2011年03月26日

判り難くて、すみません

判り難くて、すみません
 左は本物の太陽です。icon01

 icon12右に微かに光っているicon12のが、お分かり頂けますでしょうか。

 tenki_2彩雲です。tenki_2

 カインズの駐車場で撮りました。kao_01

 JR電車の高架の上で見つけた時は、もう少し

はっきりしてたのですが、運転中の悲しさで、自動車iconN30icon10

どうする事もできず、やっとこれだけ・・・tenki_418
判り難くて、すみません
3月5日・16時53分 携帯のカメラで・・・

     The  Song  of  Wind  (40)

 魔法の船とはいえ、流れに逆らって進むのは、

容易ではないらしく、船足は速いとは言えなかった。

 その上、日影のない水上行に、初夏の日差しが強く射し、

オリザ姫は、体力の限界を越えていたのだろう。

 船底に横たわると、死んだように眠り込んでしまった。

 ジャドゥビスは、苛立ちを必死に押さえていた。

 この調子では、アルテミシアに到着するのは、

今夜遅くか、下手をすれば、明日の朝かもしれぬ。

 カインの話を、モーズロードン王が、どう判断するか、

全く読めないだけに、つい最悪の事態を予想してしまう。


 川漁師や、水運の船の間を縫って、魔法の船は進んで行く。

 オリザ姫と、ロバのアルフィーニを守って、頑張っていたドリスも、

昼過ぎには陥落し、自分の膝を抱いて眠り込んだ。

 苛々していた心算のジャドゥビスも、何時しか眠っていたらしい。

 ケルビンに、操船を代わってくれと起こされ、気付くと

日は、とっぷりと暮れてしまっている。

 魔法で、進路が定まっていても、行き交う他の船を除けたり、

浅瀬を避けたりは、自分でせねばならない。

 ジャドゥビスは、浅瀬に付けられた、目印を見落とさないように、 
 
暗い水面に目を凝らした。

 舳先のカンテラの明かりを、ゆらゆらと反射する、暗い水は、

あの、地下通路で出会った、水妖魔王を思わせて、気味が悪かった。

 棹を挿して波が立つと、それが、そのまま伸び上がって、

飛び掛かって来るような、錯覚に襲われる。

 しかし程なく、遥か行く手に、明るい町の灯が見えて来た。

 近づくにつれて、賑やかな、人声と物音、

楽曲の音色などが合わさった、音のうねりが届き始める。

 さすがにドリスが、はっと目を覚まし、顔を上げた。

 ケルビンは、棹をジャドゥビスに渡して、座り込んではいたが、

そのまま彫像のように動かず、起きているのか、眠っているのか、

何とも判別できない様子だったが、船着場の明かりが近づくと、

やおら動き出し、桟橋の番人等と、船の預かり場の交渉に、

てきぱきと当たった。ジャドゥビスを含め、こう言う事の

出来る人材は、確かに他にいなかった。

 アルテミシアに、上陸した一行は、はっきり目の覚めないオリザ姫を、

ジャドゥビスが負ぶって、夜半過ぎても、賑やかさの絶えない、

繁華街を、ダルトンを探して歩いた。

 ケルビンは、何か、確信があるように、どんどん進んで行く。

 ジャドゥビスは、当てどなく、ひたすら歩くよりも、他に

要領の良い手立てが、あるのではないかと思い、

ケルビンを呼び止めようとするのだが、人一人を背負っていると、

どうしても、遅れてしまう。ドリスが、その様子に気付き、

小走りにケルビンに追いついて、驚いた。

 すっと、人混みの中から、長杖をついた、白髭の長い老人が、

ケルビンの前に現れたのだ。

 二人は、がっちりと握手を交わし、のみならず、張り詰めた糸を

切らしたように、崩れかかった、ケルビンを、老人は、しっかと抱きとめた。

 慌てて、自分も手を貸しながら、ドリスは、ケルビンが、

セヴィリスを見捨てたと、ダルトンに詫びるのを聞いた。

 しかし、ダルトンの返事は、驚くべき物だった。

 「なに、大事無い。彼は、生きておる。

  この件は、一度ではすまぬ。二度三度と挑まねば、

  倒せぬ相手と、読み解いたのは、彼なのじゃ。

  オリザ姫を、敵に渡さぬためには、誰かが敵の手元に

  留まらねばならぬ。が、誰一人、欠け得ぬ人物ゆえに、

  急遽、自分から加わると言い出したのじゃ。

  自分が加わっても、事態を悪くはせぬし、死ぬ事もないと、

  わかって同行したのじゃ。

  危なかろうが、最悪でも、彼は死なぬ。

  彼自身が、それを一番良く知っている。」

         続く


       iconN07 iconN33 iconN13 icon12iconN08icon12 iconN13 iconN33 iconN07

 随分、お休みしました。だって、まるで、予知小説みたいになったから。

 九州で火山の噴火もあったし、地震に、水害。

 洪水と津波が違うだけで、もう、どうしようかと思ったんです。

 書くの、止めようか、とか・・・

 でも、やっぱり、書きます。

 もっと先の方で、災害を乗り越えるシーンとか、書こうと思います。

 うまく、表現できるか、自信ないけど。

  では、また、次回・・・  かめ いちご かめ いちご かめ

        きょうも、お越し下さって、ありがとうございました 



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Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(2)ファンタジー
この記事へのコメント
彩雲ですか、綺麗だったのでしょうね
見たことは有りませんが、雲が虹のように輝くものなのでしょうか
彩りと書くのでしょうから、輝いて見えるのでしょうね
本当に予知小説になってしまいましたね
早くみんなで笑える日が来て欲しいものです
ーやま桃ー
Posted by 岳友会BLOG事務局岳友会BLOG事務局 at 2011年03月26日 19:07
to やま桃さん
いつも、お越し頂いて、ありがとうございます。
 こんな、大災害になるとは、思っても見ず、頭に浮かんだまま、
ボケ~っと、『火山だ、洪水だ』って書いて、こんなに後悔したことないです。
投稿童話は、枚数が少ないから、あんまりすさまじい事は、書けないし、
SF掛かった物は、超新星爆発とか、ブラックホールとか、地上にないから、
いくら書いても、どうって事なかったんですが・・・
 閑話休題。彩雲ですけど、薄曇りの日に、お日様の周りに、
けっこう見えます。雨の前兆の、お日様が傘被る、と言う奴です。
私が、彦根に来て驚いたのは、空の不思議が、よく見えること。
 虹もしょっちゅう見えるし、飛行機が流星のように、日没直後に光るし、
彩雲も、完全な円形に近い物を、見たことあります。
大阪より、やっぱり、空が綺麗なんでしょうね。
携帯で撮れると思わなかったので・・今度から、頑張って撮って載せますね。やま桃さんも、お山には充分お気をつけて、いいお写真撮って下さいね。
Posted by さあちゃんさあちゃん at 2011年03月27日 16:11
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