2013年09月14日

風の歌 392

風の歌 392 図鑑的でない写真を撮ろうと思って、

 う~~んと、近寄って見ましたが、

 近寄っただけで、別に面白くも、

 何ともない写真が撮れました。

 センスって、身に付かないです。

 よく撮ろうと思うほど、

 とぼけた写真ばかりが撮れる。

 ピンクの百合は、好きなんですが、

 好きさ加減も伝わらない。

 どうにも、如何ともしがたい写真です。


    The Song of Wind (392)

 神殿の聖堂ほどの広さの、黄金の床には、

その金色ゆえに、分かり難いが、九箇所の頂点が、

確かに、円周上に配置されている。

 隣同士の頂点を結べば、正九角形となる。
 
 「一番簡単なノナグラムは、頂点を一つ飛ばしに踏んで、

  二周する。ソルダム、分かるだろう?」

 上から、心配気に見守る近習達の手前、余り複雑な物を、

王に任せる事は、できなかった。

 「それから、ハズリック・・・正三角形を、三つ。

  天空神の大地創世神話・・・覚えてるかな?

  あれに出てくる神々の、順番そのままだ。」

 「・・・と、言う事は、ここの次は、左へ二つ飛ばして、

  ・・・あそこか・・・大地母神ネリネ、だったかな?」

 ハズリックは、早くも、すたすたと歩き始めた。

 慌てたように、トゥモーロスが後を追って、歩き出す。

 セヴィリスは、最も遠い、三つ飛ばした先へ向かった。

 「神の名の、綴りを彫った上に、それぞれの、

  シンボルマークがある。それを四箇所、同時に踏む・・・」

 言いかけてセヴィリスは、しまった、と、臍を噛んだ。

 最も複雑なエニアグラムの一部は、ハズリックの描く、

正三角形が含まれる。これでは、ハズリックと一緒に

歩き出したトゥモーロスが、それに当たってしまうのだ。

 「トゥモーロス!ちょっと待って・・・」

 呼び止めようとした時、一番移動距離の短いソルダムが、

頂点の一つを踏んでしまった。

 見た目には、何程の変化もない。

 が、セヴィリスの、法術師の勘は、床の奥深い所で、

精巧に組まれた仕掛けの一端が、それによって、

動き始めた事を、鋭く感知していた。

 ・・・やり直しは効かない・・・

 今さら、仕方がなかった。セヴィリスは、水の神デイオンの

名を記した頂点を踏んだ。

 二人が同時に、一箇所を踏む事になるのは、からくりに、

折り込み済みの事らしい。

 三箇所を踏み終え、ハズリックとトゥモーロスは、一旦、

出発点に戻った。ソルダムとセヴィリスは、一筆書きの線上。

 最後まで、出発点に戻る事はない。

 ハズリックが、不安気な声を上げた。

 「セヴィリス!次は、『大地に火が燃え上がり・・・』

  だったか?だとしたら、右の『火の神フォルノス』から、

  二つ目の正三角形を描くのか?これで正しいか?」

 セヴィリスは、必死に記憶を巡らせた。

 四つの神話や伝説が、同時に頭を駆け巡る。

 「いや、違う・・・左にある、『火の女神ミルネア』からだ。

  トゥモーロスが、『フォルノス』から始めてくれ。」

 二人が左右に分かれた。

 少しでも神学の知識のある、トゥモーロスの方に、

最も複雑に動かねばならない、エニアグラムを

受け持って貰わねばならない。

 セヴィリスは、自分がやるべきだったと、思い返しながら、

自分の分も間違えぬよう、他の三人も、間違えさせぬよう、

気を張り詰め続けた。

 村から、昼食が届けられたが、黄金の床を踏む四人も、

それを見守る人々も、空腹を感じるどころではなかった。

 一つでも間違えば、どこからか、伝説の化け物獅子が、

牙を剥いて、皆の上に、踊りかかって来ると言う。

 もしかすると、四人が間違えなくても、どこからか、

そっと自分の背後に忍び寄って、噛み付く折を

狙っているのではないか?誰もが、二度、三度、

後ろを振り返っては、首の根を、撫でさすった。

 だが、化け物獅子は現れず、険しい山岳地帯に、

早春の午後の陽が、長い影を投げかける頃、

出発点の、ほぼ真向かいの頂点で、セヴィリスと、

トゥモーロスは、顔を合わせる事になった。

 「これで、良かったのかな?良かった筈だよな・・・」

 二人は同時に、一つの頂点を、足を出来るだけ、

近づけて踏んだ。そして、セヴィリスとソルダムは

出発点へ戻り、トゥモーロスは、第二の出発点の

 『フォルノス』、ハズリックは、第三出発点へと戻った。

 緊張し切っていたセヴィリスが、やや眉根を解き、

長杖を取り直した。

 ・・・間違っては、なかったはずだ・・・

 鬼が出るか蛇が出るか、それとも、百目獅子が出るか。

 上手く行っておれば、黄金の牢獄の扉が開くか。

 はたまた、次の謎が現れるか・・・

 ・・・ゴンッ、と、九角形の中心に、亀裂が入った。

 四本の亀裂が、見る見る広がり、下り階段が現れた。

 亀裂ごとに四本、四重螺旋の階段だった。

                   続く


 ああ、しんど・・・保育士試験は9科目。年1回しかないから、

 年齢に追っかけられてるばあさんは、後がない。

 だからって、このまま、パン屋のパートを続けても、

 冷凍生地を焼くだけのパン屋では、結局、技術を得られない。

 あと2~3年で、体がついて行けなくなる。それで終わりkao_9

 まるねこ娘の為に、もう少し時給がよくて、長く続けられる仕事。

 定年で、お仕事として成立しなくなっても、きっと生まれるであろう、

 我が孫達のために役立ち、あるいは、人様のお役に立つ、知識、技術。

 嫁達は、ナースやプログラマーとして、社会に出続けたいだろうから、

 安心して、お手伝いさせてもらえる、姑kao_12になるための、資格。

 icon16切羽詰ってます。とにかく、風の歌を、まず終わらせねば・・・

  だからって、icon22手抜きしませんが・・・ではまた次回。kao_10

     ハートクラブ きょうも、お越し下さって、ありがとうございました。ダイヤクラブ
 



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Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(0)ファンタジー
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