2012年03月11日

2011・3・11

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 一年が経ちました。

 あの恐ろしい日が、少しずつ、歴史になっていってしまう。

 阪神淡路の大震災の時には、日本にいませんでした。オランダで、CNNを見てました。

 占星術師でもあるさあは、2,3日前から、星の配置が、凄く悪いのに気付いてました。

 でも、どちらかと言うと、戦争関係かな?と、思ったので、余り突き詰めて調べませんでした。

 ・・・この時点で、占星術師としては、失格なのですが・・・

 昨年の震災では、星は、むしろ、再生を強く暗示している様でした。

 決定的に悪い要素って、見当たらない。少なくとも、さあでは、読み取れない。

 前もって調べたって、分からなかっただろうな。

 占い師なんて、こういうもんです。自力本願で、事象を読み解くだけ。神の声なんて聞こえない。

 ・・・大津波。原発事故。

 古文書を発掘研究して、次の大津波の被害を、想定する企画を、TVで見ました。

 しかし、津波にかき回された海は、豊かに蘇りつつある・・・

 自然にとっては、あの大津波でさえ、想定範囲内だったとしか、思えない。

 人のスケールの小ささを、思い知らされます。

 明確な歴史が記録されてから、数千年。日本では、二千年足らず。想定なんか出来ないでしょう。

 星を見ていると、思います。人は、余りに小さく、寿命短く、儚すぎる、と。

 だから今は、まだ、記録を積み重ねるしか、出来ないのではないだろうか、と。

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   The Song of Wind (181)

 ケルビンは、急に頭数が増えた、人の輪を避けるように、

宿の小部屋に、引き篭っていた。

 イーヴェルは、ケルビンの姿を認めた時、

一瞬、奇妙な表情を見せた。しかし、三人の王女達の

世話に追われて、別室をわざわざ、訪ねては行かなかった。

 イーヴェルの乳母が、王女達を、引き受ける筈だったが、

夫の森番が、本来の城主を、窮地に捨てて逃げて来たと、

ひどい落胆を見せ、今にも戦場に引き返して、

飛び出しそうで、妻としては、目が離せなかったのだ。

 結局、オリザ姫とシシィが手伝って、イーヴェルの指図で、

共に、世話に当たる事に、なってしまった。

 セヴィリスとジャドゥビスは、部屋から出て来ない、

ケルビンに構わず、対パストリア遠征軍の作戦を

詰めようと、躍起になっていた。

 彼等の目的は、名目上、同盟国の王女達の探索だ。

 だが、こちらには、同じ目的のジャドゥビスがいる。

 モーズロードンとパストリアは、ラゥオールフィアを通じて、

実質、同盟状態にある。

 ジャドゥビスが、三王女を保護した以上、パストリアは、

そのまま大人しく、引き下がるしかないであろう。

 だが、パストリアは、ファーゴからの情報によって、

動いていると思われる節があった。ファーゴがパストリアを、

何と言って動かしたのかが、分からぬまま、突如、

ジャドゥビスが名乗りを上げる事は、危険ではないか。

 ルテシア側も、同じく、ファーゴの残した情報を元に、

動いている。ファーゴの狙いが、読めぬまま動く事は、

奴の権謀術数に、嵌りに行く様なものだ。

 しかも、イーヴェルの兄イヴェルトは、パストリアの手に、

落ちたらしかった。森番の話では、パストリア軍は、

ディールヴァ城の、東側から北側一面に展開しており、

 クヌー川を背に、逃れる方向は、なかったと思われる。

 森番は、突然、馬が暴れて、前線から外れ、気付くと、

ディーレンを避けて、樹海を抜ける道に出ており、

隣にケルビンが、同行していたと言う。

 「なんか、パパらしくないわぁ。

  馬を暴れさせるなんて、落ちてしもたら、危ないやん。」

 シシィは、違和感を露わにした。セヴィリスも、首を傾げたが、

自分なら、と思うと、他の方策が思い付かない。

 「王女達の、無事保護の知らせは、ケルビンに頼みたいが、

  何だか、具合が悪そうだし、早馬便を使った方が、

  いいかも知れない。」

 オリザ姫は、既に、国許への便りを、書き始めており、

ジャドゥビスも、直ぐにペンを執った。


 「ケルビン、気分はどう?」

 セヴィリスは、ケルビンと同室になっており、真っ暗に

してある部屋に、手探りで入ると、一応声を掛けてみた。

 「ああ・・・ちょっと疲れて・・・

  明日は、早いのかな?」

 少し、くぐもった様な声で、それでも、明確な応えがあった。

 セヴィリスは、返事のあった事に安心した。決定的に、

何かの病と言う訳では、ないらしかった。

 「早いよ。ディールヴァ城の様子を、確かめなきゃ。」

 「そうか。」

 セヴィリスは、自分のベッドに潜りこむと、すぐ、

寝息を立て始めた。それに背を向けたまま、ケルビンは、

 闇の中で、異様に見開いた目を、光らせていた。

              続く


 クラブダイヤクラブ・・・だから、悩んだんですよiconN04iconN04kao_3

 kao_15今回登場のケルビンが、ちょっと変なのも、全部、初めからの、計算ずくだったのに。kao_9

 絶対止めとこうって思った、SFシーンまで、書く羽目になったし。kao_01

 あの手のシーンは、この手のファンタジーに付き物で、kao_2ありきたりなんですよね。

 ・・・まあ、いいっか。では、また次回スペードハートスペード今日もお越し下さって、ありがとうございました。



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Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(0)ファンタジー
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