2010年12月23日
命の現場
新作その2 : レモンイエロー系
最近、この色で、という注文だったので、
黄色の花を、たくさん作ってあったんです。
その後、残ってた花を、やっと、仕上げました。
今までの中で、一番大きいです。
でも、成人式なら、これくらいかな?
ふんわり結い上げた髪に、つけて欲しい。
でも、自主制作なので、しばらく、箱の花です。
茨木の息子は、医療系。目下の勉強は、病院実習。
でも、就活もする。
目当ては、医療機器メーカー。でも、別の学部からも来る。
理学部とか、工学部とか。
そういう学生は、現場を知らない。だから、
純粋に、就職だけ目指してくる。
息子は、現場に出ている。学生だから、難しいことはできない。
でも、人を見る。感情を見る。
そして、命を見る。
消えかかる命に、人が執着する有様を見る。
つぶさに見る。だから、揺れる。心が。
そして、脳髄が、心臓が、時に、千切れそうになる。
生後数日の赤ちゃん。心臓奇形。
カテーテルで、いっぱいステントをいれる。
かろうじて、命をつなぐ。でも、
ステントは、取り出せない。赤ちゃんは、成長する。
心臓も血管も成長する。ステントは、成長しない。
「どうするの?」
詳しくないオカンが訊く。息子が答える。
「成長しないんだろ。」
オカンは、絶句する。そういう、現場。
だから、息子は、医療機器メーカーに来る、いい加減なやつらに、憤る。
「現場、見てから来いや!!!」
命と向き合う。正面からではないけど、(学生のうちは無理)
命から、流れる力と、向き合う。
それを、知る強さ、たくましさ。
繊細さ。
疲れているらしい背中に、大人世界に向かう息子が、見える。
私は、実習着にアイロンを当てる。
「えらくなったな」
「えらくないよ」
でも、えらいと思う。親ばかだけど、許される親ばかだと思っている。
次男のお話。・・・お付き合いくださって、ありがとうございました。
Posted by さあちゃん at 00:30│Comments(0)
│茨木