ぶるんねん文庫

　昔の作品載せると、

　怒るだろうけど、

　最近の作品は、

　見せてくれない、娘。

　何しろ、パソコンの中だから、

　盗み撮りが出来ない。

　「風の歌」のイラストも、

　全然描いてくれない。

　どんなもの、描いてるのか、見せてよ～～～～


　　　　Ｔｈｅ　Ｓｏｎｇ　ｏｆ　Ｗｉｎｄ　（２８２）

　「歌・・・ですか？」

　「あの人、耳がええやん。ウチが歌うと、すぐにシタールで、

　　伴奏、付けてくれるねんけど、こんな歌どうや？とか、

　　自分から、言うた事あらへんねん。

　　・・・て、言うか、あんまり無口で。

　　せやから、ウチ、バルツァードの歌って、知らんねん。

　　何か、教えてくれへん？」

　　「バルツァードの歌・・・

　　私は、余り、音曲に詳しくなくて・・・

　　子供の歌うようなものしか、知らないのですが・・・」


　　　　　わたしは　あかい　このみをたべる

　　　　　たかぁい木から　もいでくる

　　　　　かごに山もり　花をいちりん

　　　　　そえてあげよう　あのこのところ

　　　　　ふたりで　ならんで　たべたいから・・・


　　　　　わたしは　あたまに　花輪をかざる

　　　　　のはらにすわって　あのこのぶんも

　　　　　しろい花つんで　かごに山もり

　　　　　青い実そえて　あのこのところ

　　　　　ふたりでならんで　かえりたいから・・・


　「可愛い歌やね。」

　シシィは、すぐに覚えて口ずさんだ。よく通る、美しい声だった。

　だが、短い歌だった。シシィは、二、三度歌うと、他の歌を、

教えて欲しいと、言い出した。トゥモーロスは、窮した。

　「では、サフィールの民謡を・・・

　　私は、民謡の節回しでは、歌えませんが、いいですか？」

　シシィは目を輝かせて、普通の歌い方でいいから、と、急かした。

　トゥモーロスは、この人は、本当の歌好きなのだと、感心しながら、

　少し恥ずかしそうに、歌い始めた。民謡独特の声の揺れなど、

難しい事はできない。歌詞と旋律を、知っているだけだ。

　それでもシシィは、嬉しそうに、体で拍子を取りながら、

熱心に聴いてくれるのだ。

　・・・呑気に歌など、歌っている場合では、ない・・・

　だが今は、どんな行動を起すべきなのか、思いつかない。

　
　　　　　　山は深くに　かがやく星を　いだき居る

　　　　　古き星達　降りて宿りて　光り居る

　　　　　星の命が　氷の山に　眠り居る

　　　　　眠りのうちにも　星はかがやく　光は呼び声　夜空に響く

　　　　　星が降る　天の国より　下りきたる

　　　　　光の呼び声に　導かれ　氷の山を　つきぬけて

　　　　　星が降る　闇夜を照らし　下りきたる

　　　　　星の命は　目覚めを迎え　氷の山を　揺さぶりぬ

　　　　　天よ　聞け　星の声　地よりわきたる　光の声を・・・　

　　　　　　　　　　　　　　　　続く

　ええ・・・っと。暦ですね。グイン・サーガも、大変なようでしたね。蝶の年だの、青の月だのって。

　３６５日を、どう、割り振りするか。年代の起点を、どこに持って行くか。

　割り切れる数字なら、簡単なのにね。だから、太陰暦は３６０日なんだな。

　一応、一年３６５日です。法術師は、占星術で、天文も見ますから、春分点を重視してる。

　これを計測すると、３６５日になるはず。でも、月齢は、ずれてくる。で、考えた。

　太陽暦をまず、四季に分ける。それを上下旬に分ける。春上旬とか、冬下旬とか。

　一旬４５日。これを、９人の神様になぞらえて、５曜９節で、計算が合う。

　年末４日と、春分の日は、計算外。なので、サフィール大厄災は、春下旬一節目５日。

　今の暦なら、５月１０日。これで決定。ただ、これと別に、月暦がある。

　太陰暦の、西域の国の影響で、トルトバイトで一般に使われ、月齢を見て、ひと月ふた月と数える。

　九峯聖堂成立年が、年代の起点。クァランドール暦、適当に４８７１年。どうでしょう。

　　　・・・何か矛盾点がありましたら、御指摘下さい。ではまた次回。

　　　　　　　　　　　　　　　　今日も、お越し下さって、ありがとうございました。