の娘を、薬使いにやる約束を、していたのだろう。

 ヴィオリアも、承知していたのに違いない。薬使いは、

度々訪れては、ヴィオリアを野山へ連れ出し、草木の事を教えた。

 セヴィリスはそれに、よく付いて行ったのだった。

 森の奥深くで、異変に気づいたヴィオリアは、薬使いが止めるのを

振り切り、セヴィリスと共に、村へ駆け戻った。

 そして、二人は、惨状を目の当たりにしてしまったのだ。

 家々は破壊され、あるいは燃やされ、蔵は荒らされ、

家畜も、ひよこ一羽残されていず、そこここには、村人達の、

無残な遺体が転がっている。

 遠くには、略奪の限りを尽くし、満悦状態のルテシア軍が

甲冑を黒々と光らせて、立ち去りかけて居る姿が、

まだはっきりと見えていた。二人は、夢中で、家へ向かった。

 が、家はなかった。貧しいしもた屋は、柱を抜かれて、

ぺしゃんこに潰されていた。

 父親は、必死に抵抗した後をみせて、惨殺されていた。

 二人は、母親の姿を探して、小さな牛小屋へ行った。

 牛小屋の入り口で、エルシーは、一撃で、殺されていた。

 恐れも苦痛も、感じる暇は、なかった様だった。

 母の遺体は、最も無残だった。牛小屋の藁束の上で、

半裸で息絶えた姿は、そこで行われた惨劇を、物語っていた。

 セヴィリスは、がくがくと膝の力を失って、うずくまった。

 のどの奥から、叫ぶような号泣が起こった。

 ヴィオリアも泣いていた。二人の子供達には、他に

為すべき事は、思いつかなかった。

 その時、荒くれた足音と、下卑た話し声が近づき、

二人は、はっとして一瞬で泣き止んだ。

 「女の声がするぞ」

 「まだ、生き残りが、いやがったか」

 ヴィオリアは、セヴィリスを母の遺体の傍に、突き飛ばすと

その上に、藁を被せた。そして、自分も藁束の中に、

身を潜めようとした。

 しかし、その動きは、外の男達に、気付かれてしまった。

 軍隊からはぐれたらしい、数人の平兵士が、牛小屋に

雪崩れ込み、隠れ切れなかったヴィオリアは、藁の中から、

引きずり出されてしまったのだ。

 セヴィリスは、思わず姉の手を掴もうと、自分の手を、

延ばしかけた。しかし、ヴィオリアは、それを撥ね退け、

自分は引き摺られながら、必死にセヴィリスの手に、

藁を被せようとした。

 その右手の、人差し指の付け根の小さなほくろを、

セヴィリスは、今でもはっきり覚えている。セヴィリスの

左手の同じ位置にも、ほくろがある。忘れようにも、

忘れられるものではない。

 ヴィオリアを捕らえた兵士達は、さすがに惨劇の跡に

長居を、したく無かったと見えて、泣き叫ぶ少女を

担ぎ上げると、早々に立ち去って行った。

 セヴィリスは、足音が遠ざかると、藁束の中から這い出て、

姉の姿を探した。が、生きるものの気配の絶えた村に

その後あるものは、無常な夕暮れと、夜の闇だけだった。

 それから、どれほど、セヴィリスは姉を探し続けただろう。

 しかし、行けども行けども、あるものは、ルテシア軍に

蹂躙された、寒村の跡だけだった。

 セヴィリスの心の奥に、どす黒い感情が生まれ、

べったりと、全ての感覚を押し包んだ。

 目に映る物、耳に聞こえる物、肌に触れる物、

全てが厭わしかった。生きてあるものも、死したものも、

生きてあらぬものも、何もかもが、許せなかった。

 そして、自分の存在も・・・

 あの時、泣き声を出さなければ・・・あるいは、もし、自分がいず、

姉一人なら、姉は、無事に隠れおおせていたはずだと、

思うにつけ、セヴィリスは、自分を憎悪した。

 自分を、憎み、疎み、自分に復讐をしようとした。

 が、叶わなかった。セヴィリスは、深い悲しみに縁取られた、

憎悪の炎に、己を焼く夢を見続けていた。

       続く


 いや~kao_3

 書くの、躊躇いましたね。kao_15

 よくも、知りもせんこと、書いたな・・・kao_16
 
 赤面します。kao_01

 下書きより、これでも、相当控えたんですが・・・きついですね。kao_9

 もう一シーンあったけど、割愛・・・(更にえぐいから)kao12 kao09 kao12

 二度と書きません。・・・作家になったら、わからんけど・・・kao_2

 まだ、夢は捨ててません。次、ジャパンエナジーの募集あるし・・・郵便iconN27kao_19

 頑張ります。クラブkao_22クラブ

      今日も、お越し下さって、ありがとうございましたicon06face01icon06
 



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Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(0)ファンタジー
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