2013年05月18日

世界遺産に立ち寄りました!!

世界遺産に立ち寄りました!! 白川郷へも、立ち寄りました。

 本当に、立ち寄っただけ。

 到着時、既に午後5時直前。

 施設関係各所は、おしまいの時間。

 でも、日没が遅くなると、夕方に、

 のこのこ来る客も多いと見え、

 「萩町城跡展望台」へ案内され、

 中々の展望をして来ました。

 人は親切なんだが、村の中は、

 数件の家を見たら、もう終わり。

 せっかくの世界遺産なのに・・・

 face07ちゃんと時間を見計らって、下調べして行かないと、駄目だって事が、よ~っく分かりました。face08


    The Song of Wind (343)

 「十の星・・・十個の宝石が、きちんと配置通りに並ばねば、

  あのように光らぬと言う事か・・・
 
  光る、というより、金属や、岩をも貫く力が宿る・・・

  そういえば、『天空の力』とか、鞘の文字が出ていたが・・・

  『サフィールの涙』も、黒い霧を焼く、光条の発生源だし・・・」

 ドリスが、何か言い掛けた。ソルダムの近習が制止し、取り次ぐ。

 「ドリス、どうした?」

 ソルダムの構わぬ様子に、近習がやっと場所を空けた。

 「十個の星、最後の一個の翠緑石に、心当たりがあります。

  違うかも知れないけど・・・このくぼみの形・・・もしかすると・・・

  ディールヴァ城の女伯爵、イーヴェル・ペトロスが、

  喪服につけていた、あのブローチの中央の翠緑石が、

  そうかも知れない・・・」

 陽が傾き、北風が一段と激しくなった。

 ソルダムは視察を中断し、宿舎で、ドリスに詳しく話をさせた。

 そのブローチは、派手好きだったイーヴェルの兄、イヴェルトが、

初夏の川祭りに、里帰りした際、イーヴェルに贈った物だと言う。

 喪服には似合わぬが、最後の贈り物だからと、イーヴェルは、

律儀に、毎日、身に着けていたのだ。

 晩春の頃に、ルナンシアで換金した宝石なら、一旬後に、

ブローチに加工されて、ヘリアンタで売られていても、

不思議はない。

 「ディールヴァ城へ行って、借りて来られないか。

  もし、『天空の力』が、大剣に宿れば、あの巌を砕く事が、

  出来るかも知れない。

 この淡い光でも、石ころを、真っ二つにできるのだ。

 あの、強い光を宿した剣なら、巨大岩盤を、砕けるかも知れぬ。」

 トルトバイト兵の光る剣は、地上に戻ると、ただの剣に戻っていた。

 ユリシアによれば、あれは、黒い霧が、自分の恐れる武器を、

人間も恐れるに違いないと考え、一時的に物質を変換させ、

光を放つ剣を、作り出して見せたのだと言う。

 結局、真実の「サフィールの涙」は、ソルダムの持つ、

一つしかないのである。

 偽物は全て、ジルコニアスの記憶の中にだけ、存在しているのだ。

 アルフィーニが、地図を広げながら言った。

 「明朝、風が止んだら、行って来る。天馬でなら、

  日暮れまでには、十分戻れる。が、私は面識がない。

  ドリスを、連れて行ったほうが、いいだろう。」

 
 明朝の未明、近くの村から、細工物の職人が呼び出された。

 朝一番で駆けつけた職人は、捻じ曲がった大剣の柄に、

「サフィールの涙」を、元通り嵌め込むよう、言いつけられた。

 作業は、厳しい監視の中で行われた。

 次いで午後には、アルフィーニとドリスが、持ち帰ったブローチから、

翠緑石を外すように言われた。

 ソルダムは、最終的には、元に戻して、返さねばならないと考え、

翠緑石だけを、丁寧に取り出すよう、厳しく命じた。

 しかし、ドリスは、イーヴェルの感情を、読み取っていた。

 「イーヴェルは、『お譲りします』と言ってたわ。壊してもいいと思う。」

 ドリスは請合った。

 「返して欲しくないのかも知れない。兄の、先代伯爵って人は、

  乳母や、森番の話によると、随分とわがままで、短気で、

 イーヴェルには、ひどく八つ当たりする人物だったらしい。

  セヴィリス達も、そう言ってたでしょう?」

 「しかし、それなら、なぜ形見のブローチを、ずっと毎日、

  喪服に着けてたのか・・・」

 「律儀な子だから、兄の事を、悪く思っちゃいけないと言う、

  戒めに、着けてたんじゃない?でも、他に入用が出来て、

  ほっとしたみたいな、そんな顔してたわ。」

 それならば、遠慮は要らなかった。

 生きて帰して貰えるかと、はらはらしていた細工職人は、

ブローチの、翠緑石以外の宝石や金銀を、報酬に付け加えられ、

ほくほくと、仕事を終えて、帰って行った。


 十の星を配置された、ジルコニアス遺品の大剣は、

 怪しいほどの、強く鋭い、黄金色の光を帯びて、

テーブルの上にひっそりと、置かれていた。

 迂闊に、刃に触れると、危険であった。

 黒虹石製の置物が、粉々に壊れて、傍らに置かれている。

               続く


 つまり、こう言うカラクリも、あったわけ。実は、ドリスとイーヴェルのシーンは、

相当、割愛してます。本編に関係ないし、延々、イヴェルトの愚痴だもんね。

 本当は、ユリシアも関わるんだけど、これ以上、脱線させる訳にいかない。

 微調整しながら、後3つ、大きいシーン・・・がんばります。

 そしたら、第五章・大団円だからね。icon07失恋するのはkao_22、誰でしょうiconN06iconN07iconN08
 
 では、また次回。iconN09iconN07iconN08今日もお越し下さって、ありがとうございました。
 
 
 



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Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(0)ファンタジー
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