ぶるんねん文庫

やっちゃいました。と言っても、今回はちょっとお許し頂きたい訳があります。

この服のせい。

　いや、写真を撮ってたせい。

　元祖ゴスロリ。

　３０年前のさあの服。

　ただし、これは衣装。

　ジャンニ・スキッキの

　「ラウレッタのアリア」

　メッチャ有名な歌。



　オー・ミオ・バッビーノ・カーロ・・・イタリア語。勿論クラッシックです。

　他にも、街着があるんだけど、３０年は長い。クリーニングに出さないと、お目に掛けられない。

　でも、いつから「ゴッシック・ロリータ」なんて名前になったの

　３０年前は「ヴィクトリアン・スタイル」だったと思う。でも、どうして異常だと思われるんだろう。

　この手の服に、造花の花輪の帽子、レースのパラソル、リボンのサンダル（夏服）で、

　友達の待ち合わせの駅に、先着して待ってたら、改札から出てきた友達が、

　「どぴゅーん」って、叫んで、飛んで逃げようとした。

　もう、思い出になっちゃったけど。　


　　　　Ｔｈｅ　Ｓｏｎｇ　ｏｆ　Ｗｉｎｄ　（３１７）

　ドラゴンのアルフィーニは、電撃に耐性があるが、

背に乗るオリザ姫は、全くの無防備だ。

　アルフィーニは、オリザ姫を、どこかへ降ろす事も考えたが、

地上は戦乱の真っ只中。加えて、オリザ姫の力によって、

アルフィーニも、黒い霧から守られている。

　・・・矢張り、ダルトンも、自分が乗せるべきだ・・・

　だが、ダルトンは、オリザ姫が標的になることを避けようと、あえて、

アルフィーニから遠ざかる。

　オリザ姫は、暫く、珊瑚色の唇を噛みしめて、ダルトンの様子を

見つめていたが、突然、意を決した声を発した。

　「アルフィーニ！ニグの傍に、私を連れて行って！

　　ニグと黒い霧を引き離すわ！！」

　「駄目だ！危険すぎる！」

　その時、好機が来た。

　ダルトンが態勢を立て直し、攻撃に転じたのだ。

　アルフィーニは、地上ぎりぎりから、猛烈なスピードで、ニグの背後へ、

急浮上した。ニグの背に、たてがみの先が触れる。

　アルフィーニは、反射的に前足を伸ばしかけた。

　が、振り返りかけたニグの眉間に、青い火花が散った。

　・・・駄目だ！オリザ姫が危ない・・・

　アルフィーニが身を翻そうとした、次の瞬間・・・

　オリザ姫が、アルフィーニの背から飛んだ。

　ニグの首に、己が腕を絡め、飛び付いたのである。

　「姫！！」

　アルフィーニとダルトンの悲鳴が、交錯した。

　
　・・・否、声は、それだけではなかった。確かに別の声があった。

　鋭い、甲高い子供のような・・・それとも、生木を裂くような・・・

声とも音ともつかぬ、魂切る音響が、エリオルムの町を越え、

ノーザンハイランド全体を揺るがした。


　だが、アルフィーニは、それどころではなかった。

　ニグは、自重以上は浮遊させられない。

　オリザ姫に抱きつかれ、ニグは墜落するしかない。

　「離せ！この馬鹿、離れろ！！」

　幾ら小柄でも、男である。渾身の抵抗に、柔な姫の腕は

振りほどかれ、その体は、宙に投げ出された。

　途端に、ニグの胸元に、火球が直撃した。

　魔法を通さぬ黒い霧は、ニグの周囲に、既に無い。

　ニグの体は、炎の尾を引いて、墜落して行った。

　同じく、墜落するオリザ姫は、師匠の窮状に駆けつけて来た、

セヴィリスに抱き止められ、無事、地上に下ろされた。　

　アルフィーニは、セヴィリスの接近に気付くと、すぐにダルトンの

救助に向かった。そして、次第に、更に激しくなる烈風を裂いて、

力なく堕ちる体を、どうにか、大地に激突する直前、その鱗の背に、

救い上げる事に、成功したのだった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　続く

　なんで、元祖ゴスロリを、この期に及んで、カミングアウトするのかって？

　さあのお気に入りブログの、林先生が、

　男性のオシャレアイテムについて、言及なさったので、

　ついコメントで、ばらしちゃった訳で、今回の写真は、そのリクエストのアンサーです。

　林先生、ご覧頂けました？ではまた次回きょうも、お越し頂いて、ありがとうございました。