2012年01月22日
金沢 旅記録 7 「プール」
二十一世紀美術館、名物。不思議なプール。
これは、上から見る物ですね。泳げる人なら、下からの景色は、珍しくない筈。
竜宮城のように、水の中を人が普通に動いている。泳ぐのでなしに。それが、不思議。
The Song of Wind (160)
グロリオーサ城は、昼間の明るい日差しに、白い姿を
輝かせている。黒い霧は、どこへ行ったのか、今は見えぬ。
南の丘陵地に近付くと、ナタレンス軍の、伝令の船が
漕ぎ寄って来た。ドリスが応対する。
伝令達は、バルツァード王との名乗りに、驚きを隠せず、
慌てて立ち戻り、相当な時間を、待たせた挙句、
ナタレンス公自らが、出迎えにやって来た。
疑われるのも、無理はない。
面識がある筈もなく、仲介は、平の女衛士一人。
とりあえず、敵将を負傷させ、捕えたとの名目で、
ソルダムは、仮陣営に、ようやく迎え取られた。
テオの治療の間、ナタレンス公は、ソルダムに
面会に来たが、ソルダムは無口すぎて、話が通じ難い。
「昨夜、ドラゴンが飛来したり、城が黒雲に包まれたり、
空に巨大な顔が現れたり、何かと、怪奇現象が
続発したが、それらは、皆、ルテシア軍の奇襲と、
関係していたと言うのか?」
グロリオーサ城主、アスガルト・ド・ボレイゴは、魔法に、
信を置かぬ性質らしく、身近に、魔術師も置いておらぬ。
怪異についても、明るくない。
ソルダムは、面倒になり、アルフィーニについての、
説明を省いて、ボレイゴの言い分を、大方、肯定した。
質問したいのは、ソルダムの方だった。
「アネッサ・リーと言う魔女が、城を占拠していたが、
それは、『北の神殿長』が、この城をやる、と、
言ったからだと言う。この神殿長の、正体を調べたい。
今回の、洪水の起こる前後に、四十歳ほどの、
背の低い魔術師が、城内、城下に、現れなかったか。」
「背の低い・・・?」
ボレイゴは、首をかしげた。
「名は?何と言う・・・?」
「・・・ニグ・エウビュコス・・・」
ソルダムは、苦しげに、その名を口にした。
父王の信頼を、一身に受けても、決して驕りを見せず、
神殿長に抜擢されても、気難しい神官達を束ね、
国の平安の為に、ひたすらに祈祷に没頭していた、
この上ない、「できた」人物。
余りの大厄災に、心折れて逃避した自分に、ひとまず、
気持ちの整理をつける猶予を、与えてくれ、その為に、
宝の大剣を託してくれたり、お忍びで旅する為の、
通行証を、書いてくれたりもした。
それが、裏で、魔女と駆け引きし、そもそもの発端である、
ノーザンハイランドの山津波を、引き起こしたと言う。
大剣についても、ユーディスは、ソルダムが、
ニグを脅して、無理に持ち去ったと、言っていた。
先々代の王である、大伯父が、事ある時の為に、
納めた物と言うのが、嘘であり、実は、バルツァード初代王の、
遺品の一つである事も分かった。
なぜ、そんな嘘をついたのか。
アネッサに、山津波を起こした、代償を迫られ、
窮したニグが、ソルダムに、大剣を持たせて逃がし、
代わりに、グロリオーサ城を水難にあわせ、
人手薄にし、渡したのであろう。
「サフィールの涙」は、今は、剣の柄から外され、
ソルダムの、服の隠しに、大切に仕舞われている。
アネッサは、これを魔石と言っていた。
己が手にすれば、世界中を水没させられると。
常人には、唯の薄青い宝石である。
・・・ニグ、どう言う事だ・・・答えてくれ・・・
ソルダムの苦悩は、計り知れない。
続く
お約束の似顔絵
別に、お約束してない?
まあ、大目に見てください。
前の、マヤリス王妃が、ひどかったから。
描き直し。誰だか、これで、わかるよね?
実は、ネレイド王も描いたんだが、
ひどい出来で、載せられない。
耳だけでいいかな?特徴的だし。
\(^o^)/では、また次回
今日もお越し下さって、ありがとうございました。
これは、上から見る物ですね。泳げる人なら、下からの景色は、珍しくない筈。
竜宮城のように、水の中を人が普通に動いている。泳ぐのでなしに。それが、不思議。
The Song of Wind (160)
グロリオーサ城は、昼間の明るい日差しに、白い姿を
輝かせている。黒い霧は、どこへ行ったのか、今は見えぬ。
南の丘陵地に近付くと、ナタレンス軍の、伝令の船が
漕ぎ寄って来た。ドリスが応対する。
伝令達は、バルツァード王との名乗りに、驚きを隠せず、
慌てて立ち戻り、相当な時間を、待たせた挙句、
ナタレンス公自らが、出迎えにやって来た。
疑われるのも、無理はない。
面識がある筈もなく、仲介は、平の女衛士一人。
とりあえず、敵将を負傷させ、捕えたとの名目で、
ソルダムは、仮陣営に、ようやく迎え取られた。
テオの治療の間、ナタレンス公は、ソルダムに
面会に来たが、ソルダムは無口すぎて、話が通じ難い。
「昨夜、ドラゴンが飛来したり、城が黒雲に包まれたり、
空に巨大な顔が現れたり、何かと、怪奇現象が
続発したが、それらは、皆、ルテシア軍の奇襲と、
関係していたと言うのか?」
グロリオーサ城主、アスガルト・ド・ボレイゴは、魔法に、
信を置かぬ性質らしく、身近に、魔術師も置いておらぬ。
怪異についても、明るくない。
ソルダムは、面倒になり、アルフィーニについての、
説明を省いて、ボレイゴの言い分を、大方、肯定した。
質問したいのは、ソルダムの方だった。
「アネッサ・リーと言う魔女が、城を占拠していたが、
それは、『北の神殿長』が、この城をやる、と、
言ったからだと言う。この神殿長の、正体を調べたい。
今回の、洪水の起こる前後に、四十歳ほどの、
背の低い魔術師が、城内、城下に、現れなかったか。」
「背の低い・・・?」
ボレイゴは、首をかしげた。
「名は?何と言う・・・?」
「・・・ニグ・エウビュコス・・・」
ソルダムは、苦しげに、その名を口にした。
父王の信頼を、一身に受けても、決して驕りを見せず、
神殿長に抜擢されても、気難しい神官達を束ね、
国の平安の為に、ひたすらに祈祷に没頭していた、
この上ない、「できた」人物。
余りの大厄災に、心折れて逃避した自分に、ひとまず、
気持ちの整理をつける猶予を、与えてくれ、その為に、
宝の大剣を託してくれたり、お忍びで旅する為の、
通行証を、書いてくれたりもした。
それが、裏で、魔女と駆け引きし、そもそもの発端である、
ノーザンハイランドの山津波を、引き起こしたと言う。
大剣についても、ユーディスは、ソルダムが、
ニグを脅して、無理に持ち去ったと、言っていた。
先々代の王である、大伯父が、事ある時の為に、
納めた物と言うのが、嘘であり、実は、バルツァード初代王の、
遺品の一つである事も分かった。
なぜ、そんな嘘をついたのか。
アネッサに、山津波を起こした、代償を迫られ、
窮したニグが、ソルダムに、大剣を持たせて逃がし、
代わりに、グロリオーサ城を水難にあわせ、
人手薄にし、渡したのであろう。
「サフィールの涙」は、今は、剣の柄から外され、
ソルダムの、服の隠しに、大切に仕舞われている。
アネッサは、これを魔石と言っていた。
己が手にすれば、世界中を水没させられると。
常人には、唯の薄青い宝石である。
・・・ニグ、どう言う事だ・・・答えてくれ・・・
ソルダムの苦悩は、計り知れない。
続く
お約束の似顔絵
別に、お約束してない?
まあ、大目に見てください。
前の、マヤリス王妃が、ひどかったから。
描き直し。誰だか、これで、わかるよね?
実は、ネレイド王も描いたんだが、
ひどい出来で、載せられない。
耳だけでいいかな?特徴的だし。
\(^o^)/では、また次回
今日もお越し下さって、ありがとうございました。
脱・0円ファン宣言!!!
大好きなのは、タロットカードの話
なんだかへんだな・・・
付け足し・・・Quarandolleってなんだ?
ふしぎちゃん女子
あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!!
大好きなのは、タロットカードの話
なんだかへんだな・・・
付け足し・・・Quarandolleってなんだ?
ふしぎちゃん女子
あ・・・あ・・・あたしじゃないーーーっ!!!!!
Posted by さあちゃん at 00:00│Comments(0)
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