ぶるんねん文庫

　毎年咲く、彼岸花。別名、曼珠沙華。（まんじゅしゃげ）

　パソコンで、「曼珠沙華」って、どうして、こんなに手間が掛かるんだろう。

　一発変換してくれないかな。去年も、苦労した覚えがある。

　毒草です。茎の汁に、かぶれる人もいる。手折ると、家が火事になると言う、迷信もある。

　誰も触らない。だから、増える一方。平家蟹と同じ原理。

　右は、知らない花。マメ科には違いない。石垣のつる草。

　きれいな色なのに、今まで気付かなかった。何でだろう。　


　　　　Ｔｈｅ　Ｓｏｎｇ　ｏｆ　Ｗｉｎｄ　（２７１）

　トゥモーロスは、雪の山道を下っていた。

　北の冬日は、昼間が極端に短い。早朝に、カンテラ一つを頼りに

出発したが、気付くと、早や、鉛色の空は暮れ掛けている。

　山の麓に、夏用のきこり小屋がある。冬は、やむない旅人の、

避難所として、使われる事が多い。そこまで辿り着ければ、

と、思うが、足はうまく前に進まない。

　単独での雪の山越えは、殆ど、死と同義語だと、誰もが止めた。

　村の若者が、度々に往復している道ではある。

　だが、五人十人で組んで下りても、危険な下り道である。

　それでも、誰かが、もっと責任のある人物を、連れて来なければ、

テッセリムは、再び廃村の危機を迎えよう。

　国王、その人でなくても、側近の誰か、討議会の重鎮の誰か・・・

　・・・誰かが、来てさえくれれば・・・

　トゥモーロスは、必死に雪を掻き分けて、進んだ。

　道の目印には、高い枝に、赤い綱を張ってあるから、

見失わぬ限り、道に迷う事はなかった。

　小さな明かりを、再び灯し、一歩一歩、前進する。

　前進し続ける限り、必ず小屋に着くはずだった。

　日が暮れた。小屋はまだ見えぬ。

　と、思った視野の端に、ちらちらと揺れる、明かりが見えた。　

　・・・誰かが、小屋に泊まっているんだな・・・

　トゥモーロスは、知らず知らず、その明かりに釣られて、

その方向へ歩み寄って行った。

　雪が少なくなって、足取りが楽になっていた。

　雪雲が切れたのか、星の瞬くのが見えた。

　いつしか、北風も感じなくなっていた。

　トゥモーロスは、暗闇の深淵へ、たった一人、踏み込んで行った。

　　　　　　＊　　＊　　＊　　＊　　＊

　「エリオルムへ、誘導に成功しました。」

　コリンは、テラスから書庫に戻ると、誰にともなく、言葉を掛けた。

　「シタールを、回収しますか？」

　「余計な事はいい。それより、北ベルバビーノ議会へ、

　　もっと、働きかけて欲しい。」

　コリンは、片頬を歪めて、薄ら笑いした。

　「ずるい人だ。人の計画を盗んで、先に実行しておいて、

　　謀った本人に指図する。私こそが、レオン・ハイモスに

　　取り入ろうとしていたのに。」

　「だが、貴殿では、生来の魔力を隠し遂せず、法術の匂いを

　　嗅ぐ事すらせぬうちに、破門されていただろう。

　　出来ぬ計画を、ただの妄想で終わらせずに、実行部隊として、

　　行ってやっているんだから、協力を惜しまれては、困る。」

　書庫の、どこから響く声かは、わからない。

　だが、コリンは構い付ける風も見せず、書物を片付けながら、

平然と、会話を続けている。

　「別に、惜しんではいませんよ。北ベルバビーノの

　　ギルド長には、明日の午後に約束を、取り付けました。

　　それで、充分、間に合うでしょう。」

　「馬鹿な。連中を、甘く見てはいけない。

　　今日中に、エリオルムへ着いて、調べを始めるだろう。

　　クレーベスタ全体を動かすのに、時間が惜しい。」

　先刻まで、書物が積まれていた、テーブルに、片肘を突いて、

渋面を表していたのは、魔術師の黒装束に身を包んだ、

　ニグ・エウビュコスだった。

　　　　　　　　　　　　　　続く

　前回までの、１１回の「今週の嵐！！！」を、表に作って、分析したら、

　（この辺が乙女座、分析好き）びっくりした。

　やっぱり、大野君は、大アルカナと人物カードが、１１回中９回。

　あの、歩く感受性のカタマリ君は、一度縁のあった物に、魂を乗せてるんじゃなかろうか。

　櫻井君は、一番、「有り得るパターン」。相葉君は、大野君に次いで、重要カードが多い。

　二宮君も、大アルカナが多いね。でも、何よりびっくりは、松本君。

　１１回中、６回、お金（ディスク）のカードが出てる。半分以上だよ。

　しかも全部、正位置で。絶対有り得ない。何か、やってるんだろうな、って思う。

　投資信託とか・・・やってなきゃ、こんな結果、出ない。いや、やってたって、いいんだけど・・・

　大野君と二宮君なんか、一回も出てない。あの、ケチだと評判の二宮君に。

　一度、セルティッククロス・オリジナルヴァージョン・スプレッドで、

　（さあのオリジナルだよ～～ん結構当たる。本当に）徹底的に読もうかな。

　　　　冗談はさておき。本編の方こそ、よろしく。では、また次回。

　　　　　　　　今日も、起こし下さって、ありがとうございました。