2015年11月27日

親の限界

親の限界
 
 どういう意見を言えば、いいのかなぁ・・・

 さあちゃん、短大卒で、「ゼミ」って、正直、わかんない。

 要するに、卒業制作の内容を決めるために、

 どの分野を専門にする先生の所に行くか、

 って言う事だと思うんだけど。

 今、まるねこが、ものすごく迷ってるらしい。

 マンガの授業で、16ページの作品を描こうとしたら

 結構、濃い内容のストーリーになっちゃって、

 その世界観を、無理やり初めの2ページくらいに、押し込もうとしたけど、

 当然、入る訳もなく、普通1ページに5コマくらいの構成を、

 12~3コマまで詰め込んでも、描き切れず、苦心の挙句、

 担当の先生のアドバイスを仰ぎに行ったら・・・

 「君さぁ、この内容じゃ、16ページで描けるわけないよ。

  とりあえず、倍の32ページでやってみたら?」

 で、それでも入らず、さらにその倍の、64ページの作品にまでなっちまった。

 それで、授業だから、クラスで作品発表があるのよね。

 みんな16ページで、起承転結。まるねこのみ、「起・起・起」

 まあ、長編の初っ端のエピソードの起承転結だけは、入ったらしい。

 コマ数で言えば、みんなの2~3倍だけどね。

 他の人は、「このセリフは、要るのかなぁ?」とか、

 「この部分の結末は、次のページをめくった時に、サプライズで、

  どーんって目に入った方が、効果的じゃないか?」とか、

 「このコマの絵は、奥行き感が足りてないよ。」とか、そういう話なのに、

 まるねこの評価は、

 「何とも言えない、透明感のある物語だね。

   展開も演出も、申し分ない。」

 で、次に来たのが、

 「ゼミ、ウチに来ない?」って言う、お誘い。

 まるねことしては、当然だけど、「タブロー」のゼミに入る心算で、

 (タブローって言うのは、完成された1枚の絵画って言う意味らしい。

  イラストよりは、洋画や日本画などに近い・・・んだと思う。)

 タブローの先生たちも、その心算だったようで、
 
 「えぇっ!?・・・どうするの?」と、困惑気味の反応。

 ところが、更にややこしい事に、版画の先生が、

 「君、シルクスクリーン、本気でやって見ないか?」って、

 コナかけてきたから、まるねこの迷いは、頂点に達してるの。

 「ウチ、どうしたらいいん?」

 そんなこと言われても、さあちゃん、何とも言えないよ。

 タブローの宝永先生は、あんたが来るって、信じてただろうしね。

 なにしろ、習う前から、我流でマチエールやってたんだから。

 あんたのオカアチャンが、宝永先生を、デビュー前のコンクール時代から、

 秘かに応援してた事も、ちょっとおしゃべりして、バラしちゃってるしね。

 「松村先生は(マンガの先生。プロの漫画家)、ウチのタブローは、

  もう充分できてるから、今まで勉強してなかった、

  画面上の構成や演出を、もっと突っ込んで勉強した方がいいって、

  言わはるねん。ストーリーの組み立てや、展開も・・・

  今回の作品だけじゃなく、もっと沢山の作品を描く時の、

  将来の為にも・・・」

 ちょっと待った!!それは、何?

 将来、漫画家になるってこと?漫画家を目指すの?

 ・・・漫画家・・・

 さあちゃん、友達が一人、漫画家になり損なってるから、

 あれは、理系の脳味噌も無いと出来ない職業だと、思ってる。

 彼女は、あんまり理系科目に理解力を持たない人でね。

 ストーリーに詰まって、「理科的」な説明が必要になると、
 
 魔法使いが登場して、(良くも悪くも)パァ~ッって解決しちゃう。

 それはそれで、ストーリーは成り立ってるんだけど、

 毎回、同じように、主人公に魔力があったり、背後に魔女がついてたり、

 妖精や小悪魔が助けに出てきたり・・・やっちゃうから、

 読む方としては・・・う~~~ん・・・に、なっちゃうんだな。

 で、まるねこは、数学が苦手だ。理科は・・・多分、さあと同じで、

 理科的理論を、物語のように理解してる。

 真底わからないところが出てくると、魔法使いより、

 「宇宙創成を支配する、目に見えざる偉大な力」なんて、

 登場させちゃって・・・いいのか、これで?

 まあ、まだ1作品のあらすじを聞いただけだから、

 今後、何本描けるか知らないが、どれもこれも、「偉大な力」に、

 解決させるとは限らないだろう。・・・とは思うが・・・

 「だって、就活にも役立つって言うし・・・」

 就活iconN06

 就活するのーーーっiconN04

 「一生に一遍くらいは、お勤めもした方が、いいって」

 それは、否定しないよ。さあちゃん、若気の至りで、正社員やめた事、

 今でも後悔してるよ。でも、それは、今、こんな境遇だから思うのであって、

 事情が許せば、就職なんかせずに、音楽を極めたかったとも、思ってる。

 親にすれば、デキの悪い跡取り息子に、散々振り回されて苦労してる中から、

 どうにか短大だけでも出してやったんだから、って、思ってるだろうけど、

 こっちからすれば、跡取りだからって、甘やかさずにビシバシやって、

 こっちには、4年制大学へ行かせてくれておれば、って、思う訳よ。

 だって、あのバカ弟は、まともな高校へも入れず、全寮の高校から、

 短大の工業デザイン科へ行き、更に親に無理言って、自動車の専門学校へも行き

 充分に、自宅通学可能なのに、アパート借りて貰って、一人暮らしして、

 もう、やりたい放題した挙句、いまだに独身。

 親に内孫を抱かせてやらない親不孝者。

 こんな息子に、いまだに、幻想のように、かわいい嫁が来てくれる事を、

 夢見てる両親を、さあは、どうしたらいいのか分からない。

 こんな夢見がちな、妄想親だと分かってたら、私だけでもしっかりして、

 遠距離お勤めも死ぬ気で頑張って、スキルアップを考えるべきだったんだ。

 でも、親馬鹿がいるように、子供馬鹿もいるんですよ。

 「ウチの親は、よくできた親だ。」って、盲目的に信じている子供が。

 だから、「ちょっとくらい子供が馬鹿でも、きっと親が何とかしてくれる。」

 って、思いこんじゃったんだわ。

 だって、弟に対しては、そうだったんだから。

 でも、そうじゃなかった。私に対しては、親は、やたらと厳しかった。

 「短大だけは出してやったんだ。

  音楽にうつつ抜かしてないで、働け!」

 驚天動地だったね。さあちゃん、短大の音楽科卒よ。

 何して働くの?

 「デパートにコネがある。就職しなさい。」

 音楽しか知らないさあが、一般企業でやれる訳ないでしょ?

 たちまち、そこらじゅうで、人間関係ひっかきまわして、

 衝突を繰り返す事、数知れず。仕事上のミスはないけど、もう、

 毎日が怒り心頭の日々で、やってられなかった。

 (年下の先輩や、スポーツの選手がいたのが、いかんかった。

  こういうシステムについては、事前の説明がなかった。)

 だから、お絵描きしか知らないまるねこが、一般企業で、

 一般職に就く事なんか、考えられない。

 「事務員とかは、向かへんと思う。」

 分かってんじゃん。表とかグラフが苦手だってこと。

 「店員とか、表立って、喋って物売るのも、向かへん。」

 保育士か介護士、それとも調理師とか取る?

 「難しい勉強は、苦手やわ。」

 おいおい、じゃあ、何するわけ?

 「絵を描く仕事で、就職できひんかなぁ?」

 あんたね・・・それが、一番難しいんだよ。

 もしかしたら、プロのイラストレーターになって、誰が聞いても、

 「その名前、知ってる」人になるより、まだ難しいかも知れないんだよ。

 その難しい分野に挑戦して、黒スーツ着て、駆け回る時間で、

 良い絵を1枚でも多く描いた方が、いいって、

 親馬鹿さあちゃんは、思ってるの。

 「ゼミ」については、ホント、わからないから、

 まんがでも、タブローでも、版画でも、それは構わないよ。

 でも就活するなら、一般教養科目を、あれだけ落としてちゃ、

 その時点でアウトでしょ?

 学芸員も取ってないし。教職も取ってないし。

 まあ、面接の4~5回くらいは、経験しに行ってもいいけど、

 勤め人になったら、絵を描く時間は、取れないと思った方がいい。

 その覚悟もないのに、ふらふらと、お絵描き以外の職種の就活に、

 時間を取られるなら、就活しなくていいって、さあは思った。

 さあが、短大へ入って、自分はクラッシック音楽の演奏家には、

 とてもなれないと思って、2年間苦しみぬいて、ポピュラー音楽へ、

 転向しようとした矢先に、就職を強要され、

 「こんな事してたら、時間の無駄だ!!」って思い込んで、

 すっぱり辞めて来ちゃって、でも、バイトしながら、ポップスの練習は、

 滅茶苦茶しんどかった。その苦労と時間の無駄を、

 まるねこに、させたくないって言う、バカ親馬鹿を、

 先生達が、ひっくり返しかかってるんだ。

 先生たちにすれば、

 「そこそこ描けるんだから、どこかのデザイン会社で、

  拾ってくれるんじゃないか?」くらいの感覚だろうけど、

 あてもないのに、「画家になるしかない!」って、邁進してる子に、

 ブレーキ掛けるのは、どうなんだろう・・・

 さあちゃん、どうすればいいんだろう。

 就活に反対する親も、あんまりいないだろうし、

 内心、「どこかのデザイン会社」が、拾ってやってくれないかな、とは、

 希望しては、いる。でも、希望は、期待まで膨らまない。

 まるねこのできる事の、範囲が限られてる。

 随分、高校時代からすれば、進歩したよ。でも、

 書類を読みこなしたり、お金の振り込みをしたりは、

 上手くできない。現在は、アマゾンカードが専らの味方。

 こんな子を、雇ってくれる企業が、どこにあるんだろう。

 絵は上手いよ。今のイラスト領域で、ダントツに上手いらしい。

 それだけで拾ってくれる所があれば・・・

 本当に、お願いしたい。雇ってやってください。

 ・・・親馬鹿さあちゃんの、死ぬほど心配な、

  まるねこ娘の進退について、でした。ではまた次回。

 きょうも、お越し下さってありがとうございました。

     にしても、長いね、これ・・・

 



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Posted by さあちゃん at 02:26│Comments(0)親ばか
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