2011年02月11日
つくりかた その十五

非常に分かり難い写真で、申し訳ありません。

青い花びら同士を、綴じ合わせ、白い花の縫い代を隠します。





The Song of Wind (24)
城内に通されて、ジャドゥビスは、どこからとも無く、微かに漂う、
湿った、生臭さに気が付いた。それに、どこもかもが薄ら暗い。
外は、南国の太陽が眩しく射しているのに、なぜか、窓が
明り取りほどしか、開けられていないのだ。
著しい緊張感を持って、一行は謁見の間に入ったが、
そこは、さらに暗く、外に面した窓は、一つも開けられていない。
燭台とかがり火だけの明かりに照らされ、国王夫妻は、
正面の玉座に、微動だにせず座っている。
非公式な訪問に、相応しくない程の陪臣が、暗い中に
ひしめいているのが、もっと奇妙な雰囲気を、醸し出している。
それだけの、人数が集まっているのに、異国の服を
纏っているにせよ、なぜか、オリザ姫に、気づいた様子の者が
一人もいないのは、どうしたわけなのだろう。
なにより正面の、姫の両親が、顔の筋一つ動かさない。
「遠路はるばる、ご苦労であった。」
上段からの王の声に、一応の礼を尽くしながら、ジャドゥビスは、
周囲の様子から、正常な所を、見つけ出そうと試みた。
が、なにもかもが、異常すぎる。
「して、我が弟、モーズロードン王は、お健やかにお暮らしか。」
王妃の言葉も、よそよそしい。お健やかもなにも、
この二年余り、私信に一通の返事も無いため、
心配で、送り込まれた使者なのである。挨拶にしても、
余りにも、奇妙すぎるではないか。
ジャドゥビスは、王と自分の父親からの書簡類を、
近侍を通じて渡し、夫妻がそれを読む間に、心を決めた。
後刻、人払いの上するはずだった、オリザ姫の引渡しを、
この、満座の中でしてみようと思ったのだ。
ジャドゥビスは、すぐ斜め後ろに控えていたオリザ姫を、
自分の前に手招いた。そして、まず、王妃に問いかけた。
「王妃様、こちらの女性に、お見覚えは御座いませんか?」
しかし王妃は、相変わらず、能面のような表情で言った。
「さあ、誰であったろうか。」
はっと、オリザ姫が顔を上げた。弾みで、被っていた薄衣が、
はらりと落ち、大きな、美しい緑の瞳が、壇上の両親を
はた、と見据えた。だが、その視線も、噛み合わない。
「こちらは、過日あやかし者に、王宮の奥殿から攫われた、
オリザ・アンジェリカ王女にございます。
お分かりになりませんか?」
その時まで、オリザ姫は、部屋が暗くてわからないのだ、と
無理に、思おうとしていたのに違いない。
だが、王妃の応えは、その期待を粉々に打ち砕いた。
「そうであったな。帰って来やったか。早う、奥殿に戻るがよい。」
王の言葉も、心外な冷ややかさだった。
「よく送り届けて呉れた。褒美を遣わそうぞ。」
ジャドゥビスは、よっぽど、そんな物はいらぬと、
喚き出してやろうかと思ったが、その時にはもう、
失望の局地に追い込まれたオリザ姫が、足元に倒れ込み、
留めようの無い号泣が起こっていた。
ドリスは、一生懸命オリザ姫の背をさすって、慰めていたが、
気づくと、回りを、近侍と女官に取り囲まれている。
彼らはオリザ姫を、奥殿に連れ戻す心算のようだった。
優しさのかけらも無い仕草で、王女の両腕を取って立たせ、
そのまま、連れて行こうとする。
「ドリス!一緒に来て!お願い、ドリス!!」
オリザ姫の必死の呼びかけに、ドリスは駆け出した。
ジャドゥビスは、それへ駆け寄りざま、ドリスに
何かを手渡し、早口に命じた。
「決して、姫の傍を離れるな。わかったな!」
肯きながら走るドリスは、手の中の物を構えなおした。
それは、一振りの細い短剣であった。やはり、この城は、
常ならぬ何者かに、支配されてしまっているのだ。
女宮に入ってしまえば、姫を守れるのは、自分一人だ。
ドリスは、その使命の重さに、奥歯を噛み締めた。
続く
まあまあ、セオリー通りですかね。

娘に、イラスト描いてって

進学先の、入学前課題っていうのがあって、

それどころじゃ無くなった。絵を描いて、


AO入試って言うのは、本当にややこしいです。


特にウチの娘は、時間音痴だから




ぎりぎりに発送するという


という展開に、予想通り、なりました。








そういえば、先に二人が入ってから、丸一日

あの、やや天然系の法術家

付いて行ってますかね。心配です

外す方に、自信がある

シシィ達も、どこまで来たかな。



では、この辺で・・・今日もありがとうございました。
脱・0円ファン宣言!!!
大好きなのは、タロットカードの話
なんだかへんだな・・・
付け足し・・・Quarandolleってなんだ?
ふしぎちゃん女子
あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!!
大好きなのは、タロットカードの話
なんだかへんだな・・・
付け足し・・・Quarandolleってなんだ?
ふしぎちゃん女子
あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!!
Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(0)
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