2018年11月11日

子ども達の病気


先週は、もう、子ども達、お熱で、お熱で・・・

朝、登園してきたら、まず、抱っこして、顔色を見て、

全身の熱感を、肌で感じ取る。

体温計より、確か。なぜか。

体温計は、体表温度だけど、抱っこした感じは、

肌の下の温度を感じる。加えて、子どもの体の動きを感じ取る。

ベテラン保育士は、この時点で異変に気付く。

 「おはよう、〇〇ちゃん。」顔を覗き込む。

月曜の朝なんか、土日に、べったり甘えた後だから、大好きな先生でも、

 「いや~~iconN04ママ~~icon10ママ~~icon10icon10

これは、当たり前。

そんな時に、じーっと、うつむき込んで、眉をしかめているのは、

体調が悪い証拠。体温計に現れなくても、皮膚の一枚下が、熱い。

 「なんか、熱っぽいですねぇ・・・」

 「朝、起きた時、37,6℃だったんですけど、さっき測ったら、

  36.8℃だったので・・・もし、上がってきたら、連絡ください。」

そんな会話があると、要注意である。保護者の前で、一度測るが、

その時は、大抵平熱なのだ。

ところが、保護者が園を出た直後に、測ってみると、

・・・もう、38℃を超えている、なんて言う事が起こる。

保護者の携帯電話に掛けても、運転中マナーモード。

気の毒な保護者は、職場に到着と同時に、

 「お迎え、お願いします!」の、連絡を受ける事になる。

先々週、姉が流行性の風邪で欠席と聞いてた姉弟が、

 「この子に、うつらなくてすんだみたいで、ほっとしてます。」と、

二人そろって登園した。姉は、もう元気いっぱい。

ところが、さあの受け持ちの弟の方が、「iconN05」な状態。

おやつは食べる。ボール遊びも、マット遊びもする。

給食も食べる。が、なんとなく、表情がさえない。笑顔が少ない。

異変が起こったのは、お昼寝起き頃。

起きてる子あり、寝てる子ありの時間帯。

突然、「うう~~~っ」と言う、異様な唸り声をあげて、

むくり、と、その子が起き上がった、と、

 「あ・・・あ・・・あああ・・・」と、声にならない叫びをあげて、

壁を指さして、ガタガタと震え出したのだ。

 壁には、黒々と、その子自身の影が映っていた。

起き出して動いているのだから、当然、影も動いている。

子どもは、動く影を指さして、骨が鳴るほど激しく震えているのだ。

 「大丈夫!あれは、影よ。怖くないのよ!」

慌てて駆け寄り、抱き上げて壁から遠ざけた。

子どもは、壁と影が遠ざかったので、緊張が解けたのか、

わあわあと泣き出した。余程怖かったのだろう。

泣き出してからも、体の震えは暫く続いていた。

 「なんや?怖い夢、見たんか?」

他の保育士達は、よくある事と思ったようだったが、さあは、

夢でうなされて、泣き起きしたのとは、少し違うと思った。

子どもは、起き上がってから、恐ろしい物を見たのだ。

朝から、少々、元気がない気がしていたし、抱っこした感じが、

熱感があると言って、幾度も検温していた所だった。

・・・熱が上がってくる兆候かもしれない・・・

 さあの若い時のアルバイト先は、外科クリニックではあったが、

要するに、ドクターは町医者であった。喘息も水ぼうそうも、診ておられた。

その中で、さあは、様々な子供の病気を聞き知った。

 ・・・熱譫妄・・・高熱にうなされた子供が、怖い幻を見る症状である。

有名な所で、森鴎外の娘(作家の森茉莉)が、百日咳で高熱にうなされ、

蜘蛛の幻を見たと、本人の著述がある。
 
 ・・・こんな赤ん坊でも、熱譫妄があるのだろうか・・・

暫くして、子どもが泣き止むのを待って、検温したら、微熱ながら、

その日では、最高体温だった。

 「泣き止んで、すぐだから・・・かな?」

しかし、30分後、おやつも食べ、水分も取ってからの検温なのに、

熱は、38℃を軽々と越えて行った。

 「あか~~ん!」

担任は、保護者にお迎え要請の電話を掛けた。

割とすぐに、保護者が、お迎えに来て下さった。

 あまり、普段に見る事の少ない精神症状があったので、

 用心してあげて下さるよう、お願いした。

ところが、ところが・・・である。

翌日、朝、この子が登園して来たのだ。

 「熱が、下がりましたから。今、平熱です。」

だが、顔色は悪く、床にペタリと座ったまま、自分から動こうとしない。

保育士の膝に上体をもたせ掛け、見るからに元気がない。

膝を貸していた保育士が、

 「ちょっとごめんよ、膝が痛いんや。」と、身じろぎした。

態勢を変えられ、子どもが泣き出した。

別に、苦痛なほど、押し退けられた訳ではないのに、だ。

 別の保育士が抱き上げた。途端に、「あ、熱い!!」

既に、38,6℃になってた。

心配が現実になってしまった。譫妄を起こすほどの高熱が、

そうそう、簡単に引くはずはない。

恐らく、投薬の効果で、一時解熱していただけだったのだ。

さすがに、その翌日には、朝から欠席の届けが来た。

  この間の、鎖骨骨折と言い、仕事は大事だろうが、

物言えぬ赤ん坊の傷病について、もう少しの考慮が欲しい。

あの、熱譫妄と激しい震えが、同時に起これば、

きっと、「熱性痙攣」になっていただろう。

あの震え方を、直に肌で感じていれば、丸1日も経ってないのに、

体温計だけを信じて、保育園に子供を連れて来るなんて、出来る訳がない。

私は、子どもの熱性痙攣も、見て知っている。

長男が3歳の時、急に暑くなって来た6月、熱射病を起こさせてしまい、

ひきつけたのだ。あの時の恐ろしさは、生涯、忘れられるまい。

顔の相が、変わってしまうほど、全身がコチコチになって、震えるのだ。

今回の、赤ちゃんの震えより、激しく強い震えだった。

が、だからと言って、今回の震え方が、心配でないとは、到底、言えない。

熱性痙攣を見た事のない保育士なら、これがそうだと、

報告しただろうとさえ、思う。

 以前、軽いてんかん発作も、見た事があるし、介護職の研修ビデオの、

俳優の演技だが、てんかんの強発作も、どんな感じの痙攣か、

大体知っているから、違うと、断言できるだけだ。

ウチのオヤジのような、

昭和性脳膜炎の老年男の世迷言だが、

保育園が存在するから、

保育士なんて言う職業があるから、

女が子供を人手に預けて、外で働きたくなるのだ、

保育園が、この世から消えてしまえば、女が自分で子育てして、

保育園で病気になる子も、いなくなるのだ

という、トンデモ思想が、やはり、この世にはある。

だが、女性が家に引き籠ってしまっては、世の中が立ち行かなくなるのも、

事実のはずなのだiconN04

だからこそ、世の中が、病児を抱えた勤労女性に、

もっともっと、優しくなる必要は、あるはずだ。

それは、女性を、家庭と言う檻に閉じ込める口実ではなく、

保育園と家庭と職場が、がっちりと連携して、

全ての女性の、社会的・経済的・精神的自立の為に、

子育てそのものを、次世代の宝(優秀な納税者)を育てる為に、

社会全体が、協力して行うべきだと、万民が思い知らなければならない。

これは、学校の教育も大きくかかわって来る。

そもそも、病気かもしれない、大怪我かもしれない子を、

保育園に連れて行こうと思う、発想の根源は、

結局、未だに現代社会の思想の根幹が、

昭和性脳膜炎の老年男によって、支配されているせいなのだ。

洗濯物の畳み方すら知らず、ホウレン草と小松菜の見分けもつかない、

昭和性脳膜炎の老年男共の、偏屈さに凝り固まった、

身勝手極まりない、男優位妄想的思想iconN04iconN04

彼らが、この妄想から解き放たれ、正しく四海四民の平等を、

心に住まわせる日が来れば、この世がどれほど平和になるのだろう。

そして、また、保育が、自身の子育てもまだの、若い娘さんと、

お勤め収め直前の、老保育士たちによって、行われている事は、、

問題では、無いのだろうか?

 特に、男性諸君には、よくよく考えて頂きたいものである。

では、また次回。今日もお越し下さって、ありがとうございました。



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Posted by さあちゃん at 04:31│Comments(0)保育
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