2011年04月30日

近所の春・うちの春

近所の春・うちの春近所の春・うちの春















 秋にもみじ。冬に六華。春に桜。梅雨に紫陽花。盛夏に青葉。

 ウチの近所に、お花見所があります。icon06 icon06

 四季、いつでも何かしらの花が咲いてます。
     iconN08クラブiconN08ハートiconN08スペードiconN08ダイヤiconN08

 椿、梅、(たぶん)れんぎょう、つつじ、

 水仙、雪割り草、秋には一面彼岸花。

 他所の庭です。kao_01

 でも、見て愛でるのには、実に遠慮のいらない、絶好の裏通り。

 一年中、色々お花見できます。iconN10iconN11iconN10kao_13iconN10iconN11iconN10

 我が庭は、最後のチューリップ、2本。icon22kao_16

 黄色でした。kao_10


     The  Song  of  Wind  (58)

 ラゥオール城は、モーズロードン軍に完全包囲されていた。

 当然、激しい市街戦になるはずだが、どういうわけか、

城内から、一兵も守備軍は出て来ない。

 モーズロードンを、同盟国として、信頼し切っているとも取れるし、

何かの企みに、引き込もうとしているようにも見える。

 上陸軍は、厳しく統率されていた。ただ、隊列を組んで歩き、

町の広場ごとに、静かに留まるばかりだった。

 当初、怯えて家々に閉じこもっていた人々は、特に何事も起こらぬので、

気を許し、そっと戸口を開けて、様子を窺ったり、必要に迫られて、

小走りに路地を、行き過ぎたりするようになった。

 城の方は、そんなに簡単ではなかった。

 城門の守備兵は、酷い混乱の挙句、ほぼ無抵抗で武装解除され、

かわって、上陸軍が、守備に就いていた。

 その中を、モンティエ公爵が、全権大使として入城したが、

城内の人々の錯乱振りは、これが怪異による現象と、知らねば、

理解に苦しむ状態だった。

 女官や文官達は、兵士の姿を見れば、逃げ隠れするが、

廊下の角を曲がった途端、自分が逃げ惑って、

走っていた事を忘れて、真顔で、普通に歩き出す。

 兵士や武官も、目前に他所の軍兵が現れれば、闇雲に

斬りかかったりしてくるが、後ろから近づかれても、

捕らわれるまで気付かない。

 「我々がいた時より、酷くなっているようです。

  公子様が心配です。」

 カインがモンティエ公爵に言った。ティムはまだ回復し切っておらず、

代わりに、黒衣の魔術師がついて来ている。

 三人は案内も無しに、周囲を十名ばかりの兵に囲ませ、

問題の、控えの間に入っていった。

 まずは国王に、モーズロードン王からの、代理統治宣告の

書状を渡さねばならない。近習達は、そのくらいの事は、

どうにか理解できたと見えて、謁見の支度に走り去った。

 が、それ切り誰も、戻ってこない。

 だから、公爵たちは、押し通った訳ではなかった。 

 どの道、まともに行けば、謁見前に、ここに通されるはずなのだ。

 カインは、隠し扉の壁の前に、公爵と魔術師を案内した。

 「この柱の彫刻に、仕掛けが隠されています。

  公子様が行ってしまわれてから、オリザ姫がしたように、

  できるかを、試したのですが、私にはできませんでした。

  何か、コツがあるのでしょう。

  ケルビンという魔術師は、念の力で開けたのですが、

  こればかりは、真似の仕様もありません。」

 「ケルビン?闇の魔人?」

 さすがに魔術師は、その名を知っていたらしい。

 「ケルビンが関わっていて、これほど事が縺れているのは、

  並大抵ではない。公爵様、私がお手伝いできる事は、

  余り多くないかもしれませぬ。どうかご容赦を。」

 魔術師はそう言うと、ケルビンの時の様に、かざした掌に、

念を込めた。掌が、薄赤い光を発すると、壁がじわりと、持ち上がった。

 突然、黒い塊が多数、壁の下から部屋へ、雪崩れ込んで来た。

 トカゲ頭の小水妖が、数知れず、隠し通路を埋め尽くしていたのだ。

 そこを開けてしまったのである。控えの間も、瞬く間に黒い小人で、

いっぱいになった。

 「なんだ、これは!?」

 公爵とカインは、人ではない化け物に、初めて遭遇し、

完全にうろたえてしまっていた。

 魔術師は、一人気を吐いて、立ち向かっていたが、相手が多すぎ、

また小さすぎ、三人の身を守るだけで、精一杯である。

 小部屋に溢れた小水妖は、扉を破って、廊下に飛び出した。

 護衛の兵士も、対処しきれず、すさまじい混乱が巻き起こった。

 魔術師は、まず隠し扉を閉めようとしたが、小水妖共には、

見かけより知能があるらしく、通路の向こうで、何かの取っ手に

ぶら下がっている奴がいて、そのせいか、壁はどんどん

向こう側へ持ち上がって行く。

 とうとう、全開になった時、通路の彼方から、ものすごい

地響きを立てて、巨大な化け物が突進してきた。

 その姿に、さしもの魔術師も腰を抜かし、カインは、

公爵を庇いながら、部屋から脱出するのが、やっとだった。

 隠し通路から現れた化け物とは・・・

 あの、三人の王女達が、黒い霧の中で合体した、

三つの首を持つ、伝説の、凶暴な墓守り犬だったのだ。

          続く


 前半、少々面倒でしたがkao_4、跳ばす訳にいかないので、

退屈を承知で、いれました。kao_01

 大体、戦争もの、そんなに沢山読んでないし。kao_15

 「坂の上の雲」くらいかな・・・icon12iconN36icon12

 時代物は、「徳川家康」とか・・・戦国もの少し。kao_5icon10

 だから、用語がわからん。付け焼刃、以前。刃ぬけです。icon11kao_6icon11

 昔、漫画家志望の友達が、iconN27科学が苦手で、すぐ魔法ものにしちゃうのを

非難したものですが、今、これを、近現代ものに直せと言われたら、

彼女と同じ言い訳をしなくちゃならない状態です。kao12 kao11 kao09 kao11 kao12

 「魔法ものだから、成り立ってるストーリーなの!」face03

 魔法って便利だな icon12iconN07icon12icon06icon12iconN07icon12iconN04

     では、また次回。

         今日も、お越し下さって、ありがとうございました。

 
  

 



 










 

 



同じカテゴリー(ファンタジー)の記事画像
脱・0円ファン宣言!!!
大好きなのは、タロットカードの話
なんだかへんだな・・・
あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!!
鍵の掛かった部屋SP!?!
風の歌 410 ・・・最終回、そして次にやる事・・・
同じカテゴリー(ファンタジー)の記事
 脱・0円ファン宣言!!! (2017-07-16 13:33)
 大好きなのは、タロットカードの話 (2016-09-05 01:58)
 なんだかへんだな・・・ (2015-12-07 11:58)
 付け足し・・・Quarandolleってなんだ? (2015-09-09 09:21)
 ふしぎちゃん女子 (2014-02-19 00:01)
 あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!! (2014-01-18 00:00)

Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(0)ファンタジー
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。