2011年03月27日

お昼のごちそう

お昼のごちそう
 いや~ iconN04kao_10

 リボンリボンを、高校の家庭科学科に入れる時には、クラブkao_16クラブ

 一家眷属、誰も経験がないから、kao_15どんな具合か、kao_3icon10

icon06icon07icon06ドキドキ、ハラハラでしたが、卒業しちゃうと、kao_13iconN30ハート

 「家庭科って、よかったな~」って思いますね。kao_22

 特に、こんなご馳走を、お昼に作ってくれると・・・ばらカレーばらたまごばらコーヒーばら

 うん iconN04iconN04 私より、上手だkao_01


     The  Song  of  Wind  (41)

 ぽたり、と、水滴が落ちる音がする。

 随分と間をおいて、水の事など、忘れた頃に、

また、ぽたり、と落ちる。

 背の下は、固い石の床。辺りは、真っ暗闇。

 セヴィリスは、ここに至るまでの、自分の状況を、

思い出そうとした。

 大灯台のかなり上階から、オリザ姫を守ろうとして、

瓦礫と共に、墜落したはずである事は、思い出せた。

 その時に、姫をかばって、瓦礫に当たった事も、思い出した。

 が、その記憶と、今の状態が、一致しない。

 暗いのは分かる。瓦礫に囲まれて、外光の入らぬ所に、

閉じ込められているのだろう。

 だが、真っ平らな場所に、直立不動を横たえた姿勢で、

上を向いて、寝ているというのは、記憶の中の事態と、

あまりにかけ離れ過ぎている。しかも、長杖も、

相変わらず、しっかり、手の中にある。

 セヴィリスは、杖の先に明かりを灯し、そっと周囲を照らした。

 長く切り出した石を、組み合わせた天井があった。

 恐る恐るこうべを巡らせて、体の横側を確認すると、

相当量の瓦礫が、山を為している。が、なぜか、

自分の上には、小石一つない。まるで、瓦礫が

自分の体を除けて、降り注いだかのようだ。

 セヴィリスは、ゆっくりと起き上がってみた。

 間違いなく、大型帆船のメインマストのてっぺんより、

高い場所から、墜落したはずなのに、怪我もない。

 痛むのは、オリザ姫をかばった時に、瓦礫が直撃した、

頭頂部くらいだ。これは、一体どう言う訳だろう。

 上体を起こしたところで、もう一度、周りを見回してみて、

はっとした。瓦礫の山の上に、人がいる。

 「だれだ!」

 膝を抱えて、小さくうずくまった人間が、天井近くまで積み重なった

瓦礫の上から、じっと、セヴィリスを見下ろしている。

 その体から、生えた様に延びているのが、法術師特有の、

十二節の長杖だと気付いた途端、セヴィリスの体は、反射的に

飛び起きていた。能動的な法力より、見者としての力に、

自信のある自分に、一切の気配を感じさせず、これほど近くに、

居続けられるとは、尋常な能力ではない。

 フフッ、と、人影が笑った。セヴィリスは、明かりを突きつけた。

 かなり小柄な体を、さらに縮込めて、瓦礫の山の頂上に、

そうして座っている姿は、まるで、夜の猿山に取り残された、

小猿のようで、滑稽でさえあったが、その表情は、

不敵な笑みに彩られ、むしろ、獲物を前にした、

肉食獣に近いものがあった。

 「だれかって?見ての通りの、お仲間さ。」

 小猿のように座る人物は、長杖を振って見せた。

 「何をしている!」

 「ご挨拶だな。この状況で、自分以外の人間がいたら、

  まずは、礼を言うのじゃないか?」

 そう言われると、確かに、自分の居た所だけが無事で、

あとは、頑丈なはずの天井も、突き破って降り注いだ

瓦礫の山また山である。

 「・・・助けて下さったんですか」

 「まあ、な」

 小男は、また、フフッと笑った。

 「あ・・・ありがとう・・・ございました・・・でも、あの、・・・

  ・・・どうやって、あの中から・・・?」

 「さあ、な」

 「だって、落下中の物体は、加速度がついているから、

  停止させるには・・・」

 「そうやって、屁理屈を捏ねくっている様じゃ、

  まだまだ小僧だな。

  一点、貸しにした方が得だから、生かしてやった。

  それだけだ。だから、いずれ返して貰う。」

 小男は、それだけ言うと、立ち上がった。男の頭上は、天井がない。

 「あの、ここはどこなんですか?どうやって出たら、いいんでしょう」

 「知らん。自分で来たんだ。自分で帰れ。」

 そう言うと、男は、本当に猿そのものの様に、

瓦礫の山から飛び上がり、崩れ残った天井から、

さらに上の、瓦礫の山へと飛び移り、すぐにセヴィリスの

視界から消えてしまった。あとはただ、気の遠くなるような、

真の無音の世界と、暗闇だけがあった。

        続く


 本当に書き難いです。face07 face07 face07

 この社会的状況で、一番、書くべきじゃないシーンを、書いています。

 別に、やめちゃったって、誰も困らないんだし、kao_9

表現に気を使ってまで、書かなきゃならない名作でもないんだし。kao_6icon10

 続きを読みたい人が、いるわけでもなし。icon11kao_18icon11

 私一人が、作者兼読者やってるだけなんだから。kao_01

 でも、それでも、書きたい。

 それだけなんです。kao11まあ、読者が少ないって言う事は、

 『何書いてんだ?ばっかじゃねぇの?!』って言う人も、

少ないって事ですよね。良いように考えよう!icon22kao_21

  では、また、次回。 ダイヤiconN08リボンiconN12リボンiconN08ダイヤ

     今日も、お越しくださって、ありがとうございました。





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Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(6)ファンタジー
この記事へのコメント
さあちゃん、こんにちは~^^

>本当に書き難いです・・・
     めげずに、どんどん書きましょう~(笑)
            (この際、社会状況はは無視して・・・)

>続きを読みたい人が、いるわけでもなし・・・
     続きを読みたい人を作っちゃいましょ!!^^V

>作者兼読者やってる・・・
     普通は大抵そうだよ~^^

でもさ~(笑)どうせなら一人でも多くの人に読んでもらおうよ!!^^

例えば、おもいっきり宣伝をしてアピールするとか・・(笑)

参考までに・・・チラシ広告ならキャッチコピーがものを言うし・・・
            ブログはブログの特性があるし・・・
                 Web写真なら見せ方もあるし・・・etc.

・・・でっ、期待してます、ガンバッテ~!!(ニコッ)^^
Posted by DreamDream at 2011年03月29日 17:57
こんばんは。久々にコメントさせていただきます。

本当に、この状況でモノ書きするのはつらいものがあると思います。いろいろ気遣うんですよね。

(以下、これはもしかしたら言ってはならんのかもしれん、と内心思うんですが、)

「なんのために表現するのか?」と自問自答すると・・最近では「自分の音楽とか絵とかで元気になってくれる人のために」なあんてことを言う人が多いんですが、実際は

「やりたいから表現するんや。」

と違うのかな?

ワタシも、ホンマにアホみたいなマンガ描いてますが、それでも描きたい!だから描く。それだけです。で、それを見て元気づけられる人がもしいたら大変ありがたいですが、それはオマケみたいなもんです。

まず書きましょうよ。それから考えたっていいんじゃないですか?
Posted by どらせなどらせな at 2011年03月29日 23:24
to Dreamさん
 コメント、ありがとうございます。
とても、うれしかったです。この状況で、瓦礫に埋もれた話、書くか~
って、思ったんですが、やっちゃいました。
 宣伝ですか?何をすれば、宣伝になるのかな~
キャッチコピー・・・ごめんなさい・・・広報系、詳しくなくて。
なんて書けばいいのかな?
「国民的大人気の、○○○をモデルに、キャラ設定した、長編ファンタジー」
とか?
ばらしちゃっていいのかな?知的財産権侵害とか、叱られない?
 表現の自由?別に、お金は動いてないけど・・・
それより、熱狂ファンに殺されるかも・・・TV・CM頻度の、こんな高い人、
瓦礫に埋めちゃって・・・一人は、コワイ年齢設定だし・・・
 読んでは、欲しいけど、反応も怖いんです。
Posted by さあちゃんさあちゃん at 2011年03月30日 10:04
to どらせなさん
 いつもありがとうございます。読んで下さるのも、マンガで笑わせて下さるのも。
「やりたいから、やる」
 その通りです。元気付け、勇気付け、チャリティー。理由はあります。
助けになるからやる、って言う理由。直接よりその方が助けになる。
本当です。泥と瓦礫の中から、女子高生を助けた人の様子、見ててわかりました。助けるって、特殊技術です。大の男があれだけいても、救助のプロでない方が、人一人引き上げるのが、いかに大変か。どんなにご苦労されたか。
表現行動を全て停止して、援助しても、援助の素人に出来る事は、ほとんどない。
それなら、人気者は、キャラグッズを作って物流を動かし、少しギャランティを我慢して、表現で、人心を動かす方がいい。これも、正解です。でも、その根底に、「やりたい!表したい!」と言う、衝動がなければならない。素人創作人には、その、衝動しかないけど、百万の衝動がなければ、プロも生まれないはず。
 やりましょう。やりたいから。
Posted by さあちゃんさあちゃん at 2011年03月30日 10:39
こんばんは~!!

あはっ、余計なお世話よーと思われるかも知れないけど(笑)また来ましたよ~^^

宣伝でしたね~いろいろ方法はあると思うけど今の状態から云えば初めて訪問者にも
小説を書いてるのだと分からしめた方が良いかもですね。^^
例えば読者の方が期待を抱くような予告とかナレーションを入れるとか、文章の所々が
アクセントとなる部分を作るとか・・などなどですね^^

それからキャッチコピーと云うのは、分かり易く云えば・・・
人々の関心を惹きつける為の謳い文句と云いますか、そのようなものです。

いろいろ工夫するのも楽しいもの是非、いろいろ試して下さいネ~(笑)
では、今日はこの辺で・・・^^;
Posted by DreamDream at 2011年03月31日 00:57
to Dreamさん
 いろいろと、貴重なアドバイス。ありがとうございます。
ほんと、助かります。基本的に、文章人なんで・・・手芸全般好きなんだけど
決して上手ではないし・・・息子が、視覚に訴えないと、誰も読まないっていうから、
若干の無理を、あえてしてました。小説って、視覚的には地味ですもんね。
 関心を惹きつける謳い文句・・・う~ん・・・
毎回、後書きには、ちょっと書いてるつもりなんだけど
前書きにする方がいいのかな?
・・・ 考えます。本当に、ありがとうございました。
Posted by さあちゃんさあちゃん at 2011年03月31日 01:35
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