ぶるんねん文庫

　近所の公園の「マロウ」

　ハーブティにもなるし、植えたいが、

　まるねこが、「ぜったい駄目」って。

　いや、花は好きだって。

　ただ、この花、ある虫が好む。

　「カメムシ」

　虫愛づる姫でも、駄目な虫。

　それが来る。

　きっと来る～～きっと来る～～

　・・・で、却下・・・


　　　　Ｔｈｅ　Ｓｏｎｇ　ｏｆ　Ｗｉｎｄ　（３５８）
　
　一度は倒した相手・・・その手強さは、身に沁みている。

　セヴィリスは、しつこい蜘蛛男から、逃れるのに必死で、

ジル本体の属する霧の所在を、ソルダムに伝えられない。

　ミランは、アーリーばあさんに、対峙するのを避けようと、

自ら敵を求めて、三つ首犬に飛び掛った。

　その周囲は、切っても切っても、泥水から再生してくる、

やっかいな小水妖でいっぱいだ。

　ドリスは、金髪の大男に切りかかられ、手一杯となった。

　魔術は上達しなかった代わりに、コリンの現世的な剣の腕前は、

相当な上級者であった。ドリスは、オリザ姫を背後に庇い、

激しい切り合いを演じていた。

　・・・久々に、手ごたえのある相手だ・・・が・・・

　これは、競技でも演習でもない。負ける訳にいかない、

命を懸けた果し合いなのだ。
　
　コリンは、オリザ姫を狙っている。

　姫の護衛は、ドリスの主命だ。死んでも引けぬ。

　だが、ドリスの身長は、コリンの肩先に届かない。

　腕の長さも、使う剣の長さも、あまりに違う。

　テオやマチアスのような付け焼刃でない、基礎から鍛え上げた、

剣技が、頭上遥か上から、雨霰と振り下ろされる。

　しかも、二、三度は、深く切り込んだはずなのに、

一度死んだ身には、応えぬらしい。血も出ぬし、声も上げぬ。

　ドリスの方にも、肉を裂いた手応えがないのだ。

　・・・本当の亡霊・・・

　剣を打ち合う手応えはある。柄に響く振動は、ドリスの手と腕を、

次第に痺れさせて行く。体にも疲労がたまる。

　だが相手は、同じだけの疲労も痺れも、感じていない。

　その上、読心の魔術師である。

　奇襲的な動きは、悉く先読みされ、功をなさない。

　ついに、限界が来た。曲面の床に足を取られ、よろけた体勢を

咄嗟に立て直せない。巨大な靴底が、ドリスの鳩尾を蹴り上げた。

　「姫！！」

　意識が、一瞬飛んだのだろう。振り返ったドリスの目に、

身をすくめるオリザ姫と、掴み掛かろうとするコリンが映った。

　オリザ姫は、真珠色に輝く女鎧を纏っている。

　・・・ユリシア！姫を守って！！・・・

　コリンの手が、オリザ姫に掛かった・・・

　と、誰もが思った瞬間だった。

　コリンの体は、黒く切り抜かれた影と化し、更に一瞬後、

ふわふわと、端から形を崩し、消えてしまったのだ。

　「何だ、これは！どういう事だ！！」

　乱戦を避け、宙に逃れていたアルダイスには、

予想外の光景であった。

　それは、オリザ姫も同じであった。が、姫の脳裏には、

ある記憶が、雷鳴のように甦った。

　・・・黒い霧は、もともと善も悪もない存在・・

　　ジルが、憎悪を与えるまでは・・・

　それは、衰弱し切ったマヤリス妃の、命懸けの進言であった。

　・・・アナトスは、ジルと黒い霧を、引き離せなかった。

　　そのアナトスが、星辰に惹かれて集う、九人の存在に、

　　何らかの意味を、与えて行ったとすれば・・・

　　シシィに、サフィールの波動を与えたように、

　　私には、憎悪を身につけぬ運命を、与えた・・・

　　ならば、私のなすべき事は、唯一つ！・・・

　「ソルダム！剣を引いて！！ジルを倒すのは・・・いいえ！

　　ジルを、黒い霧から引き離すのが、私に課せられた役目！！

　　私は、その為に生まれて来た。私だけじゃない・・・

　　『サフィールの涙』によって、この世の滅びを早めぬ為に、

　　私達は、星辰に呼び集められた！」

　　　　　　　　　　　　　　　　　続く

　どうやったら、魔法世界に戻れるんだろう・・・

　理系科目を理解できない頭脳ではないと、自負してはいるが

　なにせ、高校物理Ⅰで、理科が終わってるから、基礎知識が、危ない。

　電話で聞いても、限界がある。（以下、母と息子の電話会談）

　「ダークマターが、何かのはずみで激減したら、ビッグクランチが起こると思う？」
　　
　「何のはずみにしても、現宇宙空間内の、総エネルギー量が、変わることはないよ。」

　「宇宙空間外へ、ワームホールで、エネルギーが放出される可能性は？」

　「この宇宙と、同規模の双子宇宙みたいなのが、もう一つあればね。

　　パラレルワールドは、あるんだろうけど、仮説の域を出ないね。」

　この後、数式読み上げられて、おめめテンテン・・・「分かった？」

　分からんワイではまた次回

　今日も、お越し下さって、ありがとうございました。