ぶるんねん文庫

　まる猫娘作　アニメキャラの

　ぬいぐるみの、ミニチュア版。

　今は、けいおんサークルの、

　マスコットになっちゃって、

　家には、ご不在。

　部室に、大小二つ、並んでいるらしい。

　それにしても、どうやって、持って行ったのか。

　「風呂敷に包んで。」「どの風呂敷？」

　「グレイローズの、化繊の大きい奴。」

　おい、待て、それは、テーブル掛けだよ


　　　Ｔｈｅ　Ｓｏｎｇ　ｏｆ　Ｗｉｎｄ　（２０６）

　セヴィリスは、その名に聞き覚えがあった。

　シド・ジュノスの有する、タンベルディ村の館の管理人、

ソルダムの、母后の世話を、任されていた筈の者である。

　アルナス后が、ヘリアンタへ移った後、彼も徴集され、

街道番として、兵役を課せられたのだろう。

　そうと分かっておれば、シドが、作成してくれた通行証を、

提示するべきだったのだが、彼らは、トニーに会っていなかった。

　今更、「もう一通ある」とは、言えぬ。

　どちらが本物かと、詰問されて、厄介事が大きくなるばかりだ。

　農民兵達は、僅か五人。トニー以外は、徒歩である。

　・・・振り切れるか・・・

　ケルビンが本気を出せば、馬達を駆けさせ、逃げ切る事は、

出来るだろう。だが、ここで逃げても、行き先は、九峯聖堂だ。

　いずれ捕まる。それでも、できるだけ聖域に近づきたい。

　セヴィリスは、潜めた声で、箱馬車の中に、話しかけた。

　「大人しく、一通り調べさせて、隙を見て逃げ、

　　道を変えようと思うが・・・」

　「調べさせる必要はない。」

　ケルビンが、馬車から降りた。

　明らかな魔術師装束に、俄か兵士達が、用心しいしい、

遠巻きに近付こうとする。

　突然、ケルビンの指先から電撃が奔った。

　「走れっ！！」

　既に、ケルビンの姿は、地上に無い。

　ジャドゥビスとセヴィリスは、閃光と土煙の中を、後も見ずに、

馬を走らせた。馬車の方は、トニーが追いつくかも知れぬが、

背後を、ケルビンが守っている。

　ピーッ、と、鋭い音が響いた。急を知らせる呼子であった。

　「まずい！街道を塞がれる。裏道へ避けよう。」

　ジャドゥビスが馬首を巡らした。

　ケルビンが、後ろから追いついて来た。

　「このまま進め！！街道を行くんだ！」

　「無理だ！障壁を設けられたら、一網打尽だ！」

　セヴィリスは、手綱を引き、馬車を止めようとした。

　その馬の背に、バシッと、小さな火花が飛んだ。

　馬は、驚いて跳ね上がり、全力疾走し始めた。

　馬車の中で、女達の叫ぶ声がする。セヴィリスは、

自分が、振り落とされないようにするのが、精一杯だ。

　ジャドゥビスが、慌てて後を追う。

　ケルビンは、その上を飛行している。

　行く手に、大型の荷車に、柴束を凭せ掛けた、急拵えの、

障壁が見えてきた。無我夢中で、駆けていたらしい馬が、

今度は、障壁に気付き、急にスピードを落とした。

　わらわらと、先程と変わらぬ程度の農民兵が、今度は、

数十人も現れた。騎馬はいない。全員徒歩である。

　セヴィリスは、ケルビンの指示を仰ごうと、

上を見上げた、その時だった。

　どぉぅん・・・と、低い振動が、空気を揺るがした。

　同時に、どさっと音を立てて、ケルビンが墜落してきた。

　ケルビンは、完全に失神していた。

　駆け寄った、セヴィリスの視界の端に、魔術師のローブが、

翻って見えた。農民兵達が、周囲を取り囲む。

　トニーが馬を飛ばして、追いついた。

　「捕えろ！魔術師に、法術師・・・只者達とは思われぬ。

　　処分は、伯爵にお任せする。

　　特に、魔術師はラダンに任せよ。逃がさぬように。」

　　　　　　　　　　　続く

　なぜ、この期に及んで、

　「さあは、嵐ファンだ。登場人物5人のモデルは、嵐だ。」って、公言し始めたか、って

　単純に、まだるっこしかった、だけです。

　「三次元実体モデルが」って、一回ずつ書くのが、面倒だった。それだけです。

　本当に、「風の歌」書いてる時は、至福の時です。彼らと、好きなだけ遊べる訳。

　では、また次回。★★★★★今日もお越し下さってありがとうございました。

　・・・この５色の星も、彼らのシンボルだよね。