2011年02月28日

網走湖

 すみませんでした。m( _ _ ;)micon10icon10

 さっそく、息子からダメ出しが来て、

 「屈斜路湖じゃないよ!あ・ば・し・り・湖iconN04iconN04
 
 だ、そうです。屈斜路湖ならびに、網走湖のご関係者の皆さん。

 どうも、申し訳御座いませんでした。kao_9

 改めて、もう一度ご紹介させて頂きます。

 網走湖のワカサギ釣りの風景で~すiconN04iconN04iconN04

網走湖
 
 息子よ、これでいいかいiconN05


     The  Song  of  Wind  (37)

 「起きて!セヴィリス、お願い!目を開けて!!」

 セヴィリスは、今にも泣き出しそうな、甲高い少女めいた声で、

がくがくと、揺り起こされた。だが、その声の主が、

一体誰なのか、少しも分からない。

 母でも、妹でもない、と思った瞬間、意識がはっきりした。

 「誰?ここはどこ?」

 目を開けた、と思ったが真っ暗で、自分の目が

開いているかどうかも、よく分からない。師匠譲りの長杖は、

今も手の中にある。呪文を唱え、先端に明かりを灯した。

 黒髪の美女が、必死の形相で、自分を揺さぶっている。

 「ドリス?」

 薄絹を重ねたドレスと、いつもの、無理に低めた声でない、

元々の、高い女声のせいで、まるで別人のようである。

 「ああ、起きてくれたのね。よかった。私のせいで、

  こんな事になって・・・ティムが、呼びに現れた時、

  女宮に男性は、簡単には入れないと、気付くべきだったのに、

  宮廷に慣れてなくて、迂闊に付いて行ったばっかりに・・・

  ジャドゥビス様も捕まったの?オリザ姫は?・・・」

 「ちょっと待って」

 セヴィリスが制止しなければ、いつまで喋り続けるか、

わからぬほど、ドリスは興奮状態だった。

 「僕は一人、遅れて来たんだ。アルフィーニが乗せてくれなくて。

  でも、先に来てる筈のケルビン達は、どうして君を放って

  置いたんだろう。」

 「それは当然よ。こんな見え透いた罠に・・・」

 ドリスは口をつぐんだ。目の前にいるのは、

その、見え透いた罠に、飛び込んだ張本人である。

 セヴィリスは、頭を抱えた。何と間の抜けた事を、

しでかしたのか。ケルビン達と自分の、速度の差を

考えれば、自ずと答えは、出てくるはずだったのだ。

 「では、ジャドゥビス様とは、別行動なのね。

  捕まっては、おられないのね。」

 「それは分からないけど、とにかく、近くにはいない。

  この、同じ建物の中には・・・でもここは、あの大屋根の

  すぐ下?まだ随分、上がありそうだけど・・・」

 「あの屋根裏じゃないわ。あなたが話し掛けた後、

  すぐ、妖怪に操られてるらしい、看守が来て、

  私を移動させたの。ここは灯台中央の、螺旋階段の

  柱の中の小部屋。看守に連れられて、

  少し下へ降りたけど、まだ大分、上の方だわ。」

 セヴィリスは考え込んだ。不得意な力を振るえば、

また、余計に事態を、悪化させるかも知れない。

 今はまず、状況を把握したかった。それは得意分野である。

 セヴィリスは、座り直し、神経を研ぎ澄ましたが、

強い精神集中に入る前、ふと、気付いたことを言って見た。

 「あのさ、ドリス・・・君、今みたいにしてる方が、

 似合うと思うよ。」

 途端に脳天に、拳が一発飛んできた。やはり急な思い付きで

行動しない方がいい、人間のようであった。


 妖怪の、腹の中から救出された、オリザ姫の叔母、ラミアは、

しばらく泣きじゃくっていたが、ややあって、我を取り戻すと、

ジャドゥビスの話に、耳を傾けるようになった。

 そして、残る二人の妹を助けるために、まず、

ドリスと言う女騎士を、大灯台のてっぺんから、

連れ出したいと聞くと、やにわに活気付いて、立ち上がった。

 「その女騎士の居場所ならば、ご案内できます。

  水妖魔王が、大灯台の地下まで運び、その後、

  私達は、看守に彼女を閉じ込めるよう、

  命じさせられたのです。操られては、いましたけど、

  心までは、失っていませんでしたから。」

 そう言うと、ラミアは、先頭に立って歩き出した。

 見ると、地下通路には、まだ続きがあり、細い一人分の

幅しかない暗い道が、ずっと延びていたのであった。

          続く 


 ・・・やっぱり、捕まっちゃいましたね。icon10セヴィリス君。kao_16

 実は、捕まらせるのに、どうしよう、って思ってた訳です。kao_21

 そうしたら、icon08アルフィーニが乗せたらへんicon07kao_8、って言ったり、

iconN37単独行動を余儀なくされて、ドリスを囮にした罠に、

自分で引っかかりに、kao_12行ってくれたり。

 あーだ、こーだ、ってスパナプラモデルスパナを組み立てるように、

頭使って書く時もあるけどkao_3、こんな風に、自然発生的に、

辻褄が合うと、本当に不思議な気がします。kao_01

 では、また、次回。  クラブ icon01 icon12tenki_2icon12 icon01 クラブ

       今日も、お越し下さって、ありがとうございました。 

  


 
 





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Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(2)北海道
この記事へのコメント
こんばんは さあちゃん!

息子さん、しっかりしてますね〜、
物語は一つの区切りですか〜♪
よく、まあー、さすがですとしか言いようがない沢山の人物群、オペラかオペレータにしたいですね‥舞台にするとわかりやすく楽しめそうです(笑)
Posted by at 2011年03月02日 20:46
to 風さん
 お読み頂き、本当にありがとうございます。
息子は、もうすぐ25歳。しっかりしてくれんと、困る年齢ですねん。
せやのに、釣りの話ばっかり・・・
 ファンタジーは、オペラに・・・どうでしょう・・・こんな化けモンだらけの・・・
戦闘シーン抜いて、ドリスとオリザとシシィのラヴ・ストーリーにしますか。
・・・・・いけるかも・・・\(^。^)/
Posted by さあちゃんさあちゃん at 2011年03月02日 23:09
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