2013年01月17日

子どもにスポーツをさせる事・・・橋下発言に思う事

 子どもの頃、あの高校の近くに住んでいた。

 多分、自転車通学範囲内だと思う。歩くと、ちょっと遠い。

 中学入学と同時に、高校進学の話が、家族の話題に上った。

 「近くやけど、あそこはあかん。ちょっとくらい遠くても、大手前とか目指さんと。」

 両親とも同じ意見だった。漠然とだが、いじめっ子が集っている印象を持った。

 結局、翌年、広島へ転校したから、大手前も桜宮も関係なくなった。

 その後さらに、兵庫への転居にともなって、高校を転校したが、転校先が、

昨年話題になった、いじめ自殺事件の高校であった。

 大津の事件は、縁もゆかりもないが、一応県内である。

 もう、ため息しか出ない。すぐ身近と言う程ではないが、一丁向こうで、

火事が、3件連続で起こったような気がする。

 もう、いじめについて、ブログに書かない心算だった。

 だが、これは、いじめじゃない。パワーハラスメントの最たるものではないか。

 日頃、パワハラ一歩手前の目に遭ってる私としては、見過ごせない。

 橋下市長も、同じ思いだと思う。

 「この機会に、暴力体制を一掃しないといけない。」

 体育科入試中止には、そう言う、強い意志が見える。

 スポーツをする事自体は、良いと思う。

 子ども時代に、体力をつけ、体の感覚を養う事は、重要な事だ。

 視力と言うのも、訓練しないと使い物にならぬものだ。

 私の目玉は老眼気味以外、健康だが、近付くものを避けたり、

狭いところを通ったりが苦手だ。見えていても、体の動きに直結しない。

 当たったり、ぶつかったりが多い。球技が苦手な事と、関係あると思う。

 球技は、遊びでも勝ち負けが付くので、とろい子どもは、加えて貰えない。

月謝を払って、訓練する施設があれば、また、話は違っただろうが、

当時は、あまり盛んでなかったと思う。

 運動に対する、苦手意識が強すぎたから、部活で運動部と言う発想は、

全くなかった。耳に入る情報は、マイナスイメージばかりだった。

 部内で競争が激しく、強くならない子をいじめて退部させたとか、

部活に熱心すぎて、成績が下がるとか、ろくな話を聞かなかった。

 だから、自分の子どもにも、させようとは思わなかった。

 長男は極端な早生まれだ。学年で区切られたら、ついて行ける訳がない。

 他の子も、年度の後半生まれだった。

 運動部で活躍する子は、4・5・6月生まれだと、統計も見て、諦めた。

 オランダへ転居した時、現地のサッカークラブへ、日本人の男の子達が、

大勢通っていた。複数のクラブが近くにあり、選択は自由だった。

 日本人学校の同じクラスの子同士が、試合で、敵味方になる事もあった。

 別に、どうと言う事はない。試合が終われば、お友達同士である。

 他のスポーツも、個人でクラブを選択し、個人で通う。

 水泳は、現地校では、グレード制があり、一定以上のグレードを取らないと、

小学校が卒業できないので、幼稚園児も、皆、熱心に通っていた。

 これも、行きたい水泳クラブへ行けばいいので、あえて遠くへ行く子もいた。

 ・・・学校の部活も、これでいいのではないだろうか。

 学校の名を背負って、学校の運動部で訓練して、試合に勝つ。

 人生の内の、たった3年間、在籍する場所の為に、何もかも犠牲にして、

挙句に命まで失うほど、無理を強いられる理由が、どこにあろうか。

 子どものスポーツ少年団も、学区制を廃止して欲しい。

 この学区でこのスポーツは、このクラブと言うのを、止めてほしい。

 今時の親は、お稽古や塾の為なら、送迎くらいするだろう。

 スポーツだけ、地元でせねばならない法は、ないはずだ。

 なぜスポーツだけ、学校単位なのか。

 学校の部活で、突出して強い子がいても、団体競技で、良い指導者もなく、

他に強い子がいなければ、埋もれて行くしかないはずだ。

 かくして、自分の実力に気付かぬまま、終わっている子も、いるに違いない。

 個人の、自由選択できるクラブ制にして、専門の指導者をつけ、伸びてきた子を、

公的な補助のある上級団体で、引き上げて指導するシステムを作れば、

学校の部活で、暴力沙汰など起こりようがない。

 お稽古事も、学校外で習えばよい。娘は、茶道部だったが、3年習って、

それっきり。もったいない話である。専門のお教室で、部活として習っておれば、

月謝は掛かる様になるだろうが、卒業後も続けていたと思う。

 そもそも、なぜ学校の先生が、やたらに忙しいか。

 部活も、原因の一端だろう。

 土曜日授業復活の話があるが、これを部活の日として、学校外の

クラブへ通わせればよい。文化系のお稽古も、部活として認めて欲しい。
 
 授業補助クラブの認定制にして、月謝を補助すると、誰でも通えるだろう。

 学校とクラブの連絡を密にして、出席状況や上達度を届けさせる。

 よく出来る子は、アスリートを目指す意志があれば、上級者クラブへ入れる。

 次男の中学の卓球部は、卓球経験のない顧問が、指導していた。

 こんな事もなくなるに違いない。

 上級クラブに入った子は、逆に、勉強の補助をしてやらねばならないだろう。

 出来不出来に関わらず、学校内の部活に、一からげにしておくから、

そう言うケアも、し難いのだ。

 文化系と違い、スポーツは、一生アスリートでは通せない。

 怪我で引退の場合もある。勉強の手を、緩める訳に行かないはずだ。

 今、橋下市長の発言に揺れている受験生の、切実な問題は、

正に、このポイントであろう。必死に運動をして、勉強が出来なかった。

 だから、スポーツの成績を重んじて、高校の体育科へ入れて欲しい。

 小学校から、前述のシステムがあれば、こんな事は起こり得ない。

 中学高校も、3年ずつなのがいけない。小学校の学年を減らし、

 中高5年ずつにすれば、余裕をもって、運動の指導が出来るだろう。

 解決策はある。根本からひっくり返るだろうが、それぐらいやらないと、

日本は、立ち直れない。関西地方の小事件で終わらせず、やってほしい。

 現在に続く、閉塞した学校制度の、犠牲者として言う。

 学校を、正常な教育機関にして欲しい。

 それが、今ののぞみである。



Posted by さあちゃん at 12:00│Comments(0)
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